操られた格闘家とにせ警官
スノーボルトは訓練用ロボットを相手に組み手をし、柔道の技をいくつかかけた。しかし、何か歯切れが悪くロボットは上手く受け身を取れないなどの不都合があった。
「どうも、感触が良くないです。」
スノーボルトが言うとボルトは言った。
「このロボットはあまり柔道技向けではない、受けなどがあまりプログラムされておらん。」
1同は黙ったが、ヒューストンが声を上げた。
「よし、僕が受けの相手になりましょう!」
ボルトは心配した。
「しかし、下は地面だぞ。」
「こう見えても昔柔道やってたんです。」
「大丈夫か?」
スノーボルトは遠慮したがヒューストンは元気があった
「よしこい!」
まずは腰投げを見舞った。ヒューストンは何とか受け身を取った。
「ぐっ・・」
1発目で早くも息が荒れた。今度は内またを見舞った。苦しそうな顔でヒューストンが起き上がり、さらに外掛けをかけた。ヒューストンは非常に苦しそうだった。
「大丈夫か・・」
「まだまだ・・」
明らかに息が上がっていたが、さらに腰投げを連続、背負い投げも決めて見せた。スノーボルトは言った。
「すまない、ヒューストン、後は丸太で大技の練習をする。」
地下格闘技場のオーナーの元に警官が来ていた。
「マンモスが返ってこなくなりまして。おかしな様子だったんですが、もう4日連絡がないので届けました。」
「本人の様子に変わったところはありませんでしたか?」
「いや心当たりないですね。」
そんな時、ドアが開いた。
「マンモス!マンモスじゃないか!」
ドアを開けてマンモスが入ってきたが、睨むような顔で返事がない。
「どこへ行ってたんだ、心配したぞ。」
その時マンモスは叫び声を上げ、オーナーを突き飛ばした。警官は驚いた。
「ど、どうしたんだ!」
「格闘技選手が暴力?」
そのままマンモスは走り去った。
その頃スタインの家のテレビにニュースが流れた。
「臨時ニュースです、地下格闘家のミスターマンモスが立てこもり事件を起こしました。」
現場は警官と野次馬でごった返していた。そのビルは大企業の6階建てだった。各フロアが荒らされ大けがした人や殺された人がいた。しかしロッカーの中に1人の若い女性が隠れていた。警官たちは様子を伺った。
「説得しますか?」
「いや突入の方が。」
「私が行きます。」
1人の小柄な警官が名乗りを挙げた。
「お、おい!」
「必ず犯人を説得し捕まえます。」
「あ、おいここは指示をまて。」
しかし警官はビルに入った。
「ビーゴが行ってしまった。」
オフイスの中は死体が散乱していた。そこにビーゴは様子を伺いながら進んだ。すると1人の中年の男性が来た。
「お巡りさん!よかった!助けて下さい!」
「ご安心を。」
「ふーっ良かった。」
しかし胸をなでおろした瞬間 警官はにやりと笑った。様子がおかしいのに男性は気づいた。
「ふはははは!」
警官はバクロボットの姿を現した。
バクロボットはマンモスのいる階に合流した。
「あらかた殺したな。よし残りの始末をするぞ。」
「まて!」
そこへ窓を破ってスノーボルトが現れた。




