表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/142

手紙が届くなんて聞いてない 3/3 ▲

「まぁ、とにかくこの件は一旦あたしに任せてちょうだい。良い方法を思いついたから」


そう美琴が言ったため、この件は美琴に任せることにした。


不安だけど。美琴さん過激なところがあるから、何をするのか怖いんだけど。


校内放送とか学校新聞で犯人捜しを始めないよね、とドキドキしたけれども、スマホを使っているようだったので、湊さまファンクラブの掲示板でも使って犯人捜しでもしているのだろうか。


そんなことを思っていたら、放課後に「がらり」とドアが開いて、煌びやかなオーラを身にまとっている笑顔のお兄ちゃんが、珍しいことに私の教室にやってきた。


「唯花、帰ろう」


まさか、急に一緒に帰ろうだなんて、美琴が写真の件をお兄ちゃんに言ったのだろうか。


お兄ちゃんには知られたくなかった。お兄ちゃんのせいじゃないのに、きっと自分の所為だって思うと思うから。


そう思って美琴の方をちらりと見ると、首をぶんぶん振っていたので、言ったわけではない、と思う。


そんな私と美琴の様子を不審に思ったのか、


「あれ、美琴ちゃんから唯花と放課後買い物に行くことになってたけど、急に用事ができたから代わりに行ってほしいって連絡が来たんだけど、唯花聞いてなかった?」


と、お兄ちゃんが事情を説明してくれて、状況が分かった。


良い方法ってこれかー!え、何が良い方法なの?犯人がお兄ちゃんのファンでも、柚葉くんでも、どちらにしても神経を逆なでする過激な案であるとしか考えられないんだけど。


しかも、事前に言えば絶対に私が断固拒否をすると見越してお兄ちゃんにだけ言うという最悪の案。


「聞いて、なかった……」


そう言ったところで、きっと拒否権はないのだろうと思う。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ