決戦前の特訓
「冷凍液は出せなくなるんですか。」
ボルトは答えた。
「ああ、後手から出すニードルや目からの光線も威力が半減するだろう。あれらは冷凍エネルギーを高熱や結晶体に変えているからじゃ。
スノーボルトは言った。
「大きな技が出せないと負ける危険性がある・・」
「うむ、さらにその格闘家をさらったんじゃろう?もっと強力なロボットが出るかもしれん。」
マーグの人格のスノーボルトは言った。
「私はもちろん、多くの格闘技を知り尽くしている。だがロボットの体でそれが正確に出来るか。」
「俺がやりたい、特訓するんだよ。」
ペーターはいったが、マーグは止めた。
「特訓って、君は素人だろう。」
「外で訓練やってみませんか?」
一行は訓練ロボットと共に人のいない野外に移動した。
「よし、格闘技の確認だ。」
マーグの人格のスノーボルトは、訓練ロボットの腕をつかみ、ひねって倒して見せた。だがあまりキレがない。つぎに組み合って腰投げや、内またをかけたが、柔道選手に比べるとスピードが遅かった。
「うーん、いまいち機械の体を使いこなせん。何とかしたいが・・」
ボルトは言う。
「それだけじゃない。基本技じゃなく大技や決め技が必要なのだ。」
更に組み合って技をかけたが、少しずつだが動きは早くなっていった。マーグは言う。
「今日1日でどれだけ上げられるか。」
ボルトは
「まあ、儂は戦いは素人じゃが、1日でどれだけ伸ばせるかじゃが焦りは禁物じゃ。基本だけでなく応用を1日で身につけると言う話は聞かん。」
スノーボルトは
「大丈夫です。何とか敵が暴れだす前に技を身につけて見せます。」
ヒューストンは言った。
「何か、見てるだけじゃ悪いから、俺も手を貸すよ。俺に技をかけてくれ。」
「いやそれは無茶だ。」
ライアンたちは基地で指示した。
「バクロボットに格闘家の脳波を植えつけた。これで戦闘力が大幅に上がる。」
シャロットは言った。
「今度出てきた時がスノーボルトの最後です。」




