男殺し
「なん…だと!」
俺は5階まである階段を上り終わると……さっきの男がいた。
「しつこいぞ。そんなんじゃ女の子にモテないぞ!」
「お前と違って俺はモテるんで」
こいつちょっとばかり顔がいいからって調子に乗りやがって、この俺が人前に出られないくらいの顔にしてやる。俺は剣を再び構え、男に斬りかかる。
男も俺に向かって魔法の玉を打ってくる。その玉を俺は華麗にかわす……ことはできず腹に直撃し後ろに吹き飛ばされる。
「これで俺とお前の実力の差が分かっただろ。いい加減バッチをよこせ」
「誰が渡すか!さっきまでのは遊んでただけだ。そろそろ本気出すから待ってろ!」
俺は持っている剣を思いっきり男に向かって投げた。そして、それと同時に男に向かって走り出す。
男は冷静に剣を魔法で弾き、魔法を俺に狙いをつけて発動しようとする。
「くらえっ!秘技『男殺し』!」
男の魔法よりも先に俺の蹴りが股間に炸裂し、吹き飛ばされ壁に激突する。男はその場に倒れ股間をおさえている。
「ふっ、俺に勝とうなんて100日早い」
「100日って……短い……な……」
男は股間をおさえて気絶してしまった。気絶した男に近寄ってバッチを破壊した。
「一時はどうなるかと思ったぜ」
やっと一息つけると思い地面に座ろうとすると矢が俺の顔の横をかすめる。
「危なっ!」
俺はすぐに壁の後ろに隠れて矢を射った人物を探す。矢が飛んできた方向を見てみるとそこには金髪美少女がいた。ここから50メートル離れていて顔はよく見えないが美少女なのだろうということだけは分かった。
「これは少しまずいな」
相手は遠距離から攻撃してくる。それにくわえて俺は剣以外使えないときた。さてどうするかな。作戦を考えてはみたものの何もいい作戦がうかばない。
「ごちゃごちゃ考えても仕方ない。俺には剣しかないんだ!」
俺は金髪美少女の方へ走り出したがすぐに止まって引き返した。なぜなら大事なことを忘れていたからだ。
「おっと、剣を忘れていた」
俺は剣を取りに行き再び走り出した。