パソコンショップの罠 悲しきロボットへの愛
ヒューストンが言った。
「僕がスノーボルトを導きます。だから雪男たちが暴れる所に行きましょう。」
しかしスタインは言った。
「いや戦闘テストはしたとはいえ、人間の命令を聞いての連携プレーはまだ全然テストが足りん。今戦えばスノーボルトだけでなく君もやられる可能性がある。ここはもう少し待つんだ。」
「しかし・・」
スタインはヒューストンをなだめた。
「ここはリモコン命令仕様に変えるのが良いのではないかと私は思う。しかしあなたも熱心ですね。」
ヒューストンは照れが混じった表情で言った。
「あ、いえ、僕は科学は素人で、開発に何もお手伝い出来ないですから。」
その頃隣町のディスカウント店やコンピュータの店に雪男達がみぶんを隠して入り、店員たちに指示していた。雪男達は4枚の写真を見せ、
「いいか、この4人達の誰かが店に来たらすぐ我々に知らせるんだ。」
それはヒューストンら4人の写真だった。
モルフェスが隣町のパソコンショップに来た。「AI、人工知能コーナー」と言うコーナーに行き商品棚を見た。
「うーむ、すぐにロボットに使えるソフトはないか。いくら発達してるとはいえ、そこまでは技術は進んどらんか・・何でもボルトの見つけた脳波プログラムの人物は言う事を聞かんらしいからな。何とか人格のよさそうなプログラムはないか、それとも私のを使うしかないのか・・」
モルフェスが基地に置いてきたロボットを思い出して嘆息した。
「今頃アルドはどこに・・奴らに利用されているのか、それとも分解・・ああ、考えたくない!」
と髪の毛を掻き毟っていたその時、不意に女性店員が話しかけてきた。
「何かお探しですか?」
その女性店員の姿を見てモルフェスは驚嘆した。それはアルドそのものだったからである。モルフェスは混乱後抱きつこうとした。
「アルド!生きていたのか!無事で良かった!良くわからんが基地から逃げられたんだな!」
しかし女性店員は戸惑った。
「あの・・」
「アルドなんだろう!さあ帰ろう。」
モルフェスは女性店員の手を引っ張った。店員は嫌がった。
「きゃっ!」
それを聞き男性店員が来た。
「お客様、どうしました。」
「この人が私の手を!」
「ちょっとお話があります。」
モルフェスは店の奥に呼び出された。
「ですから、あの女性が私のロボットではなく、生き別れた娘そっくりなんです。いや本物です。」
「いやですから、それは別人です。」
「しかし・・」
「あっ店長。」
そこへ40歳くらいの店長が来た。その店長は穏やかにわらいながら不気味な笑い方をした。
「これはこれはモルフェス博士。」
「なぜ私の名を。」
そういうと店長は正体を現した。人間の姿から一瞬でシーラカンスロボットに変わった。
「き、貴様は!」
「くっくっく、この辺一帯の店はすでに我々の手に落ちている、まんまと引っかかったな。」
「じゃあこのロボットはアルドなんだな!」
「はい、いや非常に高い技術で作られていて言う事を聞かせるのに大変でした。さすがはモルフェス博士、つきましては我々に力を貸してもらいましょう。」
「断る!」
「あっ、いいんですかこのアルドとやらがどうなっても。」
その後スタイン博士の家に連絡があった。
「もしもし、こちらは隣町のパソコン店です。モルフェス博士を預かっています。返してほしければスノーボルトを持って来なさい。」
「本人を出せ。」
「すまん、捕まってしまった。」
「モルフェス・・」
「私はいい、どうなっても。しかしアルドが捕まり利用されているんじゃ。頼む。アルドだけは助けてくれ。」
ヒューストンは外でスノーボルトと訓練をしていた。
「よし、そこでパンチだ!」
しかし今度は言う事を聞かなかった。
「なぜ言う事を聞かない?」
「いっただろ、おれは自分の意思で動くと。」
「お前の性格を絶対矯正してやる!」
そこへスタインが来た。
「えっモルフェス博士が!」
「モルフェスはアルドを盾にされ、自分はどうなってもアルドだけは助けてほしいと・・」
「よし、行きます。」
しかしスノーボルトの反応は鈍かった。その様子にヒューストンは苛立った。
「お前もきいただろ。自分の子供のように思っているロボットを利用するなんて許せないだろう。」
しかしスノーボルトは黙っている。
「お前だって人間の心があるんだろう?何故無関心なんだ!ひきずってでも連れてくぞ。」
しかしスタインは制した。
「ヒューストンさん、今はあなたとスノーボルトの連携が取れていない。本来の力が出せずやられるかもしれない。ここはリモコン式に調整するという手もある。」
しかしヒューストンは
「僕が、スノーボルトを引っ張っていきます。自分の意思で戦わせます!」




