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Dragon Riese(ドラゴンリーゼン)  作者: 桜原 恵斗
第一章 神話の始まり
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第3話 敵

研究所を出た俺はすることもなかったので、自分の本職、学生としての義務を果たすために、学校に戻る事にした。しかし、戻ったら戻ったでする事が無いので困ったのであった。


「なあ、ペイン。どうする、これから。」


「いいから、授業に出ろ!」


よし、話になら無い。

まあけど、本当に如何したものかと悩むな…そうだ。図書室に行こう。どうせ、学校に出てから2時間しか経っていないから、ちょうど今3時間目であろうしな。


「よし、図書室に行こう〜」


「もういい…」


よしゃ‼︎ペインの心を折った‼︎

と、まあペインをいじるのもここまでにして図書室に向かう事にした。

うちの図書室は大学との合併として作られており、一つの建物としてある。図書館と言う方がいいだろう。その為、色々なジャンルの本や情報、新しい本などは普通の図書館よりも揃っている。

そんなこんなで、図書室に着くとまず最初に入り口で改札口のような所で学生カードを付けてから入る様になっている。それを抜けると、ありとあらゆる本がズラーッと目の前に

現れる。それから奥へ進むとカウンターが見えるのである。すると、そこには図書館の担当の先生ある山田(やまだ) (まつり)がいた。山田先生は、例外はあるが基本的には自分の愚痴や興味のある事以外のことは自分から話さない人である。

しかし山田先生は俺が唯一、人の扱いが荒い人だと思っている人物でもある。

その理由は複雑なものではない。単に本来自分の仕事であるはずの雑用などを勝手に俺…いや、生徒に押し付けてくるからである。

その為、俺はその人に見つからないようにしていると、


「あー。春間くん。また来たの。別に来るのは良いんだけどさ。明那に怒られるのは、私だから正直に言うと辞めて欲しいけどまあ良いでしょう。」


と、あっさり見つかってしまった…

しかし、俺は最後の逃走を図ったが、直ぐに捕まってしまった。

そして、先生は俺の腕にガムテープを付け動けなくさせ、


「あ、ちょうど良かった。今からすることあるから図書館ので留守番お願いね。一応、先生からの依頼だよ。よろしくね。」


と言って俺の肩を左手で叩き図書館から出て言った。

結局、俺は図書館の留守番を頼まれてしまった。

だから、仕方なく受け入れる事にした。

しかし、このままだと動けないので、ガムテープを自力で破り、とりあえずカウンターに行き、俺は椅子に腰掛けダラダラし。ペインはネット検索をしていた。ペインは検索を始めると一時間は話し相手にならなくなる。その為、俺は話し相手が居ないのである…


「誰か、話し相手になってく…。」


「なら、私が話し相手になりましょうか?サボり魔さん♪」


突然、転校生が現れたのであった。



「アレで良かったのか?大和。」


と、アルティはコーヒーを飲みながら赤九人大和にさっきの事について問い質してみると、笑いながらこう言った。


「は、は。春間らしい答えだった。これが仕事であったのであれば強制していたかもしれない。それでも家族としてはとても嬉しかったよ。それにもう失うのはごめんだ。」


彼は呆れながらも、


「まあ、お前が良いと言うんだそれはそれで良いんだよな。けど、どうするんだ。ロボットに対してなす術が今の所無いのだが。正直、私は手を拱く気は無いぞ。」


「そうだな。それは俺も分かるが、どうやって対処する。相手の力量は未知数だ。そんな、相手にどう対処する。」


そう、相手は未知の存在であり、どのくらいの力があるのかがわからない以上は手段の打ちようが無かった。

すると、赤九人琴乃羽が現れこう言った。


「けど、希望はあるわ。人類の希望である封印された一番最初の巨人が。」


ゴゴーーゴーーー。

化石化し、氷で固まって片腕と片足を無くした巨大機械がそこには眠っていた。それは何かを待つ様に手を伸ばしていた。



「なら、私が話し相手になりましょうか?サボり魔さん♪」


俺は今こんな事を思っている。何で転校生がこんな所にいるのか、と。

偶然か、いや必然だったりしたりな、まあどちらにせよ話し相手になってくれるのであれば、


「そうだな、話し相手になってくれ。」


と、俺は面白半分で話し相手になってもらおうと思った。そして、いつもの癖でその場の雰囲気を会話の主導権を握ろうとしたが、


「ダメですよ。会話の主導権を握ろうとしないでください。」


何だ。どうして気づたんだ。何でそれが分かった、俺と話あってもいないのに何で分かるんだ。


「驚いていますね。多分、今何を考えているかを当てられますよ。

どうして分かったか。話してすらいないのに…じゃないですか?」


合っていた。そして俺は、はっきりと感じた、今この場の会話の主導権を握っているのは彼女であると。すると彼女は、


「あの別に、そこまで警戒しなくてもいいと思うんですけど。」


そんな、警戒しなくてもいいじゃねえよ。こっちは、意味が分からない以上、警戒は解くことは難しいだろう。と、心の中で言いながら俺は無言になっていた。


「黙ってないで、喋ってください。あなたが私に話し相手になってくれと言ったんじゃないですか。」


それはそうなので、質問する事にした。


「なら、俺の質問に答えろ。一つはどうして俺が此処に居ることが分かった。二つはどうして俺と話す前に主導権を握ろうとしたのが分かったのか。」


「余り、関係無いことや不要な事は聞かないのですね。まあいいです。そうですね。一番目の答えとしては、偶然です。二番目は最初に私を話させようとした。ただそれだけですよ。」


また驚いていた。俺は今日これで何回驚いたのだろう。久しぶりの感覚だと思う。だからこんな事を言った。


「なら、どうして俺の話し相手になろうとしたんだ?」


そう聞くと、彼女は


「それは、貴方が悲しそうな顔をしていたからじゃ、ダメですか…」


そうだったのか。俺が悲しい顔をしていたからか…変な理由だな。


「変な理由だな。そんな事で話し相手になっていたら世話ねえぜ。」


「ちょっと、ヒドいんじゃ…」


「けど、俺の為に話し相手になってくれて嬉しかったよ。」


すると彼女がこんな事を言った。


「あなたは、ちっとも変わりませんね。昔から変に大人びて、会話も自分の思い通りにしようとする所はちっとも変わりませんね。」


「君は、俺を知っているのか?」


彼女はあやふやに


「さあ、どうでしょう。それは自分で答えを出してください。それに余り、女の子に答えを求めるのは野暮ですよ。」


まあ、そうだと思い詮索しない事にした。そうしていると、山田先生が帰ってきた。


「ちゃんと仕事してくれたみたい。良かっ…」


転校生を見るなり固まってしまった。


「おい、先生どうした。壊れたのか?」


冗談交じりで言うと


「それは、言い過ぎなんじゃ…」


すると、先生は俺が見えない速さで俺の目の前に現れ、右手で俺の肩を叩き、こんな事を聞いた。


「あの子誰なの?もしかして赤九人くんの彼女なの。」


「な、何を言っているんですか!」


「やっぱり…そうなの?」


…この人は何を言っているんだ。

俺に出来るわけ無いのに…本当に何を言っているんだこのひ…いや、ちょっと待て、なんか変だ。何で先生は、右手で叩いたんだ?左利きなのに何で右なんだ。それ以上に、俺の事を赤九人くんとは言わないのに言ったんだ。まさか、


「どうしたの?赤九人くん。」


「あんた、誰だ。」


「何を言っているの?赤九人くん。」


やはり、おかしい。分かりづらいが焦っているのか、汗をかけ始めていた。それに、自分を肯定する時は強く肯定するはずなのに疑問で返してきた…。


「あんた、山田先生じゃないな‼︎」


「本当になにを‼︎」


「恍けるな‼︎あんた、俺の事を赤九人くんと言ったな。先生はいつも春間くんと言うだよ。」


すると、彼女は笑い始めた。


「は、は、はは。まさか、これ程とは、優れた知識力。話している時の記憶力。そして、それに導き出せた判断力。君は私が思っていた以上だ。」


俺は、咄嗟に。転校生を守る為に彼女の前に出た。そして、


「お前は何者だ。正体を現せ。」


「まあまあ、怒りなさんな。お前さん。そうだ。ある事思い出した。」


「ふざけるな‼︎何が目的だ‼︎」


彼女は俺を指差した。


「お前さんをウチの雇い主に連れて行く。私たちの仲間にする為にな。

12年前に初めてロボットに乗った赤九人春間くん。」


どうして。どうして知っているんだ。いや、そんな事はどうでもいい。それよりも今はこいつがこの学園に侵入した事だ。それを考えなくてはならない。すると、


「まあまあ、抵抗してもいいが辞めておいた方がいいよ。何せ、この学園に爆弾を仕掛けておいたからな‼︎」


すると彼女はリモコンをポケットから取り出し俺に見せた。そして俺はこう思った。これはもうテロでしかない、この時代でこんな所でテロをやる…。本当に笑える。そんなの国際問題以上だ‼︎

すると俺はブレザーのポケットからヘッドセットを取り出し耳に付け、ある人に連絡した。


《はい、もしもし。》


「南先生落ち着いて聞いてくれ。」


《テロか。》


「そうです。一応、緑瀬奈と冬亜を使ってください。…するので。」


《分かった。》


なぜこれで分かるのか?と不思議で思う反面、話が楽でスムーズである。次にペインである。


「ペイン。」


《おい…。いい所なのに。》


声を聞くまでもなく、かなり不機嫌であるのが分かるが状況が状況なので、


「悪いが、テロリストがいる。今から見せる。」


ヘッドセットに付けているカメラをペインのサーバーに通信すると、


《大体は分かった。これからどうするつもりだ。》


「俺はこの図書館で出来るだけこのテロリストを抑える。その内に転校生を連れて体育館に逃げろ。それから、今から三分後に学校全体に…をかけろ。分かったな。」


《了解。》


準備は整った。あとは彼女を誘導するだけ。俺は彼女に俺が合図したら伏せろと言い、全ての準備が出来た。


「おい、テロリストさんよ。あんた、もしも俺が拒んだら爆破するらしいがそれじゃああんたも巻き添え食らうと思うが。それに俺を捕まえるのもあるだろう。そこの所はどうなんだよ。」


彼女は腹を抱えながら大爆笑していた。


「君は本当の切れ者だね。そうだね。君が抵抗したら巻き添えを食らうだろうね。けど、私には人質がいる。だから下手な真似はしない事だ。それと、良いことを教えてあげるよ。爆弾が仕掛けられているのは全部で20個。そして、一つの所だけ爆弾の多い所が体育館だよ。サービスで爆弾の威力まで教えてあげるよ。一個だけで、10メートル圏内にある物全て吹っ飛ぶ代物だよ。」


「今だ‼︎」


俺が大声でそう言うと、ペインが転校生を捕まえ、窓から逃げた。


「貴様。そんなに…。」


リモコンのボタンを押そうとした瞬間、


「させるかよ‼︎」


俺にタックルをし、彼女を押さえつけた。その時リモコンを彼女の手から遠ざける事がは出来た。

しかし、彼女は予想よりも力が強く数秒ぐらいしか押さえつける事ができなかった。


「このクソガキが‼︎じっとしてればいいものの。私を怒らせやがって‼︎」


「おいおい、それは無いんじゃないのか。俺を捕まえられる用にしてやったんだぜ。逆に俺を言って欲しいぐらいだね。」


が彼女は両手にマシンガンを持ちぶっ放してきた。


「テメエは私が今ここで殺してやる‼︎」


彼女に喧嘩を売るのは簡単。いや、単純だった。それから俺は弾を避けながら図書館中(としょかんじゅう)を走り回った。そして、


「あんた。頭に血が上りやすい性格直した方がいいぞ。」


彼女の背後に回り、爆弾のリモコンを取り、彼女の首元を狙い気絶させた。


「以外と簡単だっ…。なんだ…。」


俺は胸に何かに刺され倒れた。


「ここまでだとはな。けど、勝てねよ。春間くん」


すると後ろから気絶させたはずの彼女が意識を取り戻し立っていた。

そして、彼女は俺の事を踏みつけ、リモコンを奪いこう言った。


「これが、プラスギア能力者の力なの…弱っちいの。それに、このリモコン、飾りなのに。爆弾は遠隔操作じゃななくて時限爆弾だから。本当に君がした事はムダだったのよ。」


彼女はあたかも勝ったかのように笑っていた。それを見た俺は悲しい人を見る目をした。


「なんだ。その目はどうした。悲しいのか?自分がした事がムダになったから…」


俺は口を開いてこう言った。


「悲しいと思ったのは、自分じゃないあんたにだ。」


「何だと。」


彼女はドスの効いた声で俺に聞いた。


「あんた。冷静に考えろ。爆弾が爆破していない事を気づいていないのか…」


そう、俺は転校生を逃がしてから10分以上が経過し、それでも爆破していない。しかし、俺の考えが間違っているかもしれないが、けど合っていた。彼女の顔は歪ませながら、


「どういうことだ‼︎私はちゃんと20分にセットしたはずだ。何でだ‼︎…そうかお前か。お前が何か細工したな‼︎」


そう、俺はペインに高周波パルス、ジャミングを掛けることを頼んだ。それにより、電子機器が一旦使えなくなるのである。その間、爆弾を解除する事が出来る。ただ、それだけの話である。


「と、言った話だ。だから別に難しい話じゃない。だだ、準備が面倒くさいがな。」


すると、彼女は銃を取り出し、


「どうやら、貴様は依頼主に合わせるのは難しいらしい。何せ、今ここで死ぬからな。」


俺は3発の銃弾を撃たれた。それから、警察などが来て彼女は逃げたらしい。


「どうやら、また、俺は…。

母さん。真帆香。冬亜…兄貴、実里姉ごめんな……。」


そして、俺は段々意識が無くなってきた。


「大丈夫かな…。転校せ…。」


俺は意識を失った。

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