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本日二回目の更新です!

どうぞ楽しんでね^_^

おけまる! おけまる!



待ち合わせ場所を決めるのには、どたばたした。

そして、日時を決めるのにもね。


どうにかれいちぇるから、空いている日にちを聞き出した時、ハヤトくんは何としてでもこのチャンスを逃したくないと思ったんだ。

たとえば、こちらから時間を指定することでれいちぇるに断られてしまうとか、そういうことを警戒してね。「俺は何時でも大丈夫よ!」って返信したよ。


約束の日は土曜日だった。

でも、ハヤトくんの会社は平日休みだから、土曜日は通常勤務だよ。



――土曜を希望してくるってことは、この人多分、既婚者じゃないね。



ハヤトくんの胸の底がかすかに震えた。もちろん自分じゃその震動に気づいてなんかいなかったけど。


すると、れいちぇるからすぐ返信が来た。



「じゃあ、14時に迎えに来て。20時には帰りたい」との旨。



ハヤトくんは、なるべく時間をかけてセックスを楽しみたいと思っていたから6時間もれいちぇるが自分と一緒にいてくれることが嬉しくて、また心の奥底が震えた。

でも、ハヤトくんはそれを、股間が震えたって感じたんだね。


「時間いっぱいあるけん、あれもしようね! これもしようね!」ってまたセックスの話題に脱線して、じゃあ大学病院の敷地の中のどこで待ち合わせるのか? は、何となく曖昧なまま会話が終わったんだ。


そもそもハヤトくんは、大学病院になんか行ったことがないから――広島に住むひとは、自分の区以外じゃ中区にしか行かないからね――「ロータリーのとこ」とか、「スタバのとこ」とか「銀杏並木のとこ」とか「レンガのとこ」とか言われたところで、よくわかんないんだよ。


でもとにかく、興奮しちゃって舞い上がってるから「おけまる! おけまる!」って親指で連射して、まあ細かいことは当日ググればどうにかなるだろうと考えた。


◇ 

 

いくらハヤトくんが時間に融通の効く営業マンだからって、さすがに14時までに仕事を切り上げるのは無理があった。


「ごめん、1時間ズラしてくれん? 本当にごめん。絶対に今日会いたいけん」ってメッセージしたら、れいちぇるは「全然いいよ」って返してくれたんだ。


ハヤトくんは、約束が流れなかったことにほっとした。


15時目標でもかなり苦しかったけど、巻いて巻いて現場を離れると、大学病院へと急いだよ。


国道2号線を走ってる最中に、もう勃起が始まりだした。

身体の中にけた鉄が埋め込まれたような甘い疼きがハヤトくんの股間をくすぐる。

その瞬間、瞬間でガチガチになったり少し萎んだり、変化はあるけど、それでもずっと勃起していた。


ハヤトくんは駐車場付近にれいちぇるの姿が見えない――そもそも人がいない。人気のない場所を待ち合わせに指定したんだから当たり前だけど――ことに焦り、心の奥がまた震えた。

乾いた葉っぱが擦れ合うような、不穏ふおんでかさついたざわつきだ。


彼は親指を使ってれいちぇるを呼び出そうとした。

もう抑えきれない。

心がれてれて、カーッと熱くなる。


だから、メッセージじゃなくて、通話ボタンをタップしたんだよ。れいちぇるは、通話嫌いなの知ってるくせにさ。

     

アプリには通話機能がついている。


れいちぇるとチャットし始めた当初、2~3言交わしただけなのに、ハヤトくんはやたらと通話をしたがった。

本来なら、メッセージで打ち解けてから通話へ……って段階踏むのが女性を怯えさせないセオリーなんだけどさ。



「相手が冷やかしかとか、ネカマかとか、そこは最初にしっかり確認しとかんと、それには通話が一番やけん」



ハヤトくんなりには、そういう理屈があるらしい。だから、速攻通話ボタンを押すのさ。


最初、ハヤトくんが通話ボタンを押したとき、れいちぇるは出なかった。



「今だと、電話に出られんの~」



すぐに返信がきた。


その後もハヤトくんはれいちぇると通話できないかと、チャットの合間にスキを伺っていたんだけど、れいちぇるはうまくかわしたし、ハヤトくんもその頃、すっかりれいちぇるとのメッセージのやりとりに夢中になってたから、通話の約束をうやむやにされたまま、転がされていたんだよね。


だから、最初れいちぇるから「通話してもいいよ」と言われたとき、逆にすごく緊張してしまった。

通話がつながっても何だか妙にカチコチしてしまって、うまくしゃべれなかった。


頑張ってメッセージのノリで卑猥なことを言って、淫靡いんびなムードを作ろうとしてみたんだけど、撃沈。


通話時間は、せいぜい3~4分くらいだったかな。

「じゃあ、切るね」と、れいちぇるに切り上げられて今ひとつ盛り上がりに欠けたまま終了したよ。


つづきます!

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