正直村(200文字小説)
掲載日:2016/05/20
嘘まみれな世界が苦痛な人間がたどり着くそこは。
ホラーテイストですのでお気をつけください。
200文字小説です。
正直者が馬鹿を見る。こんな社会は間違いだ。
ある時、正直な者しか住まない村があると知った。
山奥にひっそりと佇む集落。
村にいる男へ尋ねる。
「ここは正直村ですか」
男は柔和な顔でうなずく。
よかった。
ここに住もう。
嘘をつかれず穏やかに暮らそう。
その時、後頭部へ激しい痛みが襲った。
そこには血塗られた金属バットを持つ青年。
「そうさ、奪いたければ奪い殺したければ殺す。ここは正直村。自分に正直な者しか住まない村だ」
正直、生きていて嘘をつかないことは難しいです。




