最終話「風は流るる思いのままに。そして流される」
山火事は辺り一帯を焼き払ったが地形のおかげでそれ以上は広がらなかった。空気の湿った季節であった事と上昇気流で一時的に豪雨になった事も被害が広がらなかった要因だ。
「お爺ちゃん……」
アイリスの目から涙が滝のようにこぼれ落ちていた。何を言って良いのかわからない。
「元気で……やるんじゃぞ」
「おじい……」
ガルデスの腕に巻かれた縄が引かれる。2名の兵士がこの元凶である村長を逮捕しに来ていた。
素直に逮捕に応じたガルデスは村人に見守られる中、町の駐屯地へと連行されていく。
脚から力が抜けて崩れ落ちたアイリスはただその背中を小さくなって消えるまで見続けることしか出来なかった。
「お嬢さん……ダニ」
「クパリ……さん」
「大丈夫ダニ?」
クパリが心配そうに声を掛ける。
「はい……。お爺さまのやった事が罪なのは間違いありませんし……」
「さっき他の人に聞いたダニ。巫女の事ダニ」
「はい」
「村長は本当に……お嬢さんの事を愛してたダニ! 村の危機に巫女を差し出すのが村の掟だからダニ……」
クパリはどうにか伝えたくて身振りを交えて力一杯説明した。
「大丈夫ですよクパリさん……わかっていますから。お爺ちゃんは……お爺ちゃんです。今も、これからも変わりありません」
「そう……ダニ」
少しだけ笑顔が戻ったアイリスを見てクパリも胸をなで下ろす。
「ありがとう、クパリさん。ちょっとだけ元気になりました」
「それなら良かったダニ。……ところでお嬢さんはこれからどうするダニ?」
これがクパリの一番聞きたかったことだ。彼女は長く一人になってしまう。
「私ですか?」
「村長は……当分帰ってこないダニ……もしかしたら……」
「……はい」
「だから……お嬢さんさえよかったら……ダニ……」
クパリの言葉は後半ほとんど聞こえない。
「私は旅に出ます」
きっぱりとアイリスは言い切った。
「ダニ?」
想定外の言葉に不思議そうにクパリは顔を上げた。
「私、ヴァニッシュ様と一緒に旅立ちます」
「そ! そんな! ダニ! あの男は了承してるダニ?」
「いえ。まだ何も話していません」
「それなら! 村に残って欲しいダニ! 生活は心配しなくていいダニ! 俺がお嬢さんを……ダニ!」
必死である。
「……ごめんなさい。もう決めた事なんです」
「そう……ダニ」
クパリが力なく項垂れる。
「ありがとう。クパリさん」
ゆっくりと立ちあがって笑顔を作る。
「私、行きますね」
「わかったダニ。身体に気をつけてダニ」
「はいっ! ……でも」
アイリスはクパリに輝くような笑顔を向ける。
「ダニ?」
クパリの心臓が高鳴った。
「必ず戻ってきます! お爺ちゃんがこの村に戻る頃!」
「先の長い話ダニ」
2人が小さく笑い合う。
「ふふ……それじゃあ私、旅の準備をしますね」
「手伝うダニ」
「はい」
クパリはアイリスと最後の刻を過ごした。
永遠だったのか一瞬だったのか。クパリはこの時の事を思い出すたびに違う形を描いていた。
ただ……。
「行ってきます!」
町へ伸びる道の先、手を振ってくれたその少女の姿だけは、いつまでも色褪せる事はなかった。
「へえ、クラン員専用の宿屋なんてあるんだ」
エスカローラは物珍しげに宿の中を見回していた。昨晩にチェックインした時はほとんどすぐに寝てしまったからだ。
「知らなかったのかよ?」
「だってクランソサエティーに加入したときそんなこと教えてくれなかったし」
二人は食道で朝食を突きながら会話していた。
「一般常識をわざわざ教えたりしねえよ。知識も無い奴がクランに入る事が信じらんねえ」
「だって……」
「まあいいさ。それよりこれからの予定なんだが……」
「それなんだけどさ、一度王都にいかない?」
あまり期待せずに聞いたつもりだったが予想外にエスカローラから意見が出た。
「なんでだ? あんな大都市に行ってもカガク兵器なんぞ見つからねえぞ?」
人口の多い場所はその分カガクの発掘も進んでいる。
「うん。あのさ……ヴァニッシュ。君、僕のクランに入らない?」
エスカローラは恥ずかしそうに口にした。
「え?」
「その……色々便利だと思うんだよね。……ずっと一緒にいるなら」
「あー。それは……」
たしかにクランに入れば便利なことが多い。少なくともヴァニッシュの様な生き方をしている人間であれば普通クランに入るのが常識だ。
「ほ! ほら! それに同じクラン員だと色々便利な事もあるしさっ!」
「まあな」
それは事実である。クラン員は教会から様々な特権を与えられる。それがAクラスクランとなればなおさらだ。
「なんでヴァニッシュは今までクランに入らなかったんだい?」
「一番の理由は、大剣ヨルムンガンドの件だな。教会か王国のどっちらかに奪われる可能性が高いからな」
「そうなんだ?」
「クラスの低いクラン員はランクの高いカガク兵器の保持を認められてないだろ。無理矢理買い取られる」
「でも、そしたら不法所持じゃないか」
「だからこれは魔導器だっての……ただちょいと特殊なんで下手に提出しようものなら確実に難癖つけてぶん盗られる」
「たしかに……凄い力みたいだよね。遠くから見ただけだけど」
エスカローラはあの天をつく輝きを思い返した。
「まあな。何度かクランに誘われた事もあるんだが……」
「ふ~ん?」
半目でヴァニッシュの事を見つめる。
「まあそんな理由だ」
「そっか。……だったら僕のクランに入るのは問題ないね」
「あ?」
「……僕を誰だと思ってるのさ。お父様におねだりすれば、その剣を正式登録するのなんか簡単だよ」
「おいおい……」
「じゃあ決まりだね! 目指せ! 王都! ついでにお母様とお姉様とお兄様たちにも挨拶してこよっと」
笑顔で手を叩くエスカローラ。
「勝手に話を進めるなよ」
「嫌なの?」
不思議そうな視線を向ける。
「うーん。クランか……少し悩むな」
ヴァニッシュは腕を組む。
「いきなりAクラスだよ? 普通大喜びだと思うんだけど」
「普通はな」
テーブルに肘をつく。フォークで煮魚をつつく。悪い話じゃない。むしろ宝くじ並に大当たりと言っても良い。
「う~ん……」
「なにを悩む事があるのさ?」
「何をだろ? 自分でもよくわからん」
何かがピンとこない。その理由はヴァニッシュ本人にもわからなかった。
「僕と一緒なのが……やなの?」
「……そういうんじゃねえよ。ただ」
「ただ?」
「長いこと1人で生きてきたからな」
頭を掻きむしる。
「妹くんは?」
「ああ……まぁ一時期一緒に旅した事もあったが……色々大変でな。逃げ出した」
「ぷっ! あはは!」
「そこで笑うなよ」
「ちょっと楽しそうだと思って」
「気苦労しかねえっての……」
あの碌でもない旅路を思い出してげんなりした。
「それで……どうするのさ?」
「そうだな……そういえば確か王都には図書館があったよな?」
「え? うん。閲覧するには色んな許可がいるけど」
「エスカがいれば、許可取れるか?」
「うん」
「よし。じゃあクランの事は道すがら考えるとして、王都に向かおう」
「え! ほんと?」
ぱぁっとエスカローラの表情が花のように開いた。
「一般人の見られない書物が読めるなら出回ってないロボットの情報が得られるかもしれねえ。出発点としちゃ悪くない」
「そうだね!」
うきうきと言葉を弾ませる。
(それに……俺のマナ回路を修復する方法も見つかるかもしれないしな)
ヴァニッシュにとってはそっちが本命だった。
「じゃあさっそく行こうよ!」
「ああ」
二人は朝食を済ませて立ちあがる。店を出ると細い路地を進んだ。
「ヴァニッシュ? もしかして北口に向かってる?」
「ああ」
「王都に行くなら一度南下しないと」
「バカ。南口にいったらチコリーに見つかるだろ。大回りになるが北の山脈沿いに一度西に抜ける」
「バカってなんだよ! まったく!」
ぷんすかと可愛く起こるエスカローラ。
「ちょいと険しい道中になるが、我慢してくれ」
「えー」
ぶーぶーと文句を言うエスカローラを無視して人目を忍びつつ北の橋に辿り着く。向こうに見える山肌はずいぶんと黒ずんでいて元の緑あふれる森に戻るには時間が掛かるだろう。鎮火しただけでも儲けものなのかもしれない。
山に向かう道を見上げたとき見覚えのあるシルエットを発見した。
「ヴァニッシュ様!」
「え? ……アイリス?」
「君は……」
民族衣装で荷物を担いだアイリスが駆け寄ってきた。
「どうした? 買い出しか?」
まさかもう一度会うとは思っていなかった少女の登場に驚く。一瞬チコリーかと思ったのは内緒だ。
「いえ……その……」
言いよどむアイリスにエスカローラは理由を思いついた。
「あっわかった。見送りに来てくれたんだ!」
「ああなるほど。ちょうど旅立つ所だったんだ。わざわざすまねえな」
二人は笑顔になるがアイリスは慌てて首を振る。
「ちっ! 違うんです! その! 私! ヴァニッシュ様にお願いがあって!」
アイリスが深々と頭を下げる。
「一緒に! 一緒に連れて行ってください! 私もお供させてください!」
「え?!」
エスカローラが声を上げる。
「おいおい……そりゃあ無理だぜ」
唐突な申し出にヴァニッシュが困惑する。
「でっ! でも! もう私はヴァニッシュ様の所有物です! 持ち物です!」
「冗談でも自分の事を物とか言うなよ。アイリスはアイリスだ」
出来るだけ優しい声で諭したがアイリスの決意は変わらなかった。
「いいえ! 私は私の意志で決めました! 私はヴァニッシュ様の物で一生ついていきます!」
「落ち着けって……まいったな」
ヴァニッシュが後頭部をばりばりと掻いた。
「見~つ~~け~~~た~~~~よ~~~~~? お・に・い・ちゃん?」
そこに現れたのはもちろん彼の妹である。
「どわーーーーー?! チコリー?! どうして!」
「うふふふふ……愛するお兄ちゃんの居場所なんてすぐわかっちゃうんだから! 電波がね、こうピピピっと飛んできて受信出来ちゃうんだから!」
「何毒電波受信してんだお前は?!」
「ラブ電波って言って!」
「言うかーーーーー!」
スパーンとチコリーの頭をひっぱたくヴァニッシュ。
「あああ! ビーチボール胸と私のクローン! なにしてるのよー!」
チコリーが女性二人を指さした。
「ビッ! ビーチボール?!」
「おはようございます。チコリーさん」
叫ぶエスカローラとは対照的に穏やかに頭を下げて挨拶をするアイリス。
「どうしてこの2人がいるのよ!」
「どうしてって……そんなの僕の勝手だろ!」
反射的にエスカローラが返答した。
「私は……」
「おいおいお前ら……」
よくわからない状況を止めようとしたが。
「お兄ちゃんは黙ってて!」
チコリーに一喝されてしまう。
「あの……ヴァニッシュ様?」
アイリスが申し訳なさそうに尋ねてくる。
「な、なんだ?」
「ヴァニッシュ様はエスカローラ様とご結婚されるのですか?」
アイリスが爆弾を投下する。
「なっ?!」
あまりにも意味不明の質問にヴァニッシュは思考が固まりそうになる。
「ええ?!」
エスカローラが顔を真っ赤にして動揺する。
「なんですってーーーーーーーー?!」
チコリーが身体全体から怒りのオーラを立ち上らせる。
「しねえよ! どっからそんな発想が出てくるんだ?!」
死にたくないヴァニッシュが慌てて否定する。
「その……お爺ちゃんがヴァニッシュ様は誰とでもいいから結婚したがってるって……」
爆弾その2を投下。目標に着弾確認!
「お兄ちゃん……?」
「ヴァニッシュ……?」
二人が殺気のこもった瞳でヴァニッシュを射貫く。
「ごっ! 誤解! ……って訳でもないが誤解だ!」
「ヴァニッシュ……説明してほしいなあ? 旅の相棒としてさ?」
「私も聞きたいなぁ~?」
2人がガンジェリヲンに負けないプレッシャーで迫ってくる。
「あの……もちろん、私で良ければいつでも……ぽっ」
3つ目の爆弾を放り込んで頬を赤らめるアイリス。
「だああ! 違うんだって! その!」
「ヴァニーッシュ?」
「お・に・い・ちゃ・ん?」
警報発令! 警報発令! 今すぐ危険回避の行動をされたし!
「わかった! 言う! 少しでも早く結婚したかったのは確かだ! そうすればチコリーが俺を諦めるだろ!」
「あっそういう事なんだ」<エスカローラ
「そう言う理由だったのですね」<アイリス
「諦めないよ?」<チコリー
チコリーの言葉に3人が同時に目を丸くした。
「え?」<ヴァニッシュ
「え?」<アイリス
「え?」<エスカローラ
「そんなの殺して奪い返すだけだし~」
ものすごく爽やかな笑顔で宣言するチコリー。
「どわっ?! 何さらっとおっかねぇ事言ってんだよ?」
「大丈夫だよ? お兄ちゃん! 男の子なんだから、性欲持て余しちゃうんだよね? たまにつまみ食いしたくなっちゃうだけなんだもんね!」
まるで全部わかってるよとでもいいたげに、チコリーはヴァニッシュにくっついてその脇腹を突く。
「ヴァニッシュ……?」
エスカローラは汚物でも見るような瞳を向ける。
「そう……なんですか?」
アイリスは悲しそうな声をもらした。
「どああああああ! んなわけあるかーーーー!」
「ふふ! その時は私が綺麗に後始末してあげるからね? でもあんまり火遊びばっかりしてちゃダメだよ? 私、妬いちゃうんだから」
影の濃い笑顔にヴァニッシュが引きつる。
「おまっ! 怖ええよ! 無茶苦茶だぞ?」
「でもね?」
チコリーが氷点下の視線を女子二人に向ける。
「この二人だけは許さない……もしこの二人に手をだすようなら……」
「どわーーーーー! 出さない! 何もしねえ!」
慌てて首を振って否定する。
「だよねー? お兄ちゃんは私の物だもんね~!」
「それも違う!」
「ヴァニッシュ……変態だね」
さらに冷たい物を見る目で言い放つ。
「私は……耐えられます。おもちゃでもかまいません!」
両手を胸の前で組んで力一杯アイリスは叫んだ。
「うをっ? 二人も! チコリーに乗せられないでくれ!」
悪化していくだけの事態にヴァニッシュは限界を迎えそうだった。
「ふふ~ん! じゃあお兄ちゃん、二人っきりで良いことしようよ~!」
「しねえ! って引っ張るな! 脱ぐな!」
「どこいくのさヴァニッシュ! 僕と一緒に王都に行くっていったろ?!」
ヴァニッシュの腕を取り無理矢理連れて行こうとするチコリーと反対側の腕を掴んだ。
「行かないわよっ! たれ乳は薄汚れた路地裏で客でも取ってなさいよ!」
チコリーが吠えた。
「たれ乳っ?! ……客って?」
後半の意味はわからなかったらしい。
「だあ! 知らなくていい! 離せ! チコリー!」
ヴァニッシュが腕を振ってチコリーを振り払おうとするが、四肢を使ってしがみ続けるチコリーだった。
「出発ですね? どこまでもお供します」
さらっと普通に付いてこようとするアイリスが荷物を背負い直した。
「アイリスももうちょっと考えろ!」
「はい。よく考えました。……また……お仕置きされてしまいますね……はふ……」
頬を真っ赤に染めて、熱の籠もった眼差しを向ける。
「最後に特大の爆弾キターーーーーーーーーー?!」
ヴァニッシュは思わず神に呪いの言葉を吐きそうになった。
(これは……まずい、色々……まずい)
ヴァニッシュは身体に力を溜ながら、妹をまっすぐに見つめる。
「チコリー……」
「なあに? お兄ちゃん!」
(この手だけは使いたくなかった……)
ヴァニッシュは最終手段を発動する事にした。
「その……今この場で服を脱いでくれ!!」
「!」
チコリーの目が見開かれる。
「まあ……」
アイリスは方頬に手を添えるだけでそれ以上何も言わない。
「ヴァニッシュ?!」
エスカローラが悲鳴のように名前を叫んだ。
「うんっ! 喜んで! いつでも! 見られてもいい!」
チコリーが目を血ばらせて自分の服を剥ぎ取始めた。昂奮しすぎて身体が激しく痙攣していた。
「抱いて! 犯して! 突っ込んでーーーーー!」
服を脱ぐ為にチコリーが腕から離れた一瞬を見逃さずにヴァニッシュは全力でハイパーダッシュした。まるでジェットエンジンで疾走するキチガイ改造車のように。
「お兄ぃ……?」
「あっ?! ヴァニッシュ?!」
「ヴァニッシュ様?!」
おそらく今までの人生の中で最も速いスタートダッシュだっただろう。土煙を上げて山道を駆け上がる。
「すまん! やっぱり俺は1人が良い! つーか1人になる!」
「あーーーーーーーーーーーーーー! 約束破る気かーーーーーーー?!」
「お兄ちゃーーーーーーーーん?! ……逃がさないわよーーーーーー!」
「私に試練を与えてくださるのですね? 必ず、必ず追いついて見せます。ヴァニッシュ様!」
3人が同時に走り始める。
土煙が再び上がる。
空は今朝から快晴だ。
爽やかな風に乗って山頂から声が響く。
「ヴァニッシュ!」
「お兄ちゃん!」
「ヴァニッシュ様……!」
「どーーーーーわーーーーーーーーーーーーー!」
今日も平和だ。
「平和じゃねーーーーーーーーー!!!!!」
-END-
これでこのお話は完結です。
今まで読んでくださりありがとうございました。
え?
終わり方が中途半端?
謎が一杯?
すみません……この小説
今連載中の「神さまSHOPでチートの香り」より遙か昔に書かれた物なのです。
つまり私がほぼ最初に書いた小説……
それをPCの奥底から引っ張り出してきまして……
若干手直しして載せたのですが、どこかの大賞に応募する分量。
つまりこのエンドまでしか書かれていないのです。
なら気にせず続ければ良いじゃんとお思いでしょうが……
すみません、設定がもうないんです……orz
そして私の頭の中からもデリート済み……
続けたくても続けられないw
応募用だったのでかなり設定あったはずなんですがね(汗
そんな訳でこの物語は完結なのです。
本当にありがとうございました。
よろしければ「神さまSHOPでチートの香り」などお楽しみいただけたら幸いです。
本当にありがとうございました。




