チビ猫、『お茶おかし→おせきこうそう』にとりくむ
せっかくなら、気にいったお茶やおかしを、おせきまでもってけたらいいな。
なづけて『お茶おかし→おせきこうそう』です。
わくわくと、これを思いついたチビでしたが……
実現までのみちのりは、ちょっぴりばかり、ぐねぐねしたものでした。
おちゃやおかしは最終的にこう設定します
(矢印はグラブポイントのトランスフォーム=青矢印を進行方向にむけて持つ)
まず……
お茶やおかしをビュッフェ台からとりあげて、もっていくには、コンポーネント『Gravable Item』(=手に持てるアイテムにする)をつけないといけません。
べんりなことに、これをつけると、『Movable Item』(=動かせるアイテムにする)『Rigidbody』(=重力とか、まさつとかが再現されるようになる)も、いっしょについてきてくれます。
もちろん、じっさい手にもてるようにするためには『コライダー』も必要なのですが、これは、必要なのを自力でつけるようになってるようです。
このくみあわせといって思い出すのは、タワー二階に『かざってあそべるクリスマスツリー・セット』をつくったときのことです。
クリスマスツリーと、それにかざれるかざりたちに、これをつけたときには……
ゲームモードONにしたとたん、ツリーとかざりはひゅんひゅんと、どこまでもおちてってしまって、チビは大あわてしたものでした。
完成したクリスマスツリー。これが落ちまくってました^^;
そう、『お茶おかし→おせきこうそう』にチャレンジしたチビが、さいしょに出会ったのは、なつかしいこの問題でした。
『さいしょのいっぽ』として、ビュッフェ台のコーヒーにこれをつけたら、やっぱりひゅんひゅん、落ちていってしまったのです。
クリスマスツリーのときは、『Rigidbody』の『Is Kinetic』(=物理演算OFF)にチェックを入れて、解決しました。
ツリーのそくめんに、かざりをぺたっとかざれるようにするには、そっちのほうがふさわしかったので、それはそれで、よかったのですけれど……
こんどは、それではいけません。
コーヒーが、テーブルや台のはるか上じゃなく、天板のうえにしっかり、おかれるようにするには……
ちゃんと重力をはたらかせないといけないので、『Is Kinetic』は、つかえないのです。
そのために、やらなきゃいけないことは、このふたつです。
・コーヒーにコンポーネント『Rigidbody』(=物理演算ON)をつけて、『重力を使用』をオン
・コーヒーと台(もちろん、テーブルにも)に、コンポーネント『コライダー』(=当たり判定)をつける
きゃくに、このふたつをやれば、できるはずです。
……けれど、うまくいきません。
コーヒーとビュッフェ台の両方にリジッドボディをつけて、衝突判定のクオリティをあげても。
メッシュコライダーをつけて、しっかり『凸状にする』にチェックをいれていても、どうやってもおちてってしまいます。
「にゅう……
公式ぺーじには、できるってかいてあるのに、なにがよくないんだろう……」
ほかをしらべてみてもさっぱりわからず、おてあげになりかけた、そのときでした。
公式ページ『積み木くずしができるワールドをつくってみる。「Rigidbody (リジッドボディ)」の紹介』をじいいいいっとみていたミーコさんが、こえをあげました。
「チビ、もしかしたらにゃ。
ボックスコライダーをつかえば、いけるんじゃにゃいかにゃ?!」
「えっえっ? どういうこと、おねえちゃん?」
こういうときのミーコさんのひらめきは、たよりになります。
チビはみをのりだし、みみをかたむけます。
「このぺーじでは、積み木となるキューブにボックスコライダーをつけているにゃ。
つまり、こっちでもおなじくボックスコライダーをつければ、まちがいなくできるはずにゃ。
いま、コーヒーについてるのは、メッシュコライダーだよにゃ? そのかわりに、つけてみるのにゃ」
「ふわあああ! やってみるっ!」
そういえば、コーヒーにつけてたコライダーはずっと、メッシュコライダーのままでした。
さっそく変えてみれば、大成功です!
ねこたちはやった、やったとハイタッチをかわしました。
(このあとためしてみたら、ビュッフェ台にはリジッドボディがなくてもだいじょうぶなので、はずしてしまいました。
すこしでも設定が少なければ、ワールドも軽くなりますからね)
こうしてようやく、お茶やおかしが落っこちないようになって……
テーブルまで運べるようになったは、いいのですが……
あと一歩、がんばるひつようがあるようです。
というのも、テーブルに置くのがすごく、むずかしいのです。
うまく場所をあわせられなくて、おさらがテーブルのわきに落ちちゃったり。
なんとかテーブルの上にのったとおもったら、ナナメに立ってたり……
そもそも、もちあげかたが全体に、すっごくへん。
コーヒーポットなんかは、まるでようふくのように、着てるかんじになっちゃいます。
これはひとつずつ、こつこつとなおすほかはありません!
まずは場所あわせのカンタン化。
これはじつは、とてもカンタンでした。
真上から光をあてて、『リアルタイムの影』を出す設定をすれば、テーブルにおちる影をみて、場所があわせられるようになります。
『Clusterでは、リアルタイムの影は出せない』はずでは?
いいえ。なんと四月から、出す設定ができるようになったのです!
クリエイターズガイド ワールドでリアルタイムの影が出るようにしよう
https://creator.cluster.mu/2024/04/22/realtime-shadow/
のページにあるとおりに、まるっとまねっこしていきます。
空のゲームオブジェクトをつくって、そこに……
Cluster Creator Kit v2.11.0から追加のコンポーネント『World Runtime Setting』をつけて、『Use World Shadow』をオンに。
おひさまやくのディレクショナルライトのひかりを、まっすぐ上から下のむきにして、影の設定でモードを『リアルタイム』に。
やわらかい影がいいので、シャドウタイプは『ソフトシャドウ』をえらびます。
するとあしもとに、自分の影が……
テーブルのうえに、おさらのまるい影がおちるようになりました。
(場合によっては、お茶やおかしの『影の設定』も必要になりますが……
今回はそのままでだいじょうぶだったので、とくになにもしませんでした)
これで、だいたい地面に落っこととさずに、テーブルに配ぜんができるようになりました。
もちかたが変になっちゃうのは、『Gravable Item』でグラブポイントを設定すればすっきりかいけつでした。
それでも、やっぱり置こうとすると、だいたいナナメになっちゃいます。
いったい、どうしたらいいのでしょう?
「……そうだ!」
チビは、まえにどこかで見た記事を、ぼんやりと思い出しました。
「むきを、ほかのと、あわせるの……コンストレイント!」
「リジッドボディのコンストレイントかにゃ?」
「えっとね、ちがった気がする。
あのね、たしかほかにあったはず!」
すばやく検索をかけてみると、すぐにとてもわかりやすいページがみつかりました。
そー さん 動かせるアイテムを作る Cluster Creator Kit - Grabbable Item
https://note.com/so1/n/n0707822225dc
です。
「なるほどにゃ。
『ローテーションコンストレイント』をつけて……
『じめん』を基準に、XZ軸方向にゃー回らないでときめることで、水平をいじするのにゃ。
コンストレイント、やっと理解した気がするにゃ」
「さんせーいっぴょーにゃ~。
マリーさんじつはこれ、さわったことなかったのにゃ。
なるほどなるほど、こうつかうのにゃ~」
ミーコさんとマリーさんも、ぽんっとひざをうって、なっとくです。
こうして、コーヒーもケーキも、確実にテーブルに平らにおけるようになりました。
テーブルがどこにあるか、のぞきこんでナナメのじょうたいで手をはなしても、ちゃんと平らにおかれます。
チビはもううれしくなっちゃって、コーヒーポットやジュースやおぼん、いろんなものに設定をつけては、もったりおいたり。
ちょっとお皿がういちゃったり、ぎゃくにおててがめりこむのは、どんどんチェックして、直していきます。
ほんとうなら、ここまではしない予定でした。
でも、こうなったら、やっちゃうしかありません。
それでも、チビがあきらめたところは、ありました。
『ガラスのケースをあけて、ケーキをだしてお皿にのっけて、おせきまで運んでいく』ことです。
旧ケーキ台。台にお皿をのせ、お皿にケーキをのせられますが、もってけるのはケーキかお皿、どちらかだけです (涙)
ケースのあけしめは、ひるよるきりかえと同じようりょうで、作ったのですけれど……
ケーキの台にお皿をおいて、そこにケーキをのっけて……
お皿をもちあげると、するんとケーキがすりぬけちゃうのです。
さすがにここまでできるようにするのは、ぜんぜんレベルがちがうおはなしのよう。
それをさとったチビは、ケーキをさいしょから、お皿にのっけておいて……
それを持ってってもらうように、ケーキのビュッフェ台のセッティングを、かえました。
ぱかっとひらくケースとケーキは、みるからにかわいいし、バックヤードのほうに、おいておきます。
せっかくおぼんまで準備したのに、ちょっぴりざんねんですが……
そこはいずれ、またの機会にしましょう。
そのあとは、こまごました仕上げをしました。
泉の水面がきれいにみえるよう、泉のそこをほりさげて……
泉と流れの水面のオブジェクトそのものも、一枚の平面を使うようにかえて、水面をとろりとしたかんじにしました。
これでカフェ部分は、いいでしょう!
タワーにもどって、長くのびた滝に、天空の島いきのゲートをつくりつけます。
ゲートがあるのは、虹のかかったこの滝です。おもにらせん階段のぼり切ったあたりからジャンプとかでとっこみます^^
二階におりたら本棚に、さくらんぼにゃんをかざって……
ティーテーブルにも、さくらんぼやさくらんぼケーキ、トマトトーストをお出しして……
ようやく、アップデート『入梅~with青空の島』の準備が、一通りととのったのでした。
参考:
クラスタークリエイターズガイド
積み木くずしができるワールドをつくってみる。「Rigidbody (リジッドボディ)」の紹介
https://creator.cluster.mu/2021/08/12/rigidbody/
ワールドでリアルタイムの影が出るようにしよう
https://creator.cluster.mu/2024/04/22/realtime-shadow/
そー さん 動かせるアイテムを作る Cluster Creator Kit - Grabbable Item
https://note.com/so1/n/n0707822225dc
これのおかげで予定が一週間近く後ろに行ったのは内緒。
うそです水中カフェの試作もちょっとしました。
バラ、間に合うかなあ……。
次回『日向、ワールドクラフトのゆうわくにふらつく』
どうぞ、お楽しみに!