入学
春の風がとても心地よく感じる今日。
わたくし、三神助信は高校生の入学式を迎えていた。
「やっと中学時代の皆ともおさらばして、新しい高校生活かぁー」
そう、わたくし助信はわざわざ同じ中学だった奴らが誰もいかない高校をあえて選んだのだ。
おかけで本来の自分の学力の二倍くらいのこの高校に受ける羽目になった。
今のところ人生で一番努力したことだろう。
だが、もう焦ることはない。
今この学校に入れてるということはこれから三年間の安定は約束されたも同然だ。
今までの苦悩を思い出し、ホッと一息をつ……
「おい助信!よかったな!!俺と同じクラスだぞお前!」
後ろから喜んだ口調がこちらへ向けられ、肩をポンっと叩かれる。
そうだ、一人忘れてしまっていた。
今絡んできたのは高橋海人という男。
一応幼馴染で中学時代もずっと交流があった奴だ。
絡みは非常に長いのだが、あまりよく知らないし、何故か常にサングラスをかけている。
こいつも例外なわけじゃなく、同じく避けてこの学校にきたつもりだったが多分俺がこの学校にくるものだと確信した上で便乗してこの学校に来やがった。
俺のことどこまで好きなんだこいつは。。
とりあえずはそのまま高橋を無視して自分のクラスになるであろう教室に入った、
「っておい助信つれねーなー!高校デビューか?」
自分の名前が書かれた席を見つけすぐさま着席した直後高橋にクレームをつけられる。
「ちがうわ。それにしてもお前とまた同じ学校なんて腐れ縁すぎるとおもってな。てかサングラス外せ」
そう、この高橋は中学時代から今までずっとサングラスをかけてきている。
本当に外さなきゃいけなくなった時くらいしか外さないほどのグラサンオタク。
俺が中学時代うまくいかなかったのも四六時中こいつと一緒だったからかもしれん。
「いや、サングラスはおれの体の一部だから無理だよ」
と、高橋は自信満々な口調で言い出す。
「はいはい、何度も聞いたよ」
やれやれポーズをせざるおえなくなる。
せいぜい新しい先生にマークされてしまえ
そしてお願いだから俺を巻き込まないでくれよ?
てか、なんでお前この高校受かったんだ!?
いろいろ言いたい事があるが、とにかくなにも起こらないことを祈るばかりであった