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6民神の集まるイフィリータス

「輝夜、起きなさい」

「…今何時、星ねぇ」

「7時だけど…?」

「……寝坊した!」

ベットから飛び降りた輝夜は部屋を走り回り朝の支度をしていた

「ドタドタうるさい、輝夜」

「あ、竜馬」

「…星ねぇさん何やってんの輝夜は」

「寝坊したって」

ドタバタと走りやっと支度が整ったようで

長い長い螺旋階段を駆け下りて行った

「寝坊した、!お母さん朝ご飯いらない」

「えぇ、!作ってもらったのに?」

「イフィリータスに遅刻しそうなの!」

輝夜は宮殿を飛び出しランドリリへ向かった


「間に合った~」

遅刻ギリギリでランドリリに到着し席に着いた

イフィリータスは6民神が揃わなければ開催することができない

私が生存の神になってからは初めての開催だった

前回の開催から12年が経過している

「おはよう エルフリーデ様」

「あ、おはよう サニッサム」

会議が始まる前に6民神を紹介しよう


生存の神 エルフリーデ  

     命の妖精 人を生かすことが役目の神 死んだ者を蘇らす

          こともできるが自身への損傷が激しい

死の神  ポルテディリ  

     死の妖精  素手で触れたものを全て殺してしまう神

     手袋を常に着用している


月光の神 サニッサム と ルナッサム

    太陽と月の双子の妖精 サニッサムは世界を昼に

               ルナッサムは世界を夜にする神 

森の神 ヴァロニシ- 

    木の妖精 木の葉等を操り春夏秋冬を植物で表す神


海の神 カイフィール

    水の妖精の子供 子供のため未熟だが水を操ることができる

             また 水を作り出すことも可能な神


炎の神 フィスタニー

    火の妖精 火を操ることができ世界の温度を適温に保つ神


という感じだ

「エルフリーデ様 ルナ 見てませんか?」

「ルナッサム?一緒に来てないの?」

「来たんですが… 逸れちゃって」

「ありゃりゃ」

「エルフリーデ様今日から新人のメイドが入られましたよ」

「ホント?! 此処に呼んで フェスタニー」

「はい」

「その前に会議してよね」

「ごめん ポルテディリ」

6民神とその重臣が各々席に座る

ルナッサムもどこかから姿を現し席についていた

今回の会議の内容はアペンテストについてだ

「皆様にも伝わっているかと存じますがアペンテストの骨が他人の物でした」

そんなルナッサムの一言でイフィリータスは始まった

「独自調査で入れ替わっていた骨の人物を突き止めました」

独自調査と言っているがわざわざ私に許可を取りに来ていたのだった

「誰だったの」

森の神 ヴァロニシーが急かす様にいった

「…大変申しあげにくいのですが…エマニュエ様の姉君であり

   初代生命の神である サンティラシー様です」

「サンティラシー?」

「あら、ご自身の大叔母様なのにご存じなくって?」

「ポルテディリ、存じてなくって当然よエルフリーデ様がお生まれになる前に

  神の座を妹君に譲られて長らく行方不明でしたでしょうに」

「…その話詳しく話してくれない?フェスタニー」

「かしこまりました」

「ありがとう」

「…この国の時間で今から4800年前私達地球人が

   この星に来るずっと前のことです西国のカンティーラの第一王子と 

       東国のルンカータの第一王女が婚姻を結びました」

「もしかしてアルディア王子とベラ王女の建国物語?」

「はい、そのお二人がこの国アミリシアの元となる国ガナータを

  建国したのです」

「…続けて」

「婚姻を挙げた翌年国王の妃ベラ王女に体調の変化が見られました

  懐妊されておられたのですが…無理をされたそうで流産を」

「あっ、おばあちゃんが言ってた亡くなったお姉さんね」

フェスタニ-は小さく頷いた

「ベラ王女は気を酷く病まれて居られましたが最初の懐妊の

  三年後また懐妊されお美しい姫君をお産みになられました

   アルディア王子ベラ王女共に17歳でした」

「その時生まれたのがサンティラシーなのね」

「はい 本名はディア王女 アミリシアの第八王女になります」

「第八王女?両親が共に第一なのに?」

「ディア王女がお生まれになる前に6人伯母上が生まれております」

「続けてくれる?」

「ディア王女が14歳の時妹君になる可愛らしい娘が両陛下の元に誕生

  いたしました」

「それがおばあちゃんね」

「はい 本名はユーミャ王女 第16王女になります

 王子と王女の愛が妹君のユーミャ王女に傾いていると思った

  ディア王女はご自身が17歳妹君が3歳の時に家出をしてしまいます

 しかし 両陛下にはもう一人息子が誕生しました」

「それって…」

「アペンテストです 本名はカナスタ王子 第3王子です」

「何歳差の弟なの」

「ディア王女とは18歳差 ユーミャ王女とは4歳差です」

私は呆気にとられながら聞いていた

「おい、!エルフリーデお菓子が無くなったぞ」

カイフィールが声を上げた

「カイフィール様、皆様は大事なお話をされて居るのですお静かに」

「河南、どうもこうの腹が減ったのだ!」

カイフィールの侍女河南(カナン)があたふたと主を宥めているが

  この娘はまだ幼子なのだ仕方あるまい

「お菓子が無くなったのねおかわりがあるわよ」

私の侍女にお菓子を出させ話の続きを聞くことにした

「フェスタニー、それでどうなったの」

「はい、ディア王女が家出をされた翌々年に両陛下が流行り病で 

  お亡くなられ宮殿に帰還されました」

「民のものは?」

「既に人口の6割が流行り病で亡くなっておりました」

「そう」

「宮殿に残されて居たユーミャ王女とカナスタ王子を連れディア王女は

  地球に移り住みました」

「地球に?」

「はい、ディア王女は当時傾国の美女と謳われ芸能界で

  活躍していました」

「おばあちゃんとアペンテストはどうなったの?」

「ディア王女、地球では八王子眞耶(ハチオウジマヤ)の娘息子

  として生きていました」

「八王子眞耶!あの有名な女優ね」

「やがて時は立ちユーミャ王女は八王子由美子(ハチオウジユミコ)

  カナスタ王子は八王子澄(ハチオウジスミ)と名乗りました」

「幸せそうなのになぜ…」

輝夜は悩みに悩んだ顔をしながら真剣に聞いていた

「由美子が19歳の時好青年の満月太陽(マンゲツタイヨウ)と結婚する」

「…おじいちゃん?」

会ったことも見たこともない人物だった

「そこで生まれたのが満月帆名嘉、エルフリーデ様の母君です」

「お母さん?」

「澄は姉の由美子が大好きでしたそこで実験を始めます

  不老不死の薬のです 動物実験を繰り返し

   人体実験をしていました」

「おばあちゃんやお母さんが飲んでいた薬ね」

「その実験を恐れた太陽は浮気をしてそれがばれること恐れて自殺しました」

「だからお母さんも知らないのね」

「帆名嘉は幼馴染で先輩の月野空牙と付き合っていましたしかし

  同時に澄とも付き合っていた」

「年齢的におかしいわよ」

澄はおばあちゃんと4歳差

「既に澄は不老不死の薬に確信を持っており自身に投薬し

  成功しております このとき地球から移り住みが始まっていました」

「それで」

「アペンテストは由美子と眞耶を一番に移住させました

  そこで眞耶は天照大御神に選ばれ生命の神になります」

「サンティラシーの誕生ってわけね」

「しかし澄と自身の姪っ子である帆名嘉が関係を持ったことを知ってしまった

  サンティラシー様は由美子に弟の育て方を間違ったということと

   姪を傷つけたということ思い何も言わず神の座を譲り行方を

    くらましているのです」

「…ありがとうすべてが繋がったわ」


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