謎の美人職員メニーさん
さて、謎の美人職員さんにドナドナされた俺は、現在絶賛取り調べられ中デス…。
職員以外立ち入り禁止区域に連れ込まれ、何か高級感溢れる部屋に押し込まれた俺は、無理矢理ソファーに座らされ対面には俺を連れてきた美人職員さんが、部屋に居た執事っぽい服の老人が淹れた紅茶を優雅に飲みながら俺に質問してきてる。
「少年、君は獣人をどう思う?」
「えっと獣人って耳とか尻尾が獣の特徴の…ですか?」
「うむ、その獣人だ」
「えっと…特には、耳とか触ってみたいかも…ですけど」
「うむそうかそうか、ではエルフやドワーフ等の亜人種についてはどう思う?」
「えっ、んー実際見たこと無いですしなんとも、でもエルフはホントに美人しか居ないのかとか、女性のエルフは皆貧乳と言う噂は本当なのかとか、ドワーフ女性の体型は幼児体型なのかそれとも男性と同じく酒樽体型なのかってのを確かめたいって興味はありますね」
「ほうほう、つまり嫌っては居ないのかしら?」
「?会った事も無いですし、種族が違うからって嫌う理由にはならないですよね?」
「ほーう、では子供は好きかしら?」
「?嫌いではない…と思いますけど…」
「性的な対象で?」
「ブフォ!…ゲホッゲホッ…いや、確かに俺は…年上の美人さんは苦手ですけど、だからと言って子供が性的な対象にはならないですよ?」
「そうかそうか!」
ったく何を言い出すんだこの美人さんは!
「さて、奴隷のメイドが欲しいんだったね?」
「…ええ、まぁ」
「メイドなら別に奴隷じゃ無くてもギルドで斡旋してるのだけれど?何故奴隷メイドなのかしら?夜の相手をさせるため?」
「…別に夜の相手をさせるつもりは無いですけど…信用の問題です、自分の家の中に信用出来ない人を上げたくないので」
「ふ~ん、何か理由がありそうねぇ~」
うっ、なんとなく後ろめたくて目を逸らしちゃった。
「で、どんな娘を望んでるのかしら?」
「…出来れば年下で、俺情けないですけど同い年以上の女性だと緊張するんで…家事をして貰うだけじゃ無くて、探索者として迷宮にも連れて行くつもりなので…」
「…人盾にするつもりかしら?」
うおっ視線に殺気がっ!
「いえっ盾にとか考えて無いです!」
「そっ、なら良いわ」
しかし何だろう、俺は奴隷の購入出来る場所を探してただけなんだけどなぁ…
「うん、何となく少年の人となりは解ったわ、君は奴隷についてどのくらい知っているのかしら?」
「どのくらいですか?…捕まった犯罪者は騎士団で奴隷になる事と、奴隷は主人には逆らえないって事だけです」
何も知らないに等しいね!
「なるほど、じゃあ簡単に説明してあげるわ」
「あっお願いします」
「まず騎士団が買う犯罪奴隷はそれこそ人盾や労役夫に使われるわね」
あの捕まえた盗賊達はそうなるのか…
「税金を払えなかった人がなる奴隷は基本は国が労役夫として一年間纏めて預かるわ、税金の代わりに労働で返す形ね。大体3ヶ月で返済完了して残りの期間の給金を貰ってやり直す形ね」
なるほど、税金が払えなかったからといきなり一般に奴隷として売られるわけでは無いんだな。
「次に借金奴隷ね、これは何かの形で借金をした時に返済出来ず、質として奴隷商人に売られた奴隷ね、最低限の衣食住に給金を払えば何をしても好きにして良い奴隷ね。まぁ死なせたら主人にも罰が与えられる事になっているわ、一応奴隷も国の民だから人権が認められているの。給金を貯めて購入額の五倍を主人に払えば奴隷から解放されるわ」
この借金奴隷が俺の中の奴隷のイメージだな。
「此処までが『国民』の奴隷よ」
んっ?国民の?
「まず流民奴隷ね、これは他国の捕虜や流民が捕まった時になる奴隷ね、基本的に人権は無いわ、生かすも殺すも買った主人次第ね。主人が税金と国民登録料を払えば国民の借金奴隷となる事は一応可能ね、後一人の主人が持てる流民奴隷は三人までと制限されているわ」
いきなり話がヘビーになりましたよ!?
「次に獣人と亜人奴隷ね、一応人権はあるけれど衣食住の保証と命を保証すれば主人が好きにして良い奴隷ね、給金は無いし自分での買い戻しは出来ないわ」
買い戻し出来ないって一生奴隷って事か?まぁ俺も奴隷を買ったら自分が死ぬまでは解放するつもりはないけど…
「最後に奴隷の子供ね、生まれながらに奴隷となるわ、待遇は流民奴隷と同じ扱いになるわ」
生まれても人権が無いのか……
「これで奴隷の立場については解ったかしら?」
「えっと…はい、多分」
「後は、奴隷の主人は奴隷の人頭税を購入時に払う必要があって価格に含まれているからどんな奴隷でも最低小金貨一枚上乗せされているくらいかしらね」
「つまり毎年1人あたり小金貨一枚を支払えば良いんですね?」
「ええそうよ、そこでここからが私が貴方を此処に連れて来た本題ね」
「わかりました、でもその前に」
「んっ?何かしら?」
「…貴女は一体どなたなのでしょう?この部屋をみるにそれなりの立場の方だと思うのですが…」
そう此処まで流されて会話してたけれど、まだお互いの名前すら聞いて無いんだよな…
「あら?……そう言えば名乗って無かったわね…私は公都商業ギルドの副ギルド長のメニー‐スウォルよ、気軽にメニーさんと呼んでちょうだい」




