司令官達の正体 支配する雪男
ロボットはうなり声のような起動音とともに起き上がった。ロボットはダイヤモンドで全身を覆われた透明な姿、顔は般若のようなきつい目つきで鼻と口はない。猿の皮膚のフードがついていた。全身は猿の皮膚のコーティングが毛皮のように何か所かについていた。ボルトは
「成功したぞ。次は実験だ。我々の言う事を聞いてくれ。」
しかしロボットは首を少し震わせた後左右をゆっくり向いた。ヒューストンは疑問に思った。
「これってOKって事ですか?拒絶してるんですか?」
「恐らくは両方だろう・・何せどんな人間が中身なのか確認してないからな。」
スタインは
「こんな動くロボットが開発されていたとは・・私のフレームより上かもしれん。どうやってやつらはこんなものを。」
「くっくっく・・」
そこへ司令官たちが入ってきた。
「知りたいか我々の正体を・・」
そう言うと顔に手を当てた。すると彼らの姿は白いゴリラへと変わった。
「ゆ、雪男?まさか」
「驚いたか。我々の正体は太古から生き延び文明を築きあげた雪男だ。ここを根城に世界に散らばっている。雪男にロマンを求めている愚かな人間たちよ。
「嘘だ!」
ヒューストンは叫んだが雪男は続けた。
「嘘でない。クリスタルエレメントは我々のあがめるシンボルとして制作されたものだ。」
「私は雪男を信じていた。そして雪男を殺した。だから私は人々のロマンのため雪男を生き返らせるんだ。」
「現実が直視できん奴だな。雪男は空想ではない。」
せせら笑う雪男の笑い声を打ち消すかの様にスノーボルトは思い切り地震かと思うほど壁を殴った。ボルトは驚いた。
「こいつどうするつもりなんだ。我々を助けてくれるのか?ならば戦ってくれ。我々をここから逃がしてくれ。」
唸り声のような駆動音が聞こえた。それは答えたのか拒絶なのかわからなかった。
「クリスタルエレメントを撃て!」
銃がスノーボルトに当たったが傷はなかった。撃たれた事で怒りわめくように手足を広げ威嚇した。




