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奴隷少女は規格外  作者: 猫師匠
奴隷生活編 ~奴隷として売られました~
34/59

オレオレ詐欺



 お役所から解放されたのが夕方頃。


 荷物への被害や事情聴取、怪我人の救護なんかで時間を取られてしまった。



「いや~、やっと解放されましたねサイモンさん」



 お役所仕事は何処いせかいでも変わらず、遅くて仕方が無い。


 退屈だった、暇だった、眠い。



「この辺りだと盗賊も居づらくて住み着かなかったんだが、何かあったんだろうか?」


「へぇ~、この辺って平和なんですね」


「ああ、このセントリア貿易都市には東西南北の商人や旅人、その人達が雇う傭兵や冒険者が多く集まるんだよ。下手に馬車を襲えば傭兵しか載っていませんでしたって事になりかねないからね」



 それは悲惨すぎる。


 今回は私が乗っていたから良かったものの、いや、悪かったのかな?



「一先ず僕の家に向かおう、ラミアとサラが待ってる筈だからね」



 ラミアさんがサイモンさんの奥さんで、サラがお子さん。


 大丈夫、私なら仲良くなれる。



 家の前に着く、やばい、緊張して来たよどうすたらいい!?


 何か日本語怪しい気がするけどどうすたらいい!?



 サイモンさんはチャイムを押して―――



「今帰ったぞ!」



 普通にドアを開けようとしてドアにぶつかった。


 間抜けすぎませんか。



「お、おかしいな? 何時もならドアが開いて―――」


「どなたさまですか!?」



 家の中から声が聞こえる。


 お子さんだろうか?



「サラ! パパだよ、サイモンパパが今帰ったぞ!」



 やはりお子さんらしいが、パパって、サイモンパパって………ダメだ、笑っちゃいけない。



「今お母様が出かけているので、帰っていただけますか?」


「だからパパが帰って来たんだ。せめて扉を開けてお話しよう!」


「誰も家に入れるなとお母様に言われていますので、オレオレ詐欺とかやめていただけますか?」



 なんだろう。


 現代の嫌われているお父さんの図が此処に在るよ………


 って言うかこっちにもあるのか、オレオレ詐欺。



「―――あら、サイモン。お帰りなさい」




 振り向くと、偉い美人がそこに居ましたよ。


 美人、短い青髪、金眼。


 まるで物語の中の人魚の様な姿に目を奪われる。



「ただいま、ラミア」



 ラミアさん!?


 まて、この美女がラミアさん!? いえ、もうラミア様と呼ばせて下さい。



「今回はまた、長い出張でしたね」


「それより大変なんだよ。サラが反抗期に入ったのかお父さんの言う事を聞いてくれないんだ」


「あらあら、そんなのはいつもの事でしょう?」


「待ってくれ、その認識はおかしくないか!?」


「ほらほら、こちらの可愛いお客さんをわたしに紹介して下さいな」


「ああ、今日から雇う事になった―――」


「わたしはラミアと言います。こんな所で立ち話も何ですから、どうぞ中に入って下さい」


「はじめまして、サヤ=ムラサメです」



 マイペースな奥さんだ。


 中からドアを開けてもらい、中へと招き入れる姿は優雅なんだけど、なんだろう、入ったら二度と出れない様な気がする。



「待ってくれ! 僕の話は無視な―――」


「何も無い家ですけど、ゆっくりしていって下さいね」



 後ろ手にドアを閉めるラミア様。


 その手が素早く鍵を閉めたのはきっと気のせい、そう、私の勘違いだと思いたい。



「待って! 僕も中に―――」



 ドンドンドン!



「今お茶を入れますね。サラ、戸締りは任せるわ」


「はい! お母様」



 元気の良いお返事ですね。



ラミアさんがボケてくれると

話の進みがエライ早くて助かります

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