空の旅
ヨシテルとミチヨは王宮で、前にムチカの城で起きた事件の賊の尋問や、ハンター協会への報酬の取り決めなど、業務に追われていました。
業務に追われているヨシテルは弱音を吐きます。
「ミチヨさん!!どれだけ多くの賊を捕まえても、こうも後処理が多くては敵いません!」
「なんとかならないでしょうか!?」
「ヨシテル、賊は壊滅したのです。それは喜ばしい事で民の平穏に繋がっています。これくらいでへばってはいけません」
「それにノブリとコブリに縁のある山チューは再び逃げてしまいました。何か考えて手を打たないといけません」
「そうですけど、これだけ多くの書類を捌ききれません!!」
そう言ってヨシテルは机に体を曲げながら、
「私は実戦の方が良いーーッ!!」
と、大声を上げて叫ぶのでした。
やれやれといった表情でミチヨはヨシテルの泣き言を聞くのでした。
そんな事を知らないノブリとコブリは、今度は気球に乗って日本を気ままに旅をしています。
今度の旅は空の旅なので雄大な景色を目の前にし、二人は華やぐ空に心を打たれるのでした。
「空の旅は、朝焼けも夕焼けも綺麗だね。風も気持ちいいし最高だねー、ノブリ!」
「そうだな。昼の遠くを眺めれる澄み渡る空も素敵だな、コブリ!」
と、次のあても決めず、仕事もヨシテルとミチヨの事も忘れて気球屋さんのガイダンスの元、日本を気球の旅で過ごす二人でした。