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Dragon Riese(ドラゴンリーゼン)  作者: 桜原 恵斗
第一章 神話の始まり
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第4話 力と敵

「死なないでよ。斎斗。お願い。」


「泣くなよ。実里。」


兄貴。


ねえ、泣かないで、私も悲しくなっちゃうじゃん。


「行かないで。」


しかないの、こうするしか無いの。


「そんなもっと方法があるよ。」


「ごめんね。冬亜。」


実里姉。冬亜。


「なんで、俺だけが、失わなければならないんだよ。なんで、お前が死ななくちゃならないんだよ。ヒナ。俺は、お前を絶対守ると言っただろう。だから死ぬなよ。俺は、お前のいない人生は送りたくないんだよ‼︎」


「大丈夫だよ。なんたって、あなたは、私の大切な人だから、負けない…で…。」


ヒナ。


「…ちゃん…。…ちゃん!」


「はるま。いいか、これはお前に取っての力だ。それに決まっていた『運命』だったんだよ。それを成し遂げたんだ。いいか。君は僕の記憶とこの出来事を忘れる。だが、僕は君の中で生き続ける。そして見守るだから泣くな。いいか…は…る…まぁ…」


誰だあんたは…頭が痛い。





いつか分かる日が来るよ…。春間。



俺は何の夢を見たのかを忘れ、病院のベッドで意識を取り戻した。


「どうやら、死ねなかったみたいだな…まあ、しかし。ボロクソにやってくれたな。あの女。」


俺は、混乱した頭を整理する為に今、現在分かる範囲での状況を整理してみた。

まず、最初に俺が山田先生(本物)に仕事を押し付けられて転校生と会うところからか。そして、山田先生(ニセモノ)が来てた。その時、学園内には遠隔操作に思わせた時限爆弾がセットされていた。俺はニセモノの行動や反応で見破った。あとは、学園の方で、ペインのジャミングでどうなったのかはわからないな〜。それで、俺はニセモノにボロクソにやられ殺されかけたか…。まあ、しかし今回のテロリストの計画自体は失敗しただろうな。俺を捕獲するはずなのに殺そうとしたし。まあ、それはそれで俺が生きているからな。そして今、怪我によって病院の一人部屋に居る。という事か…。

まあ、今回は世界各国のテロに裏で糸を引いている奴が顔を出し始めているのが良く分かった。それが今回の俺の情報の収穫だろうな。一体誰なんだ、糸を引いている奴は。それに、あのニセモノの力は普通以上であった。ギアノーマルでもあんな力は出ない…。何だ、今この世界の裏で何かが起こっているんだ?

しかし、こんだけ考えたとしても、たかが知れている、それに俺みたいな世間知らずの一般人が口出ししていいものでも無いからな、と思い。起こった事の推理を考えるのをやめ、家に帰ることを考えた。俺は身体を動かしてみた。一応、足も腕も動く事が出来た。そして、周囲を見渡すと無いと思っていた制服や携帯、ヘッドセットなどもあった。俺はヘッドセットを使い、ペインを呼び出した。


「おい、起きてるか?ペイン。」


と、電話を掛けると


《お前大丈夫なのかよ‼︎》


と、びっくりした声をしていたので俺は皮肉な声で、


「ああ、あいにく身体はピンピンしている。」


安心した声で、


《そうか…。なら、迎えに行く、少し待っていろ。》


電話が切れた。ペインに通じたということは、おそらく生徒は無事だったのだろう。まあ、ここまで体を張ったくせに被害者が多数でた、などとと言われたら流石に悲しくなってたのでそこは良かった。

俺はペインが来る前には制服に着替え済ませようと思い、立とうと腰を上げるとそこには何故か転校生が俺の布団の上にうつ伏せで寝ていた。…なぜここに居るかは置いておこう。俺は制服に着替えなければならないので彼女を起こさないように慎重にベッドから抜け出し彼女に毛布を掛け、制服に着替えていると、


「ふぁ〜…あれ、春間君が居ないです〜。ああ、夢か〜。眠い。」


今回、彼女を戦闘に巻き込ませそうになってしまった事に関して俺は相当な責任を感じていた。

それは、怖い思いをさせてしまっただけではない。俺はあの時、どうしたら良かったのか…?あの時は巻き込まないように自分なりのベストを尽くしたが、結局俺は彼女を巻き込んでしまった。しかし、あの時ははあれでいいと思えた。だが、今では…

と言う事を考えているのも知らずに彼女は俺が心配しているのをよそに幸せそうに眠っていた。


「お前って、寝顔可愛かったんだな。転校生…。」


俺は気づかないように名前を呼び顔に掛かっている髪を分けていると、彼女は目が覚めたようで、


「ふぁ、れ…。あれ、いつの間にか寝てたみたいだ〜。」


「よ、目が覚めたようだな。」


と、俺が話しかけると彼女は相当驚いた表情で、


「あ、あ、あれ。赤九人君。目が覚めてる…もう大丈夫なんですか?」


「ああ、別に入院するほどではないさ。それにここで落ち落ちしていられないから俺はもう家に帰るつもりだ。」


それを聞いた彼女は、


「そう言ってもダメですよ‼︎意識不明の重体で運ばれたんですから、直ぐに目を覚ましたのは、奇跡に等しいの!」


と、言われましてもこりゃ困ったものだ。


「まあまあ、そう言うな。それはそうと、お前に怖い思いさせて悪かったな…まあ、なんと言うか、上手く言葉に出来ないけど、こういう時は、ごめんと言えばいいのかな?」


人に謝るのは自分の中なかなか難しいものだと思った。しかし彼女は、


「そんな事、別に気にしてないから良いですよ…本当に不器用な人なら、約束してください‼︎……」


すると、その時。


「春間来たぞ。」


運が良いのやら悪いのやら、彼女の言葉はペインの声に遮られたのでよく聞こえなかった。それはそうと、俺は、迎えも来たので帰ろうとした。

すると、彼女は俺の服を引っ張ってこう言った。


「あの、すみません…家に泊めてくれませんか…。」


マジかよ…。あー、面倒くさいな。

すると、聞いた事のある足音が聞こえてきた。


「春間‼︎春間‼︎春間ーー‼︎」


と、母さんが息切れになりながら俺の名前を連呼しながら部屋に入って来た。それを見た俺は、


「母さん。落ち着け…。転校生はちょっと待て。」


「春間‼︎怪我大丈夫なの⁇他は。大丈夫な…」


母さんは俺の肩に手を当て、揺さぶり始めた。


「何起きているのよ‼︎すごーく、心配したのよ。」


「わ・る・か・っ・た。」


「本当に思ってるのー‼︎」


本当に思っているわ。と、傷口が広がると思ったのか、転校生が、


「あの、春間くんのお母さん。それじゃ、怪我を広げているような気がするんですか…。」


ナイス‼︎フォローだと思い、


「そうだぞー!それより、話がしたいから聞け。」


と、数分かけて俺は母さんを落ち着かせ、話を始めた。

俺はペインに俺がニセモノを抑えている間に起きた事を聞いていた。


「ふむふむ、そういう事か。爆弾は全て解除する事は出来たが。犯人を捕まえるまでには至らなかったと。」


俺が推理していた内容としては予想内だったな。けど、ペインのジャミングが良く保ったと思った…なぜかと言えば、ジャミングをする際に長時間ジャミングを行うと、ペインの身体がオーバーヒートするからである。その為、ジャミングを使う際には時間を設けているのである。と、話は長くなってしまったが、まあ、とりあえずは、人が死なずに済んだ事は良かった。


「まあ、しかし。こんだけの事が起こると、そろそろ、おじさんが動き始めるだろうな。」


「なぜ、そう思うんですか?」


「それは…」


「言ってしまえば、今回のテロで、この国の国民、今回は君達学生だったけど、国民に手を掛けたという事には変わりは無いの。だから、防衛軍は動こうとしているのよ。」


「……俺の台詞を取るな‼︎」


もっと分かりやすく言えば、テロが起きたから対応しなくてはいけないと言う理由である。


「だいたいは分かったのですが、あのテロリストさんは、何が狙いなのか分からないですよね…なら、どうやってあの人を捕まえるんですか?」


「そうだな…。(確かに何が目的なのか。どうすれば見つかるか。どうすれば、いいんだろうな?)」


と、考え込んでいると転校生が


「狙いと言えば、確か春間くんを連れて行くと言っていましたよね。」


そう言えばそうだ。あのニセモノは俺を依頼者に連れて行くとそう言った…。だったら、


「なら、おびき出す事はできるかも知れない。しかし、あのボロクソにやってくれたニセモノをどの方法でおびき出すかだよな…。」


そう、俺は考えていたら、「あ、これだ。」と、ある一つの方法を思いつき、ペインに言うと、


「それは…。…マジで言っているのか。これで見つける事が出来ると。」


「さぁな、けど面倒くさくよりも手っ取り早い。それに、ペイン。俺はやられたらやり返すのが信条なの知っているだろ。」


「いや、知らんが。」


「それに、あのニセモノ、殺し合いが大好きそうだから楽しくしてやろうぜ。相手がやった事をそのまま…いや、数倍にして返す。」


「分かった。分かった。もうめんどい。」


ペインは、反論するのも面倒くさいと思ったのかそれ以上は言わなかった。



「あのクソガキの所為で、仕事が出来なかった‼︎ふざけやがって‼︎…けど、殺してちょっとはスッキリしたわ。

それに、次の依頼が来たからいいわ。そう言えば、私の活躍をどう放送されているのかしら見てみよ〜。」


そして、テレビの電源を入れニュースを見ると、


「緊急放送です‼︎今現在、ネット上では、この動画がアップされて大騒ぎとなっております。その実際の動画がこれでごさいます。

『よお、さっき振りだなニセモノの野郎。悪いが俺は、死んでねーぞ‼︎

この依頼もまともにこなせない屑で役立たずの負け犬が‼︎殺し合いがしたいならまた俺が相手してやるから殺しに来てみろや!!最も、来たくないっていうならそれは自由だけどな。

だって負けてばっかりじゃ嫌になるだろ?プロフェッショナル様がぁ、素人に敗北とかぁ、一回だけでも惨めなのに二回も敗北とかただの道化だもんなぁ!ハハッ!』

と言う、動画内容でありこれは、何かの挑戦状と言う事で誰に対してなのか、何の目的でこの動画をアップしたのかは不明と言うことです。」


「そうか。そうか。死んでいなかったのか。ははは〜はは〜。なら殺してやるよ。お望み通り、この私がね。」


その時、私は生まれて初めて最高の気分を味わった。これは、何とも言えない快感を覚えていた。待っていろ、赤九人春間。この快感をそっくりそのままで還してやるからな。



「はっはははーーーーーーーーーーーーーー‼︎」


僕は玉座(ぎょくざ)から、もう一人の僕。春間を見てこう言った。


「本当に楽しいが大好きだね…本当に何かを見つけて楽しむ子供の様に。」


僕は子供の様に笑い見つめていた。


「僕が出てくる時はいつ(なん)だろうね。バリアレント…」


さあ、春間。真実を知り、僕との再会を果たそう。



「本当にこれで良かったのか?春間。」


「ああ、上出来過ぎる。これまで大袈裟にやれば嫌でも気づくだろな。」


「本当にこれで良いの…?)」


「なんか言った?」


「いや、なんでも。」


ペインさんは言う事も突っ込むのもめんどくさいのか、あんまり言わなかったので私が、


「やってる事、テロリストと変わらないような気分がするのは、私だけかな?」


と、心の中の言葉をくちにしていた。


「いや、俺もそんな感じするよ。転校生さん。」


「あの日名香で良いですよ。ペインさん。」


「そうか。日名香さん。余り春間の事は触れないであげてくれ…」


彼の考えは常識の範囲内で収まりきらない人間である事は理解したが、ここまで常識を超えているとは思いもし無かった。それ以上になんで私、手伝っているんだろう…。



まあ、俺も俺でテロリスト相手によくやるよ。と感じてはいるが悪い事をしたと言う自覚は全くもってないと言えよう。これで、完全に奴は俺を躊躇(ちゅうちょ)なく殺してくるだろう。


「さあ、逃げようか。ペイン。」


「逃げようかじゃあねえよ‼︎ノープランで逃げようか?て、言うなよ‼︎それに、どこに逃げるんだよ‼︎」


確かにどこに逃げれば良いんだろう?

と、考えていると母さんがここに居たら良いじゃない。と言ったがそれはそれで危ないのである。何せどこで見つかるかどうか分からない状況で一定の場所での長居は危険であるそれに怪我人が多くいる病院では戦えないのである。そうしていると、俺はある考えに行きついた。


「ペイン。今何時だ?」


「それを聞いてどうするんだ?」


理由を言っている暇が無かったので、


「いいから。言ってくれ。」


「午前4時半だけどどうしたんだよ。」


俺はあの動画をアップする際にペインにちょっとでも場所の証拠になる物は修正しろと言い、サーバーも外国のサーバーを経由でアップした。

正直、大袈裟過ぎるぐらい…いや、完璧過ぎるぐらいにやったと思う…

だが、あいつの依頼主は俺の宣戦布告宣言を観て捕獲を考えていると言う条件を入れるのであれば、その完璧な用意はせいぜい、時間稼ぎぐらにしかならいだろう。何せ世界レベルの機密事項でありそうな俺の個人情報を調べ上げるぐらいなのだから、俺のいる所を特定されるのはもとより時間の問題なんだろうな。


「まずい。凄くまずい。それも、相当まずい。」


「何がまずいんだよ、春間。逃げる所が無いからまずいのか…。」


それもあるが、それ以上にニセモノに依頼した人間は俺を捕獲する気でいるか?それとも、ニセモノに情報を提供するだけして後は何もしないか。俺の選択によって被害が出るか出ないに別れる。さあどうする俺。

そうする事10分。まあ、まとまるわけが無い。ああ、喧嘩売らなきゃよかったと、後悔を心の中でし始めた。しかしそうしていても、(らち)が明かないので。


「俺が囮となるから、ペイン。お前は親と転校生を頼む。もしかすると、俺じゃなくて親達かも知れないから頼むよ。」


俺は、この選択が俺の命を落としかねない事をしているというのは良く分かっている。だからこそ考えている。だが転校生はそれに反対した。


「どうしてですか…どうして私たちと逃げないんですか‼︎危ないんですよ‼︎本当に殺されるんですよ‼︎」


それを聞いて俺は、転校生の頭に手を置きこう言った。


「別に盾になりたいとは思った事は無いぜ。それになると言っても多分家族の時だけだぜ。それに喧嘩を売ったんだ。もう、あとには引けない。ペインを親を託した。それにペインと居れば安心だから転校生も連れて行くように言った。ああ見えてペインは俺が作った最強ヒューマンロボットだ。最強に決まっている。だから安心しろ。」


すると、転校生は俺の手を握り、


「死なないでください。それと転校生じゃなくて、ひ…」


「日名香って言えだろ。」


「分かっているんだったら最初からそう言ってください。春間君。」


俺は、病院を後にし外に出た。その頃には午前5半になっていた。そこから、ある人間に電話を掛け


「630192415。モード1。」


呪文のような数字列を並べ。あと、もう一人俺は電話を掛けた。


「もしもし。赤九人ですが、今日学校休みですよね。」


《ああ、そうだ。》


「気づいるとは思いますが、あれを使うので、もしも。学校に他の先生・生徒がいるんだったら、退避させておいてください。お願いします。」


それから俺はやるからには全力でやるしか無いと、そう思い。学校に向かった。


「は…アブソリュートコネクト。モードテレポーテーション。コネクトハイスクール。テレポートスタート。」


と言うと、俺の周囲には光が集まり俺を包み込むと一瞬にして消えた。そして、由宇学園に着いた。これは分かっているとは思うがこれはテレポーテーションだ。

それから俺は学校のグラウンドに向かった。すると、俺の思ったより早く、ニセモノが現れた。


「やあ、ニセモノさん。来るとは思ったがこんなに早く来るとは思わないかった。まあ、だいたい予想は付くが、一つ聞きたいことが。捕まえるつもりか。それとも、場所だけ教えられて何も言われていないか。どっちだ。」


すると、彼女は笑いながら


「別に教えても、依頼もされていやしない。だだテメエを殺したいだけだ‼︎」


「そうか…残念だ。俺はさすがに女性に手を挙げるつもりは無いけど、死ぬのは嫌だから。恨むんだったら別に恨んでも構わないけど、判断をしたのは結局はあなただ。それを覆す事はもう出来ない。そう判断を変えない限り『許すつもり』は無い…。」


そう、俺は最後の慈悲として言ったが彼女は、


「そんな御託(ごたく)は良いんだよ。お前は殺させれても文句はねーだからな‼︎」


彼女は一瞬にして俺の間ありに入り込み、攻撃を開始した。殴りや蹴りなどを行い一定の距離を保っていた。そして俺は避け続けた。すると彼女はこんな事を言った。


「何だ。手も足もでねのかー。この口だけボーズが‼︎」


しかし、俺は避け続けた。そして俺は壁に追い詰められた。


「どうーだ。テメエ1人殺すのなんて簡単なんだよ。この。クズがーー‼︎」


と、渾身の殴りが降り注いだ。だがしかし俺はその殴りを片手で掴んだ。多分、ギアの力を使ったのだと思うが、俺はそれすらも物ともせずに掴んだ。そして、


「ギアノーマル能力のスキャンと構成アップロード開始…終了。スキャン及びアップロード、オールクリア。」


「アブソリュートコネクト、モードイリュージョン。 コネクト、ハルーシィネーションスタート。」


すると俺の周りが黒い霧が現れ、ついには全体に行き渡った。


「ここからが境界線だ。暴力に飲まれた愚かなバーサーカーよ。」


俺は一瞬にして彼女の目の前から姿が消え…いや消えたでは無く見えなくなったが正解である。その為、彼女は俺を捉える事はおろか、手でも捕まえる事が不可能に近い。

そして、彼女は体力が減っていた。


「このクソガキが…私を馬鹿にした事を後悔しなさい…」


俺はもともと後悔してしまっているので、それごときで後悔するはずがない…。


「そろそろ、俺も疲れたから終わらせるぞ。」


彼女は吹き飛ばされ始め、その周りには渦が出来ていた。そして彼女はその渦の中で複雑に吹き飛ばされていた。


「うぉーーーーーーーーーーーーーーーーーー‼︎」


最後に、俺は彼女の目の前に現れ平たい(こぶし)を飛んできた彼女の腹元に拳を入れ、彼女は驚いたように倒れさり俺が力を解いたすると周りにあった霧は綺麗に消え去った。なぜ解いたのかの理由はアレを直で受ける事はそもそも自殺行為に当たるのだが、彼女のギアノーマルを知っていたからこそ俺は迷わず打ち込んだ。


「お前は、悪く無い。そして俺もな…。」


もともと、アレは確実に相手の体を壊す技である。その証拠に彼女は前のように起き上がって来ない。それどころが、今の状態では数週間は体も意識も戻る事は無いだろう。

俺は危険が去ったと思い、ペインに連絡を入れた。


「ペイン。どこにいる?迎えにき…」


「なんだ。終わっちゃたー。まあ、凄かったからいいや。」


後ろを振り返ると俺くらい…いや、俺よりも幼い男の子が彼女の顔を突きながら、


「けど、もっと、良いものが観たかったなー。」


「お前は誰だ。」


「うん?なんだ。気づいて居たんだね。そうだね。君にが分かるとしたら、彼女に君を攫えように頼んだ依頼主と言えば分かるかな?」


と、彼はニコニコ笑いながら言った。俺も知らないうちに口を和らげ、

こう言う事を言っていた。


『なら、お前を捕獲する‼︎』


俺はその時の記憶が無くなっていた。

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