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神様は、大事なことを言い忘れたようだ

集落から出て、禁忌の地に向かうところ。


一行は、私と、ドバくん、近衛団員7人、北の長老、ダネブ戦士団長、そして戦士団員20人で、総勢31人だった。


出発前に、もう一度ダネブとすり合わせた結果、中央集落にいる戦士団から新たに20人を編成して北集落に配属することにした。


目的は明確。私は早期決着を望んだのだ。


そして緊急時ということで、戦士団への指揮権が私に移ることになった。


いわゆる大統領制的な政治制度が、私がここに呼ばれたことで暗黙的に集落に取り入れられたようだ。まあ詳細はもっと詰める必要があるし、なにしろ、たったの2000人の集落においてガッチガチに制度を固める必要はまだないと私は考えている。


そういえば、慌てて会議を締めて出てきたので、いくつか確認し忘れた。



『戦士団長、北のダデイ集落から、向こうの最寄りの集落までは、遠くないよな?』


ー『はい、半日もかからないうちに着きます。』


『であれば、集落を落とす。こちらが守勢に徹する必要はなく、早期解決したいと考えているが、現状では人員の追加に加えて、武器と防具、そして戦術の工夫が必要。』


ー『恐ら今日中には向こうも偵察が戻っていないことに気付いて何らかの対策を取ると思います。』


『念の為確認だが、今回偵察を仕掛けたのは、バロッチでよいだな?』


ー『はい、アタブだけで攻撃してくることは、今まで一度もありません。私の情報では、アタブからこちらに来るには、最寄りのバロッチの集落を一度経由しないといけないとのことです。』


『戦士団長、最寄りのバロッチの集落を落とすには、今の人数では足りそう?』


ー『ダデイ集落を守る戦士を残すとして、今までの経験上、バロッチの集落にアタブが加わっていなければ恐らく今の戦力的には行けそうな気がします。。』


『では、そのように準備を。あと、万が一に備えて、ダデイ集落から中央集落に、非戦闘員かつ非生産要員を一度避難させよう。』


ー『承知しました。後ほどダデイにつき次第対応します。』



不本意ながら、呼ばれて二日目にして、何もまだ取り掛かっていないにもかかわらず、人生の初陣を飾ろうとした。


正直、後数ヶ月は欲しかったな…せめて1ヶ月でも…


そうこうしてるうちに、禁忌の地の入り口が見えてきた。



『戦士団長、では私は禁忌の地に寄るので、先に集落に向かってくれ。』


ー『承知しました。』



と、ダネブさんは私に軽く会釈して戦士団員と長老とともに北集落に向かった。


まあ禁忌の地に入ると時間がカウントされないので、追いつくことは簡単だけどね。



『ドバくん、ここで待っててね。多分一瞬だけど、まあ待ててね。』


ー『はい、畏まりました!お待ちします。』









禁忌の地。


一日ぶりとはいえ、一日が壮絶にバタバタしたせいで、一日とは思えない長さを感じた。


そして私が質問を送るまでもなく、既に鼎に絹布が現れている。


早速手にとって目を通すことに。



<< 伝え忘れたことが3つ、新たに伝えることが1つ。 >>



うんうん、そかそか、神様でも物忘れするもんね…いや絶対違う。私は神の力によって、ここに呼ばれた後のことを忘却できなくなったのに神が物忘れ?…きっとわざとだ…


<< まず、伝え忘れたこと。神託剣について、

1、私があなたをどうしても呼びたいときには、白く輝かせる。>>


うん、無駄に輝きすぎた気がするよ…。さっき白金色の強烈で連続的に光が放たれたので、皆が光過敏性発作にならないか心配したんだよな…


そういえば親から聞いた話だけど、確か1997年、ちょうど私が生まれた年に、ジッブン国で起きた人気アニメの放送中に強烈なピカピカ光線によって数百人が体調不良で緊急搬送された事件があったような…


幸い今の所神託剣の白い光芒で気持ち悪くなった人は出ていない…あっ脱線した。


<< 2、神託剣はあなたが祭壇から出るときに、常に携行してもらいたい。

あんなにながいのをどうやって?ときっと貴方が思うだろうが、そんな心配はいらない。神託剣はそもそも物の重さを感じないあなたしか持てない、抜け出せない、そしてあなたが手に持った瞬間、あなたの体型や目的に合わせて最適な大きさと長さに自動的に調整する。なので、携行しなさい。 >>


えっっと、分かった。確かにあんな長いのはサイズが変わらなかったら絶対持ちたくない。邪魔でしかない。けど変わるなら、緊急時に神からの知らせを受け取れるので持ち歩いたほうがいい。



<< 3、実はこの神託剣は、あなたに力を与えるために私が作ったのだ。それを前の巫覡に持ち出させて祭壇に突き立たせてもらった。

なんの力かと言うと、限定的な神力。あなたの近くにいる人を守るための力、そしてあなたの近くにいる人を攻撃する人に対する攻撃の力。などだ。使い方は、手に持って、動作を表す「動詞」を念じるのだ。>>



これめちゃくちゃ大事なことやん?わざと忘れないでよ…っつかあれか、ドバくんたちと一緒に行動しているときになにかあればこれで大体なんとかなるってことだな。限定的なのは恐らく範囲とか持続時間とか威力の話に違いない。


まあ限定的でもないよりはいい。


<< 新たに伝える情報は一つ、アリクン族についてだ。あなたがいた時代のアリクン族と、今この時代のアリクン族は、同じではない。民族が移動したのだ。あなたがいた時代のアリクン族は、今はまだ西のほうにいる。今の時代のアリクン族とは、あなたの時代の「ブヌン・タキトゥドゥ族」なのだ。


恐らくあなたに教えなくとも、あなたは素早く状況把握できたはずだが、先に伝えたことであなたもここでゆっくり準備する時間が取れるだろう。


以上。 >>



まあ確かに、400年の激動な歴史の中で、先住民族は異民族から逃れようと山へ山へと移動を繰り返した。必然的に現代では山に住んでいる民族は本来はもう少し海側に住んでいた。なんとなく推測は出来ているが、神からの確定情報は何よりもありがたいんだ。


なんか重要な情報がこのタイミングでいっぱい入ってきたな。でも私は今ここ禁忌の地にいるので、時間は持て余している。


さあ、たっぷり準備して、たっぷりゴロゴロしてから、ここを出て現実と向き合おう。



初めての小説なので、

言い回し、誤字脱字、文法の誤り、表現の改善などがあれば、

感想や誤字報告に書いていただくととても助かります。

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