6.俺の妹ですかねこれ。
「ただいまぁ~…」
俺が玄関の扉をけだるそうに開ける。
「ん?お兄ちゃんお帰り~何か疲れてるね?」
と、花菜はアイスキャンディを持ちながら言う。
「まぁな…」一日であんな体験をしたら誰でも疲れるわ…「はは…」マジで疲れた。
「お兄ちゃんお疲れだね~はい!」
「ん?」
彼方が顔を上げるとアイスキャンディを差し出してる花菜の姿があった。
「ふふん~♪食べていいよ!私がペロペロとい~っぱい舐めて私の唾液が沢山ついたアイスだよ?」
「言い方が生々しいな…まぁ貰っとくわ」
「へ?」
「はんっ!」
花菜のアイスキャンディを彼方はパクリと食べた。
「ゴクリ…ふぅ…んじゃ俺部屋に戻るわ、今日は疲れた」
「う、うん…」
彼方は自分の部屋に入ってった。
「お兄ちゃんの食べたアイス……」
花菜は彼方が食べた所をペロリと舐めた。
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「ん…?」
俺が暗い部屋で目を開けると。
「お兄ちゃん…」
馬乗り状態になっている花菜の姿があった。
「ブフォ!!!!花菜!?!?」
え?!どういう状況ですかねこれ!?
てか凄いデジャブを感じるのですが…。
「お兄ちゃん…」
「え…?何で顔を近付けてくるの…?まてまてまて!俺達兄妹だぞ?!」
「私もう我慢出来ないの…」
「ちょっと待てって!ッ…!!」
花菜は彼方の首やら耳を舐める。
「やめ…うっ…か…な…」
「お兄ちゃん…」
「へ…?待てって…マジで…この第四ラウンドは…想定して…な…んっ!!」
想定してないぞ!!!!
彼方は妹とキスをしてしまった。
「ん~…はん…ん…」
「んー!!!ん…ん…」
まさかのディープキス!?
てかこいつ何処でこんな技術…何だこのデジャブ…されるがままじゃないか…相手は実の妹だぞ俺…何…興奮してんだよ!!
「ぷはぁ…はぁ…はぁ…」
彼方の唇は自由になった。
「お前…何したかわかってるのか…?」
「わかってるよ…でも…この気持ちに嘘をつけない…それに私…」
花菜は俺の腕を自分の胸に持ってくる。
「大きくなったんだよ…?」
「な、何言ってんだよ…」
俺はつい手を動かしてしまった。
「きゃっ……!」
「ち、違うわざとじゃない!!」
何で俺は妹相手にこんな動揺してんだよ…
「お兄ちゃん…もっと触っていいよ?」
花菜は顔を赤くしながら言う。
「うう…う…」こいつ本当に花菜か!?
俺の妹ってこんなに色気あったっけ?!
何かすごく可愛く…見えて…って何言ってんだ俺!!
「か、花菜……」
「なぁに?」
「俺は疲れてるから早く出てって貰っていいか?」
「え?」
さっきまで色気たっぷりだった花菜の声がいつもと変わらない無邪気な花菜の声に戻った。
「もう夜も遅いんだ、お前のおふざけに付き合ってる暇はない、ほら行った行った」
「え?ちょ!?」
彼方は花菜を自分の部屋から追い出した。
「ふぅ……」危うく禁断の恋に落ちるとこだったぜ…。
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花菜は彼方の部屋の扉の前でポツンとしていた。
「……」
そして彼方の部屋の扉に頭を当てて一言。
「お兄ちゃんのバカ…」