驚異の企み 3重人格プログラム作戦
スノーボルトは岩の上に身を隠し 見張りが出てくるのを伺った。気配を消す事などさすがはプロと言った感じだった。しばらくすると見張りが3人でてきた。3人は侵入者を探すため辺りを見回した。
「どこだ?侵入者は。」
「見張りがやられている。」
「どこかに隠れているはずだ。探すんだ。」
3人は注意深く周囲を探った。その様子を洞窟の上から見ていたスノーボルトは隙を見て手から伸びるロープを兵士一人に向かってなげ首にからみつけた。不意をつかれた一人の兵士が首のロープを押さえて苦しんだ。どこからの攻撃かと隣の兵士がおどろいたがその時間を与えないようロープで兵士を振り子のように振り回し隣の兵士にぶつけると二人ともダウンした。もう一人がきづいたが、反撃を許さず手から出す針を乱射してたおした。まだ見張りが出てくるかどうかを伺い、出ないためゆっくりと岩をおり、洞窟の内部を見渡しながら先へ進んだ。一歩歩を進めるのにも全く隙を見せなかった。まるで全方向に目がついているようだった。しかし隠された監視カメラに姿が映っていた。
基地内でライアンはどっかりと座りモニターを見ていた。そこへバズの報告を受けた。
「何?スノーボルトが一人できた?」
「はい、圧倒的な強さで入り口を突破しました。」
「おのれ。監視カメラで捉える事は出来たが。」
「強いだけでなく隙がありません。どうやらマーグの人格が出たようです。」
「やっかいだな。何か手はないのか。」
そこへボルトをとらえた髪ぼさぼさの博士が現れた。
「私はこうなった時のために手を打っておきました。」
スノーボルトは慎重に歩くと先の床がへこむのに気づき、足を引っ込めるとやはり落とし穴があり飛び越えて見せた。待機していた兵隊たちはライフルを撃った。しかしスノーボルトは狭い道でうまくかわし冷凍ガスで兵士をたおした。爆弾をなげた兵士もうまくキャッチし投げ返した。
カメラで見ていたライアンはいらだたった。
「ええい!シーラカンスロボットを出すしかないのか。」
「待ってください。私にお任せを。」
博士は基地のボタンを押した。すると基地内に超音波が響きスノーボルトに届いた。すると頭と耳に音が響き謎の声が聞こえた。マーグは苦しんだ。
「本来の人格、それは開発者のボルトだ!」
スノーボルトは頭を抱えて苦しんだ。人格が入れ替わろうとするのを何とか防ごうとしたが抵抗出来ない力を感じた。
「はっはっは。今苦しめているのは改心する前のボルトだ。」
「俺には研究がすべてだ。そのためには生物や人間の命を奪いさらに自分で裁く。」
スノーボルトの動きが止まった。そこへ後続の兵隊が現れライフルを撃った。さらに火炎放射器をうけ火だるまになった。何とか絶対零度エネルギーが作動し体温を落としたが、さらに兵隊たちはライフルを浴びせた。
そこへアルドが降りてきた。手には銃を持っている。アルドはスノーボルトを撃った。
その頃ヒューストンとスタインは車で洞窟の近くに来ていた。
「マーグさんは確かに強い、でも何故か不安が消えないんです。」




