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怪人雪男  作者: 元々島の人
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キラーラビット捜索作戦

「スノーボルト、どうする気じゃ。」

スタインが聞くとスノーボルトは意気揚々と答えた。

「犯人は女の血を狙ってるんだろ?じゃあ女のいる所に張り込めばいいじゃないか。」

「・・・」

重い沈黙が流れた。

(こいつあんまり変わってないわ。)

「あ、そ、そうだな。でも女がいる所っていっぱいあるし・・」

ヒューストンが空気を察しフォローした。ボルトは言う。

「犯人はウサギを見たと言っているが、何か関わり合いがありそうだ。前回は水の中で特定しにくかったが、ウサギは町にはあらわれん。つまり山等の場所で、見つかっても逃げやすい木の多い場所と言う事になる。」

「女性はうさぎは可愛いとよく言うじゃないですか。だから1人で女性が追ってきたがるようにウサギの姿になっているのでは。だからこの観光スポットとか。」

ヒューストンは地図にある場所を指差した。しかしボルトは

「近くに限定するのは良くない。もっとずっと遠くかもしれん。」

しかしスタインはフォローした。

「いや雪男達の目的が我々だとしたらむしろ出向きやすい場所を選ぶはずだ。」

「なるほど、じゃあ場所がだんだん絞れてきた。まず山の中で人が来やすく町以外の場所。」

「後はもっと限定するだけだ。」

スノーボルトは外にでて耳に手を当てた。

「俺の超聴力を使うんだ。山はあっちの方向か。」

「どうだ?」

スタインが聞いたが、

「うーん、他の動物の声も混じって聞こえる・・」

「難しそうだな・・」

皆が悩んでいた所にアルドが来て耳を傾けた。みな驚いた。彼女は何も言わずじっと何かを聞き取るように傾けた。

「あっち・・」

その方向には1つの山があった。

「あっちにロボットがいるのか?」

「お父さんが、いる・・」

「モルフェス博士が?よし助けに行こう。」

ヒューストンは言ったがスタインは制した。

「待ちなさい。モルフェスの事は大事だが、もしもその間に悪ロボットに人間が襲われたら防ぐ者がいなくなってしまう。」

「しかし。」

「儂が冷たいのかもしれんが。」

スタインが言うとボルトがかばった。

「お前が悪者のように振る舞う必要はない。儂がモルフェスを助けに行く。儂はもう捕まるしかない身じゃ。せめて私に償わさせてくれ。儂は死んでも構わんのじゃ。」

「しかし・・」

スタインが答えに窮すると、アルドがボルトの肩に手を置いた。

「わたし、助けにいく・・」

そう言って山の方へ歩き出した。ヒューストン達は言った。

「ま、待ってくれ。俺たちも行く。」


 どこかの基地内でライアンはモルフェスに命令した。

「キラーラビットを人間に姿を変えられるようにしろ。ウサギの姿では行動範囲が限られる。そのために人間の女の血を集めた。これがあればDNAによって殺した女には容易に化けられる。生きていたと思って喜んで近づいた人間を殺す。」

「ふざけるな!そんな事の為に人間の女を殺したのか?絶対に手はかさん!」

ライアンはモルフェスを殴り、倒れた所に部下が鞭で叩いた。

「強情だな。いいのかお前の大事なアルドがどうなっても。」

「何?」

「もうすぐここに来るだろう。スノーボルト達も一緒だ。だがお前が言う事を聞くならアルドだけでも助けてやってもいい。」

「できん!たとえアルドの為でもだ。」

「くっくっく。人間は決して家族より他人を選ぶ事は出来ん。スタインたちはただの他人だろう?娘替わりであるアルドの方が大事だろう。」

「そんなことは!」

「否定しても無駄だ。」


 ライアンは通 信機で通信した。

「キラーラビット、聞こえるか?今からアルドたちがこっちへくる。他の人間は襲わず奴らを待ち伏せしろ。」

スノーボルトの聴覚に微量の音波が届いた。

「これは、誰かが耳を立てて音を聞き定めてる感じだ。確定ではないが。」

ヒューストンは

「敵はウサギ型なんだろう?だとすると耳を使うと言うのも筋が通るな。」

「ただ、この能力は俺しか使えない。マーグが出ている時は使えないんだ。」


 キラーラビットは匂いに気づいた。

「これは、若い女の血の匂い?」

アルドは懐の中に輸血用の血を隠していた。







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