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私のクラス
世界を変えるには勇気と金と少しの同情が必要だ。
私の世界は暗くて、足元は小さな蝋燭の明かりだけが頼りで、1歩先が見えない。
道しるべなんてものはなく、どこに行くというあてもなく。
孤立した船が大海原を漂うように、波に任せて流されていくように生きている。
空気の流れに沿ってまわりと一様になれるように、突出した何かは全部削り取って生きる。
自分の個性を殺すこと。
それがこの教室を生き抜く私の条件だ。
上位のカーストに位置しなくても構わない。
ただ、存在しているのを気づかせないくらいの3軍みたいなグループでも所属しないよりマシだ。
もし、空気に逆流したら?
クラスのルールである、1軍に掻き殺されるだろう。
空気みたく生きる。
それが私の生き抜く方法。
ただ、平和に何も無かったみたいに過ごせればいい。
このクラスを終えれば私の人生に傷はつかない。
はずだった。