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五話

「その服を着ると、父上が生きながらえてしまいますから。」


ホオズキのその一言と殺意で、ソフィアは凍りついた。

恐怖で体が震える。


「さぁ、早くしてください!」


ホオズキの事情は知っているので、気持ちは汲んであげたい。

だが、やっと未来が変わるかもしれないのだ。


ここは手荒でも、この正装で行きたい。

ソフィアは腰の剣を抜く。


ホオズキはそれを見て、激情した。


「巫山戯るな!!抵抗するのか?!」


ソフィアは無言で頷く。

ホオズキは、魔導書を取り出す。


「ならば、わたくしは…」



五秒ほどの沈黙が流れた。



「…!!」


シュバッ!!!

先に動いたのはソフィアだ。

ソフィアは愛剣サンディで、ホオズキの肩を切り落とした。

血しぶきと共に、ホオズキに激痛が走る。

ホオズキは、持っていた魔導書を落とした。


三国と中心都市で一位二位を争うソフィアの剣を、体術が出来る程度のホオズキが避けられるはずはない。


「ぐっ…!!」


ホオズキは右腕を抑える。

ゴトッ、と鈍い音がした。


「(彼も助けなくては。)」


蘇生しても、おそらく暫くの間はは痛みのショックで動けないだろう。

ソフィアは、蘇生魔法をかけようとした。

ホオズキは呻き声を出す。


「……ね……え…。」


ちなみにソフィアは魔法も使える。

が、ホオズキは殆どの攻撃魔法を無力化してしまうのだ。


この世に攻撃手段は、武器戦闘、体術、魔法、精霊術しかない。

魔法はホオズキに無力化される、精霊術はソフィアの少し苦手な分野。


身体強化の魔法をかけて、体術で戦うのも選択肢の一つだったかもしれないが、堅実でそこそこ強いホオズキには、防がれる可能性もあった。


よって、確実なのは剣での武器戦闘である。


この愛剣サンディは、精霊剣だ。

武器にも種類がある。

普通の武器に、体術向きの武器、後は魔法武器と精霊武器。


武器が効かない相手にも、魔法武器と精霊武器なら効くケースもあり、逆に武器に弱くても魔法や精霊術が効かない相手には魔法武器や精霊武器はただのガラクタだ。


暫くして、ホオズキが口を開く。


「ステラで一番強い剣聖には、勝てっこないですね。それに…かなり痛いですよこれ、精霊武器ですか?」


彼のその顔は、とても悲しそうだった。


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