十一話(ソフィアの悪夢 前編)
パーティーが終わったその日の夜、ソフィアは夢を見た。
昔の、昔の記憶だ。
ー回想ー
ゾフィーは歩いていた。
淡い黄緑の髪に、少し低めの位置にあるお団子が可愛らしい。
"彼女"は、ソフィアの過去の姿だ。
彼女は、ふと足を止めた。
何かがじりじりと近づいてくる。
「コロシテヤル…コロシテヤル…」
尋常じゃない殺気。
ゾフィーは、恐る恐る声を掛ける。
「私、この先に用があるの。ラドルファスにイザベラ、ホオズキも……それと……愛してる人を助けたいの!貴方もまとめて一緒に、皆を幸せにしたい!協力してくれないかな?」
殺気を放つ生物は、何も言わずに近づいてくる。
ゾフィーは酷く苛立った。
早くこの先にいかなければならないのに。
彼も幸せにしなければならないのに!
これ以上待てず、ゾフィーは剣を抜く。
殺気を放つ生物────彼はとても強いらしい。
加減しなくても、気を失う程度だろう。
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→はぁぁぁぁぁぁぁ!!!
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ゾフィーは、剣を持ち、彼に向かっていく。
「嫌…だ。貴方も…傷つけて…!嫌だ…苦しい!!やめて、気持ち悪い…!目眩がするんだ…」
彼がそういった時、殺気が消えた。
ゾフィーは慌てて止まる。
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苦しそうだけど大丈夫?
→貴方、話せるの?
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ゾフィーは驚きを隠せない。
だって、前回は…
「もう、僕は…駄目だから……ここで…終わらせて…!ぐっ!い、嫌!!」
彼は再び殺気を放ち始めた。
「コロシテヤル!チカヅクナ!キズツケルナラ、キズツケテヤル!!」
彼の言葉の通り、終わらせてあげるべきか。
シュバッ!
ゾフィーは彼に剣を振り下ろした──
これで、彼も幸せになれただろうか。
「(まだやらなきゃ…私は全員を幸せにしたい!)」
ゾフィーは、立ち上がろうとする。
しかし、何故か立つことが出来ない。
「(あれ…私…)」
すると、ゾフィーを見て、彼は泣き始めた。
「あぁ…この人も死ぬんだ。損害、危害、損害、危害、損害、危害…!!」
その時、彼の右後頭部ら辺を覆っていた布が落ちる。
赤毛かと思われたが、その布の中の髪の一部分だけが青かった。
彼は強いと聞いていたし、赤毛なので鬼人なのだろうが…髪の色が違う鬼人なんているのか。
よく見ると、彼は左右の目の色が違う。
色は違うが、ゾフィーと同じオッドアイだ。
「ごめんなさい、こんなことして本当にごめんなさい…僕、またあの部屋に戻るから。」
彼は、何故か悲しそうだ。
それどころか、剣を振り下ろしたのに死ぬどころか怪我もないなんて。
そんなことを考えている間に、彼は姿を消してしまった。
ゾフィーは、ハッとした。
早く立ち上がらなければ。
皆が待っているんだ…一刻も早く…。
だが、やっぱり立てない。
その時、ランドルーフが駆け寄ってきた。
「師範、ファス兄達が…って、師範?!」
なんだか、とても眠たい。
ランドルーフは必死に叫ぶ。
「師範…嫌だ!ボクを置いていかないで…貴方だけじゃなくて、ボクだって…貴方のこと!」
彼はゾフィーを強く抱き寄せる。
強く抱き締めた彼のその腕は、微かに震えていた。
ーGAMEOVERー
ソフィアの悪夢はまだ続く─────
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