こんなに束縛されるようになるなんて聞いてない!
執筆中小説になんか見覚えのない小説あると思って開いたらこの話でした。奇跡的にこの話がなくても前後がなんとなく成り立ってしまっていたので、気が付くのが遅くなりました。気が付いてしまったので投稿します。
そんな私の周りは静かになったものの、お兄ちゃんからのlineは鳴り響くようになる一方であった。
休み時間の度に「大丈夫?」「何もない?」「お昼休みになったら教室に迎えにいくからね」等のlineが届き、うっかり休み時間の間に既読を付け忘れると電話が掛かってくるレベル。
でも、返信しないことについてはあまりうるさく言われることはない。
お兄ちゃん的に既読スルーは「寂しいけど、色々忙しいと思うから返信は無理しなくていい」とのことで。
毎回返信を求められるのもキツイけれど、返信がなくても良いというのはよくわからない理屈だなぁと思いました。
それはそれとして。
「自由が欲しい・・・・・・」
朝から一緒に登校して、昼ご飯も一緒に食べて、放課後一緒に帰って、出かける時は一緒に出掛けて、家でも一緒にご飯を食べているとほとんど一人になるということがなく。漫画を買いに行く隙すらない。
そんな生活が一週間も続くと流石にストレスが溜まるというものだ。
え、世間の同棲しているカップルは皆こんな生活をしているの??無理なんですけど。
「まぁ、唯花が疲れるのも分かるけど。・・・・・・湊さん心配なのよ」
心配って言われても、一週間も入院したおかげで体調は全く問題ない。
検査も過剰なくらい受けたので身体は健康そのものであるはずなのだけれど。
「唯花が床に倒れている姿に一番衝撃受けたの、やっぱり湊さんだと思うのよね。だからこそ唯花が無事なのか確認しないと不安になるんだと思う」
そっちかぁぁ。身体の方というか存在の方かぁ。
「それを解決するにはどうしたらいいと美琴先生は思われますか・・・・・・」
時が解決してくれるものなのかもしれないけれど、時が解決してくれるころには私が疲弊してしまう。
「うーん。いやまぁ、正直、あんまりこれだっていう解決策は思い浮かばなかったんだけど・・・・・・そうね。あたしなら先日のお礼とお詫びも兼ねてデートに行くわ。唯花が元気そうな姿を見せたら湊さんが満足するかもだし」
そういえば、今回の件について、お兄ちゃんに何もお詫びもお礼もしてなかった。色々お兄ちゃんにお世話になったというのに。
言われてみればそうかもしれない・・・・・・!
「ありがとう!美琴!そうしてみる!!」
というか、今はこれ以上の解決策が思い浮かばないし。
それにもしもお兄ちゃんの不安を解消することができなくても、お礼くらいにはなるだろう。




