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エンディング
俺は夢を見ていた。
俺の目の前で起こってきたあの出来事は夢とは思えないほど精巧で本当は現実に起こったことなのではないかと錯覚してしまうほどだった。
毎回被害者達に何かが起こる前に目を覚ましていたがそれでも何が起こっていたのかは容易に予想ができるほどリアリティのある夢だった。恐怖心はどんどん強くなっていた。次は自分なのではないかという恐怖に支配され、最近は夜寝ることさえも躊躇するようになってしまっていた。
今日も眠るのが恐ろしい。どれだけ自分を鼓舞したとしても微塵も意味がないと思ってしまうほどの恐怖に身がすくむ。とりあえず気を落ち着かせようとしてテレビをつけたら俺が夢で見た男が行方不明になっているという。それだけではない、他の人達も皆行方不明になってしまっているらしい。これはやばい、誰かに相談しなければ…
次は君の番だよ
と背後で囁く声が聞こえた。