メニーさんからの依頼
「…副ギルド…長?」
ええっと…えっ?俺ってばそんな偉いさんにピンポイントで話掛けたの?しかも奴隷を購入したいなんて話題を?
「そうよ?見えないかしら?後メニーさんと呼んでちょうだい」
「あっはいメニーさん」
「それで少年、君の名前は?」
「あっすいません、俺はクロウって言います。一応探索者…です、成り立ての」
「そう、クロウ君ね。じゃあ本題に入っても良いかしら?」
「あっはい、すいません」
「君を此処に連れて来たのはある問題の解決を依頼するかを見極める為ね、クロウ君はその見極めの結果に合格だから話すけれど…」
「あっ!…他言無用…ですね?」
「そうね、そうして貰えるかしら?」
「は、はい、わかりました」
そう言って右手の人差し指を縦に唇に当て微笑むメニーさんはとても素敵です…目だけは笑ってなくて怖いですが。
「今、ギルドには私の預かりに成っている奴隷の子供達が数人居るの、とある理由でその子供達が居た孤児院を騎士団と協力して解院させた時に預かる事になったんだけれど…」
騎士団と解院させたってその孤児院は何をやったんだ?
「いつまでもギルドで預かる訳にもいかなくてね?このままいくとオークションで売却される事になるの、でも幾つか問題があって…」
「問題?」
「その子供達ね、獣人や亜人なのよ」
つまり人権の無い子供達って事だよね?
「それでね、この国の貴族の中には獣人や亜人の奴隷に人権が無い事を良いことに、虐待する奴が居てね、オークションに流れるとそういった奴等に渡る可能性が高いから…出来れば扱いの良い主人に買ってあげて欲しいのよ」
「えっと、それで俺はメニーさんのお目にかなったという事ですか?」
「そうね、ちょっと頼りない気もするけれど…獣人や亜人に対して偏見を持ってはいない様だから合格ね!」
「なるほど…でも子供達なんですよね?」
「そうよ?貴方は若い奴隷が欲しいのでしょう?ちょうど良くないかしら?」
いやまぁ確かにそうなんだけれど…
「それに確かに奴隷でメイドを購おうとは思ってますけれど、購入資金はそんなにある訳でも無いですし…」
一応金貨100枚以上あるけど泡銭だしな…安定した収入があるわけじゃ無いから使いきったら税金とか払えなくなるだろうし…
「そうね、無理にとは言えないけれどこの件は私からの依頼という形で処理するわ、売却金を優遇する代わりに、定期的に状況の報告と一定水準の衣食住を確保する義務を条件にね?」
なるほど、それなら大丈夫…かな?
「えっと…わかりました、ただ実際に会ってみて、後はお金が足りるならって事で良いですか?」
俺に買われたく無いって子供も居るかも知れないし、慈善事業をするつもりは無いしな。
流石に乳飲み子とかは勘弁して欲しい。
「ええ、それで構わないわ」
こうして俺はメニーさんからの依頼という形で獣人の孤児奴隷と引き合わされる事になった。




