フラグ立ちました?
「先ずはこの度の非礼、許して欲しい」
言葉と共に王様が頭を下げる。
えーっと、私にどうしろと?
「頭を上げてください」
アイリスちゃんナイス!
「いや、私の我がままで―――」
「困ってんだろクソオヤジ、事情を知らないんだから説明してから謝れ」
「いやしかし………そうだな、その後で私の事が許せないのであればいくらでも罵ってくれて構わない」
王様の長い長い説明が始まった。
長すぎるのでまとめよう。
偉い人の話は長くてダメだね、もっと簡潔に、短くするべきだと私は常々――――
閑話休題。
アイリスちゃんは王様の隠し子らしい。
王様もうすぐ死ぬらしい。
アンチ現王派がアイリスちゃんを利用しようと考えていて。
それを未然に防ぐために呼び戻したとか何とか。
どっちにしろ面倒事なのは変わらないが、王に守られている方が安全だと判断して、盗賊に見せかけた兵士とローブが向かったのだとか。
テンプレですね、わかります。
あれ? 私のした事って大きなお節介でした?
兵士の人たちも結構ノリノリでしたよね。
待てよ………これはアイリスちゃん護衛フラグが立ったんじゃね?
このまま私も学園入学とか有るんじゃね?
まあ、無いよね。
説明を聞いたアイリスちゃんは俯いて何かを考えている様だ。
「王位継承権については気にするな、別の人間が継ぐ予定だ」
その様子を見てローブがフォローを入れる。
フォローにもなってない気がするのは私だけでは無いはずだ。
「私は、これから何をすればいいんでしょう」
決意したのか、アイリスちゃんは王をまっすぐ見つめて言葉を発する。
「特に何をする必要はないのじゃが、王立魔術学園に入学してもらう事になるだろう」
「学園には最低でも3年、このクソオヤジが死ぬまでは入っていて貰う」
王の言葉をローブがフォロー。
そして、また長々と説明が入る。
要点だけまとめると―――
え? まとめる必要ない? そのまま流せ?
私のやる事が無くなるじゃないか! 暇なんだよ、ぶっちゃけ。
学園は一種の中立地帯。
入っていれば利用される事も無く。
王が利用する事も出来ない。
私、帰っていいですか。
疎外感、半端ないっす。
話が分からないだけならいいんだよ。
この世界が分からない私にどうしろと………
感想 ダメだし 誤字脱字
指摘とか待ってます