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短編:詩&エッセイ

誰からも必要とされていない僕。

作者: 尖角






僕は誰からも必要とされていない。






+ + + + +






なぜなら、学校では常に一人ぼっち。


喋り相手など誰もいない。 飯すらも一人で食う。



“孤独”というものには、とっくに慣れてしまった。


そんな、つまらない学校から家に帰り「ただいま」と言う。



けれど、「おかえり」の声は聞こえない。


なぜなら、母親は働きに出かけている。 父親は・・・


顔すら知らない。 名前すら知らない。 そんな人だから。




けれど、僕には母さんがいるから関係ない。


別に父さんがいなくたって、どうにかなる。



でも、「おかえり」が聞こえないのはちょっとだけ寂しい。




+ + + + +




僕は、それからバイトに出かける。


自分の食費ぐらいは、 自分の生活費くらいは、


そんなつもりで、生活の足しになればと今日も働く。




「御疲れ様です」


僕は、更衣室で同僚に話しかけた。


すると、向こうも「御疲れ様」と一言。



これも、単なる流れ作業のひとつ。


別に、僕自身にかけた言葉じゃない。


ただ単に、同僚だから挨拶をしただけ。



でも、それはお互いに言えること。


気持ちが入っていないのは、お互い様だ。





だから、僕はニコッと愛想笑いをして、


今日もレジでバーコードを黙々と読み取る。






「いらっしゃいませ」


「ありがとうございました」


もはや、こんなのは眠りながらでも言えるレベル。


そのくらい、僕の体には染みついてしまっている。






+ + + + +






そんな風に、明日も生きていくのだろうか?


神様は、僕に「明日も無駄に生きろ」と言うのだろうか?




――わけがわからない。


つまらない日常。 毎日が昨日の繰り返し。


奇想天外なことが起こる気配なんて微塵もない。


かといって、妄想が現実になることもない。



夢はあるのに。 やりたいことは沢山あるのに。


なのに、金も脳も、権力も何もかもがないから。



僕は、今日もやりたいことをやれずに生きていく。



















































後悔したくないのは、何も君だけじゃない。


死んだときに、笑っていたい。 それは誰だって思うこと。


日常 生きている中で、辛いこと・悲しいことは沢山あると思う。


だけど、その気持ちを押し殺して、 必死に押し殺して、


必死になって前を見なきゃいけないことも沢山あると思う。



だけど、そうやって生きているのは何も君だけじゃない。


辛くて立ち止まって、でも歩かなきゃって前を見て、


それでも過去が僕の足を地面に縛り付けているから、


誰か、誰でもいいけれど、背中を押してくれる人が欲しくって。



そう思って生きている人間は、この世に沢山いる。

>俺だって、その一人だ。






僕らは勇気を、 僕らは希望を、 僕らは夢を、


僕らは安心を、 僕らは助けを、 常に欲している。



「貪欲だ」と他人は言うかもしれない。 でも、関係ないよ。


僕はただ、この空回りする日常から早く抜け出したいだけで。




少しでいいから、前に進めるチャンスを。


そう願って、今日も生きる。  そう願って、生きていく。










...fight!


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