5.君月が何かおかしい。
「あ~……」
今日ほど最悪な日はないんじゃないのか……?
ファーストキスは奪われるは処女卒業していいかだの…もういいや…
「帰ろう…」
彼方は教室の机で項垂れていたがそろそろ家に帰ろうとした瞬間。
「おい!彼方!」
「ん?」
後ろから声が聞こえた。
俺は不思議に思い後ろを向く。
「君月?」
君月がいた。
「おおお前に話があゆッ!!」
「あ」
噛んだ。
「ッ!!話がある!!」
言い直したよこの人。
顔真っ赤にしながら言い直したよ。
「何だよ…俺今日は疲れてんだけど…」
と、彼方はめんどくさそうに言う。
「お前…今日…」
君月はゴニョゴニョしながら何かを言おうとしている。
「ん?」俺は耳を傾ける
「体育倉庫でキキキキキスしてたでしょ…?」
「ッ!!?!?」
み、見られてたー!!!!しかも知り合いに!!!!
せめて他人がよかった…。
「てか何故それを…?」
不思議に思った彼方は聞く。
「その時間は私のクラスは体育だったの…それで倉庫に行ったら…その…彼方君が…」
「あ…あ…」
そう言えばそうだったー!!
「クッソ…」
あんな最悪な所見られるとか…死にたい…。
「その…あの子とはどう言う関係なの……?」
「いじめっ子といじめられっ子ですはい」
「い、いじめ…?そんなハードなプレイを…こ、このプレイボーイ!!!!」
「ちっげぇよ!!てかその言い方やめて!?色々勘違いされるから!!!!それにあいつとは何もねぇしな!!」
あぁめんどくせぇ!!
何か今日の君月獅子野めんどくせぇ!!
獅子野と式ノって何か似てんな…
何の因果関係もないのに何かすんげぇイラつくー!!!!
「ね、ねぇ彼方…」
「んだよ!?もう俺マジで帰りたいんだけど!!!!」
「私とキスしてよ…」
「は…?」
何言ってんだこいつ…?てかデジャブ?
「あの子とキス出来るなら私とも出来るよね…?」
「ッ…!!」
何なの!?俺の周りにいる女子は皆クレイジーなの!?
「で…出来るよね…?」
「お前どうした!?いつもの君月何処行った!?」
「いいからー!!」
獅子野は彼方の着ている服の襟を掴んで、彼方の顔を自分の顔に近づける。
「待て待て待て待て待てー!!話し合お、な?」彼方は慌てる。
「私とは嫌なの…?」
獅子野は何故か涙目になる。
てか何この子泣き顔めちゃくちゃ可愛い。
「いや別にそう言う訳じゃないけど…」
「ねぇ…彼方…」獅子野は掴んでた襟をはなす。
「何……?」
改めてる獅子野の姿を見た彼方は耳を傾ける。
「今の私どう思う…?」
「クレイジー…?」
「そうじゃなくって!!」
「は!?」
急に大声をだす獅子野にびっくりする彼方。
「高校に入ってからの私をどう思う…?」
「……?」
不思議な質問に俺は答えた。
「似合いもしないのに何で髪を染めたのかな~…と思ってる」
「似合いわないかな…?」
「あ、あぁ…」
「そっか…似合わないのか…け、結構誉められたんだけどな…はは…そっか…」声を震わせながら言う獅子野。
「そうだよね…私みたいなのが何やっても…どうせ…可愛く何て…なれないもんね…」
「ん?」
不思議に思う彼方。
「何言ってんだお前?」
「へ…?」
「俺はどんなお前でも可愛いと思うぞ?」
「へ!?何言って!」
「今の君月も全然可愛い俺は思うぞ、でも俺は前の綺麗な黒い髪の毛の方が俺は好きかな」
彼方は満面の笑みで言う。
「そっか…そう…だな…彼方はそう言う奴だものな…」
「ん?」獅子野の台詞に不思議に思う彼方。
「じゃあね!彼方私帰るね!」と、突然言い出す獅子野。
「は!?お前急に…」
「じゃあねー!」
「ちょ君月!?」
獅子野はそのまま去って行った。
「何なんだあいつ…まぁ…」これで俺も帰れるからよしとするかな…
「てか…好きな人と青春したいのに俺まだ青春出来てねぇ!!」
神様…お願いですから…俺の求めてる青春を…好きな人との青春を…させてください。
最後まで読んで頂きありがとうございます!!
いや~…獅子野…キャラ崩壊してましたね。