ビル内の死闘 一瞬の勝機
スノーボルトは無惨に殺された人々を見て怒りに震えた。
「何故こんな事をした!この人達に何の罪がある。」
しかしバクロボットは何の悪気もなく嘲笑った。
「せっかく強い脳波を手に入れたんだ。能力実験の犠牲者は多い方がいい。」
スノーボルトは怒りに拳が震え熱が出た。
「貴様、許さんぞ!」
そしてバクロボットに掴みかかり背負い投げを食らわせた。
「ぐっ!」
ダウンしたバクロボットは戸惑いながらスノーボルトを見た。
(いつもと戦いかたが違う、どういう事だ。)
さらに掴みかかり内股をかけようとしたがバクロボットはふんばった。バクロボットはにやりとした。
「俺の脳には格闘家の脳波がプログラムされてるんだ。」
「くっ、まだだ!」
至近距離でパンチを叩きこもうとしたが防がれパンチを不意に受け、さらに背負い投げを食った。さらにのしかかられパンチを何発も食った。スノーボルトは何とかおしのけ転がって逃げた。そして立ち上がり目から光線、手からニードルを放ったが中途半端にしか届かなかった。バクロボットは確信した。
「そうか、遠距離攻撃が出せないんだな。」
逆にバクロボットは口から機銃、胸からバルカンを放ちスノーボルトをダウンさせた。その時バルカンがロッカーに当たり隠れていた女性がにけだした。バクロボットは
「隠れていたのか!」
そういってバルカンを撃とうとしたがふいにミスターマンモスはバクロボットに体当たりして倒した。
「どういう事だ!」
「コントロールがとけた。」
そこをスノーボルトが二人をかばった。
「早く逃げるんだ!」
「くそ!」
スノーボルトはバクロボットを抑え逃げるのを助けた。しかしバクロボットは振り払いハイキックを浴びせた。さらに回しげりを浴びせた。頭にダメージを受けてスノーボルトは苦しんだ。
「くっ!コンピューターが。」
(ヒューストンとの特訓を思い出すんだ。)
視界がはっきりしないまま、スノーボルトは立ち上がった。バクロボットは笑った。
「人間と同じ急所に食らってふらついたな。」
(やつの攻撃を見切るんだ。ヒューストンは受けてくれた。受ける事から!)
バクロボットのパンチが飛んだがスノーボルトは見切ってみせた。
「ぬっ!」
そして押さえつけ高熱エネルギーを発した。
「くらえ!」
さらにバクロボットはパンチをうったがかわしスノーボルトは膝けりをうった。バクロボットは息が切れはじめた。
「今だ!」
スノーボルトはバクロボットをつかみビルの窓から投げ落とした。
「あっ!今犯人のミスターマンモスがでてきました。」
「取り押さえろ!」
しかし女性はかばった。
「違うんです。この人は操られていたんです!」
皆は顔を見合わせた。ミスターマンモスは
「俺は地下格闘の世界の人間だ。だがちかってこんなは犯罪はしない。それが誇りだ。」




