表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

 子供の頃の話

作者: 岩城


私が小さい頃と言っても小学生だったと思うけどその頃のブームで夕方に近い時間になると近所の子と夏休みの間はみんなで集まって隠れんぼや鬼ごっこをして遊んだことがあった。

何回か隠れんぼをしては途中で参加する子が増えたり帰る子がいたりして入れ変わっていた。

誰かが幼稚園児ぐらいの子を参加させたみたいでまた1人増えていた。

その時はたまたま私の妹か姉のどっちかが鬼だった。

夕方からのスタートだったので鬼が隠れた子を探して居ないうちに鬼が数を数えた電信柱にタッチしたら次は鬼にならないというルールだった。

電信柱にタッチしたことを報告して帰ることになっていたので私は早めに電信柱にタッチして鬼に報告していた。

隠れんぼが終わるのを待って電信柱の近くに居て次々と参加する子供達が集まる。

鬼が居ないうちに電信柱にタッチできた子には

「私から報告するから時間がない子は帰っていいよ。」と言っておいた。

「夕方だし、ご飯の時間だから帰るね。」と言って伝言を頼んで帰る子もいた。

「明日は見つかった子でジャンケンだよ。」なんて言っていた。

だんだん外の夕焼け空が暗くなってきて空の青が群青色の空になっていく。

東の方の空がもう夜の色に変わっていくのにどうしても見つからない子がいる。

私達3人は先に1人だけで帰ると家族に何か言われても困るし電信柱の近くを一緒に探していた。

探してもどうしても見つけることができない。

「どうしよう。もう暗くなったよ。」

「夕方のお勤めの音も聞こえるよ。」

「もう、7時だよ。」といつも7時に聞こえる近所の神教のお家のお勤めという神さまのお祈りで楽器のような音がする時間になっていた。

そこに近所の男の子が出てきた。

「ごめん。ごめん。親に見つかってご飯だけ食べて逃げて来た。」と言って1人見つかった。

安心したが後は幼稚園児ぐらいの子が1人だけ見つかっていない。

「もう1人幼稚園児ぐらいの子がいないよ。」と私が言うと近所の男の子が言った。

「そんな子いたか?もしいたら連れて来た奴ともう帰っただろう。」

「もうみんな帰ったよね。」

「うちももうご飯の時間過ぎている。」

「帰ろうか。」

「暗いし帰っていいんじゃないか。明日は僕から鬼でいいから。」と言うので私達はみんなで帰って行った。

次の日になって近所の男の子がご飯を食べに帰ったのでその子がスタートの鬼をする話をした。

その時に幼稚園児ぐらいの子が途中で帰ったのかを知っているか聞いてみるとその子を知っている子は誰もいなかった。

それからは夜ご飯の時間の前には隠れんぼはしないことになった。

あとから聞く話によるともう少し先にある田んぼの用水路の取り水をする大きな側溝があの近所にはあった。

昔はそこで溺れた子供がいたとかでその近くでは遊んだらダメとか言われてからは隠れんぼをしなくなってしまった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ