チビ猫、かしわもちにゃんたちをつくる(後)~最終調整から配置まで
さあ、つぎはおおづめ。『ぎざ』のカットです。
まず、『ぎざ』『ぎざそこ』がふれているところの、頂点のかずをあわせます。
『はさき』『つけね』のとなりのぎざのところ、かずがちがうのです。
(『ぎざそこ』は、まんなかにひとつ、ちょうてんがあるのですが、『ぎざ』にはありません)
ここをそのままにすると、くるっとしたとき、まがりかたがずれて、そこにあながあいてしまいます。
そのため、その『ぎざ』の『底』をふたつに割ります。
辺をえらんで、右クリックして、『細分化』。
これを、うらぶん、おもてぶん、両方やります。
(これはこれだけでばしょがあってたので、調整はしませんでした)
ではいよいよ、ほんかくてきに、『ぎざ』にカットをいれます!
ようみゃくの時と同じように、『ぎざそこ』のヨコのせんの高さにあわせて、きっていくのです。
と、いっても、ぜんぶじゃなくていいのです。
だいたい、『はさき』のとなり、『つけね』のとなりふたつが、ユニティにいれたときにみえなくなるポイントなので、とりあえずは、そこをやります。
セッティングは、『ぎざそこ』を細分化したときと、ほぼほぼおなじです。
『自動マージ(Auto Merge)』という機能で、『辺と面を分割(Split Edges & Faces)』をオンに。
スナップ機能をオンに、対象は、『頂点』にします。
表示形式は、ワイヤーフレーム、いったくです!
ひとつわすれちゃいけないのは……
この時点で『ぎざそこ』と『ぎざ』を統合。
頂点をぜんぶ選んでMをおし、『マージ>距離で』をやっておくこと。
距離は、はっぱのあつみよりうすい、0.0001がいいでしょう。
これをやっとかないと、へんな線がはいって、けせなくなることがあります。
ぐるーっとまわしてみて、モデルがこわれてない(あつみがなくなってるとか、カーブがくずれてたり、どっかあながあいてないかとか)ことをかくにんしたら、いよいよカットかいしです!
さいしょに『はさき』のとなりの表がわで、やってみます。
さっき、細分化でふやした点 (点Aとよびましょう)のとこから、X軸方向に、頂点をおしだし。
点Aをドラッグでぐっとつかんだまま、Eキーをおして、まっすぐマウスを『ぎざ』のへりまでのばしてくと……
航路のいちばん近くの頂点に、すいよせられます。
トランスフォームのとこのZをみて0なら、ただしいほうの点を選べてるので、すなおにそこでクリック。
そうしたら、Y軸方向にも、おなじようにおしだしをやります。
ねんのため、ちゃんとできてるか、かくにんします。
オブジェクトモード・マテリアルビューにきりかえて、いまやったとこに、オレンジの線がはいってないかをみます。
万一できてたら、ざんねんですが、しっぱいです。
原因は、ほぼほぼ重複頂点ですので……
いまつくった辺はけして、もういちど 頂点をぜんぶ選んでMをおし、『マージ>距離で』をやって、リトライです。
それでもだめな場合は、はじまりとおわりの点、それぞれのところで『マージ>距離(0.0001)』をやると、だいじょうぶになるでしょう。
緊張の一瞬。いまやったとこに、オレンジの線が増えてなければOK
そのつぎには、葉脈をやったときみたく、『ぎざそこ』のよこの折れ目になっているとこの点から、押し出しをします。
このときだいじなのは、側脈をギリギリよけれるラインをひくこと。
『ぎざそこ』の折れ目とはちょっと角度がかわっちゃいますけど、そこはOKとします。
おもてがおわったら、うらもやります。
おしだして、トランスフォームのとこのZをみて-0.0005なら、ただしいほうの点を選べてるので、すなおにそこでクリック、をくりかえします。
ポイントは、おもてで押し出し先になった頂点の、真下の頂点を、おしだしさきにすることです。
透過をオンオフして、たしかめます。
実は慣れたら透過ONのがやりやすいです。
そうしたらおなじように『つけね』のすぐとなりのも、やってみましょう。
こっちは、さっきふやした点 (点A’とよびましょう)からのおしだしだけで、だいじょうぶみたい。さくさくっとやってしまいます。
これができたら、さらにそのとなりのぎざも。
こんどは、ぎざそこのなかから、さんかくのめんをつきぬけてぎざのさきまでぐっとひっぱります。
これも、うらおもてやります。
内側から引っ張るパターン
こうして『はさき』のとなり、『つけね』のとなりふたつを、うらおもてやったら……
ミラーモディファイア→適用で、はんたいがわもそろえて、おしまいです。
こうして『ぎざ』も分割できたら、マテリアルを整理し、正しくつけなおして、バックアップ。
ぜんぶのパーツを『統合』し、にゃんたまちゃんをくるみにいきます。
ここはじつは、かなりかんたんです。
さくらもちにゃんのファイルを、コピペしてきて……
かしわのはっぱをコピペて、さくらのはっぱのあるとこにおいて……
はっぱ変形用のカーブを適用、調整すれば、できちゃいます!
ここで便利なのがアドオン『Copy Global Transform』です。
編集>プレファレンス>アドオンからさがしだして、有効化すると……
オブジェクトモードのときに、右のたてほそメニューに『アニメーション』というのがふえるので、ここをクリック。
でてきたメニュー板のボタンをぽちぽちするだけで、位置とかをクリック四回でまるっとコピーできます!
さくらのはっぱをぽちっとして『コピー』ボタンをぽちり。
つぎにかしわのはっぱをぽちっとして『貼り付け』ボタンをぽちり。
するとかしわのはっぱが、さくらのはっぱとおなじ位置にきます。
ありがたいことに、縮尺も、回転もおんなじになっています。
大きさを、さくらのはっぱとだいたい、あわせたら……
カーブモディファイアをつけ、はっぱ変形用のカーブを対象にします。
すると、はっぱのおもてがわがそとむきになって、くるり。
『みそあん』しようで、つつまれました。
カーブを編集モードで変形して、ちょっと平らに。
かしわもちらしくちょうせいしたら……
にゃんたまちゃんを、ちょっとみそいろにして、『みそあんにゃん』のできあがりです!
ファイルを保存、いつものようにユニティのプロジェクトフォルダにぽん。
シーンにおいて、ちょうせいします。
そこまでできたら、『あずきあんにゃん』はらくらく。
『みそあんにゃん』をファイルごとコピペしたら……
はっぱを回転して、うらおもてを逆に。
にゃんたまちゃんのいろは、まっしろにして、できあがり。
ユニティにいれて、ちょうせいしたら、ミッションコンプリートです!
参考:
しぐにゃもブログさん 【Blender3.1】Copy Global Transformの使い方
https://signyamo.blog/blender3-1_copy-global-transform/
『Copy Global Transform』べんりです!!
ユニティでは『トランスフォームをコピー・貼り付け』に毎度お世話になっているので、これがBlenderでもできるのはうれしいの一言です。アドオン作者様に大感謝でございます。
ユニティでいうと『空の親を作る』も神……ときりがなくなるのでこのへんで。
次回はようやくエッセイパート。
『日向、分割っぷりがゆるいからっていいもんじゃないと知る』4/29投稿予定です。
どうぞ、お楽しみに!