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200文字小説集

窓の外(200文字小説)

作者: 日下部良介

彼女からのメール。

『今、どうしてますか?』

『何もしてないよ』

『電話をかけてもいいですか?』


そのメールを見て僕の方から電話をかけた。


「どうしたの?」

「…」


モジモジしている彼女の気配が伝わって来る。

そんな彼女の気持ちを察して僕の方から切り出した。


「会いたくなったのか?」

「はい!」


声を弾ませる彼女。

僕もなんだか嬉しくなった。


「すぐに出るよ。どこに行こうか…」

「窓から外を見て」


手を振っている彼女が見えた。






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