10.何故お前がここにいる。
土曜日、俺は朝目が覚める。
「最高の一日が俺を待ってる…!!」
今日は休日…あの女がいない日など最高の一日以外何だと言うんだ!!!!
俺は涙を流しながら言ったのだった。
だが、事件は起きた。
昼頃を過ぎた時だった。
「あ……ああ…」
「遊びに来たよ!彼方君!」
突然とインターホンが鳴ったと思い玄関の扉を開けると神無月式ノがいた。
「な、何故お前がここにいる?!」
俺はあまりの驚きの動揺を隠せない。
「私が彼方君の家覚えてないと思った?」
「おま!それ何年前だよ!?」
「ま、とりあえず上がらせて貰うね~」
式ノは靴を脱ぎ、靴を整える。
「何勝手に上がろうとしてんだよ!?」
「まぁいいじゃん」
「良くねぇ!!!!」
式ノの訪問を止めようとしてた俺の前にあくびをしながら現れたのは「お兄ちゃん…ご飯ある…?って…」花菜だった。
「お兄ちゃん…その美人さん…誰…!?」
花菜はプルプルと震えながら式ノを指差す。
どうやら花菜はあまりの驚きに目が覚めたご様子。
「あ!花菜ちゃんだ~♪久し振り~」
式ノは花菜に手を降る。
「えっと…どちら様ですか…?」
花菜には覚えがない。
「ほら!私だよ!神無月式ノ!!昔よく遊んだじゃん!!」
式ノは自分を指を差す。
「ん~…」花菜は目を凝らしてじ~っと式ノを見つめる。
「ハッ!!式ちゃん!?」どうやら思い出したようだ。
「やっと思い出した!?よく二人で彼方君いじめたよね~♪」
「あ~そんなことあったね~♪」
二人は昔の思い出を楽しげに話す。
「いや、何堂々といじめ行為認めてんの!?」
俺は大声で叫ぶ。
「そう言えばさ!!あの時のお兄ちゃんの表情覚えてる!?コンニャクペロンの奴!!」
「あー!!あれね!!あの時は本当に最高のリアクションを貰ったよね~♪」
二人は昔の思い出に浸る。
「スルー…?話題俺なのにスルー…?」
涙目になる彼方。
てかちょっと待って!?
気づかなかったけど…彼方は昔の事をよ~く思い出す…
「あ…ああ…」
俺、実の妹にいじめられてる!!??
「う…うう…」昔の俺…何て可哀想な…
両手で口を抑える彼方だった。
今日彼方は、妹が昔、友達と混ざって彼方をいじめてた真実に初めて気がついたのだった。
「てか俺の扱い酷くね!?!?」