チキンな私を許せ
すいません嘘付きました。
でも内装が変わってる。
さっきまで質素な城の中だったのが、今度はもっと豪華、荘厳って言うのかな?
なんか偉い人が住んでるような………ってまさか。
手近な窓に駆け寄る。
さっきは窓も無かったのに、じゃなくて!
たっけー…………
見て見て、ほら。
あんな所に雲があるよ~。
遠い目をする私の眼下に、白い雲が広がっていた。
あ、鳥が飛んでる~、やっほー。
……………………………………………っ!?
思わず現実逃避していたらしい。
たぶん今居るのは、下から見上げた時に見えた一番上の城。
何処のラ○ュタだよ。
………○ルスって叫んでも大丈夫かな?
落ちたりしないかな?
「バルシ」(ボソ)
チキンな私を許せ。
「何をやっている、こっちだ、早く来い」
またトボトボとローブの後を付いて行く私とアイリスちゃん。
城の中って独特な(以下略
場違い感、5割増しで半端ないっす。
右へ曲がり左へ曲がり。
うん、逸れたら私迷子確定。
は○れメタルよりもデロデロになって発見される自信あり。
大きな扉の前でローブが立ち止まる。
如何にも偉い人がいますって言う感じの扉。
豪華、煌びやか、本格サスペンス……は意味わかんねぇな。
ローブは徐に、ってか乱雑にドアを押しあける。
それでいいのか、ローブ。
ドアを開けると……………って此処マジで王様とか居そうなんですけど。
赤い絨毯、奥には金色の椅子、着飾った小太りのオッサン、周りには騎士が6人。
あ、ごめん、王様っぽい人の事、太ったオッサンとか表現したかも、今の無しでお願い。
「連れて来たぞクソオヤジ」
………………………………………………え?
おやじ、オヤジ、親父?
父?? え? この偉そうな奴が? ローブの、父?
きっと何かの聞き間違いさ、だって此処は一番上にある城、一番偉い人が住んでるはずなんだから!
「実の父に対して、それ以前に国王に対しての言動では無いぞ。まったく、親の顔が見てみたいモノじゃ」
実の父、だと!?
「俺もお前の顔をお前自身に見せてやれたらと何度思った事か」
「おお! お前は良く父親にだと言われているからな、お前の顔を見れば自分の顔も想像できる訳じゃな」
「くっ……虫唾が走る!」
なんか普通に憎まれ口叩き合ってますけど。
アイリスちゃん、ドン引きを通り越して、後ろの扉を開けて今にも逃げ出しそうな感じ。
そして私も逃げ出したい。
このジジイって本当に王様なの!?
その王様に対して此処まで砕けた口調で喋れるこのローブって何者?
「お前の所為でお嬢さんたちが退屈しておるだろう」
王様が此方を向く。
正確には、アイリスちゃんの方を。
「ぐっ………納得は出来んが、その通りだな、話を進めよう」
私、帰っちゃダメですか?
内容の切り方 やってみたかっただけ
反省も後悔もしていない
感想とかいろいろ待ってます