チビ猫、オレンジにゃんをつくり、マリーさんといっしょにたねあかしをする(後)
つぷつぷは……けっきょくできませんでした……
必要な設定項目が、うちのぶれんだーさんにはなかったのです……
ノードまで組んでから気づくとは……orz
ようやく、オレンジにゃんまでつくりあげた、チビでしたが……
それをみたヒロさんの、むじゃきなひとことで、ぴきっとこおってしまったのです。
「うわあ、かわいい!
こんどは、こぶたちゃんもつくったんだね!」
「………………………………」
そういわれてみると、わぎりオレンジが、なんだか『こぶたちゃんのおはな』にみえてきます。
いいえ、こぶたちゃんがわるいわけではないのです。
ねこちゃんとしてつくった『にゃんたまちゃん』が、べつのどうぶつさんにみえちゃうことが、チビてきにはアウトなのです。
「あ……
ごめん! ごめんね!
えっとその、えっと……」
ヒロさんも、さっしたようで、あわあわあわててあやまります。
でも、チビはぷるぷるとくびをふりました。
「ううん、いいの。
ヒロさんが、すなおなかんそう、いってくれるから……
チビはもっともっといいの、つくれるの!
ありがと、ヒロさん。
やっぱオレンジ、はんぶんにしてみる!」
そうしてチビは、オレンジを半分にカット。
大きさや位置をなおして、あらためてオレンジにゃんにもたせました。
いろいろ調整中のため、おててがしろいです。
「うん、これならだいじょうぶ!
ちゃんと、ねこちゃんにみえるよ。
すごいね、チビ。
こんなにぱぱっと、直せちゃうんだね!」
「えへへ!」
だいすきなヒロさんに『おすみつき』をもらって、ほめてもらって、チビはニコニコです。
さっそく、おやすみどころにおいてみます。
「……………………」
しかし、チビは『びみょう』なおかおになりました。
ミーコさんがやさしく、こえをかけます。
「どうしたにゃ、チビ?」
「うーん……なんかやっぱ、和モダンじゃないきがする……」
「えっ」
「えっ」
こんどはヒロさんがびっくり。
チビが、えっとききかえしちゃいます。
「ヒロさん、和モダンに、みえる?」
「えっと、うん。
でも、チビがかえたいなら、かえてみるといいよ。
きっともっともーっと、すてきになるはずだから」
「うん! やってみる!!」
ちょっとかんがえたチビは、あたらしく北のかべに、たなをふやして……
そこににゃんたまちゃんたちを、かざります。
おててやおみみのマテリアルもびみょうにかえて、こんどこそなっとくの、じしんさくです!
さっそく、タワーのほんだなにも、にゃんたまちゃんたちをおいてみますが……
そこまですると、チビはぽてんと、ひっくりかえってしまいました。
といっても、そのおかおは、ふつうにニコニコしています。
「ごめんね、ちょっときがぬけちゃったみたい。
『でんちぎれ』とかじゃないから、しんぱいしないで。
さっそく、げーむもーどでちぇっくしてみて!」
とはいいますが、やっぱりチビはつかれてるみたい。
きょうはゲームモードでのチェックだけにして、Clusterにアップしてみるのは、あしたにしようということになりました。
ヒロさんがタワー一階の、ウェルカムティーテーブルのところに来たときは、どきどきひやひやしましたが……
だいじょうぶ、感づかれることはありませんでした。
そしていよいよ、そのよくあさ。
オレンジデーのとうじつが、やってきました。
朝いちばんに、Clusterワールドに、アップロードをして……
タワー一階をおとずれたヒロさんは、おどろきの声をあげました。
「え……あれっ?
あれれ、おかしがなんか、ちがわない?
えっと、なんていうか、その……」
ヒロさんはなんか、ふんわりでしたが、ミーコさんはハッキリおぼえています。
「ケーキがオレンジ色になってるにゃ。
あと、いちごトーストがオレンジトーストになってるのにゃ。
……チビ、ゆうべなんかしたのかにゃ?」
「ううん? ぜーんぜん!
ね、マリーさん!」
サプライズはどうやら、せいこうのよう。
チビはニッコニコで、マリーさんにこえをかけます。
「そうにゃ~。
あえていうなら、われわれがショッピングにいった日にゃあ?」
「ショッピング……オレンジデー……オレンジ??」
「オレンジデー……あっ」
ミーコさんとヒロさんは、どうやら気づいたよう!
チビとマリーさんは、なかよくこえをあわせます。
「さっぷらーいず!
きょうのおやつテーブルは、ヒロさんとミーコおねえちゃんの『オレンジデー・すぺしゃるでーと』のために、よういしました!
ふたりでゆっくり、たのしんでください♪」
「……!!」
ヒロさんとミーコさんは、しばらくぽこんと、おくちをあけたまんまでしたが……
だんだん、おめめがうるうるしてきて。
「ふたりとも……」
「なんという、さぷらいずニャ……」
そうして、なんどもなんども、ありがとうをいってくれたのでした。
それからちょっとのあいだ、チビとマリーさんは、ふたりでおでかけしました。
といっても、とおくにはいきません。
ひあたりポカポカな、このおうちの、やねのうえ。
今日のためにとっておいた、オレンジのかおりのねこ用マカロンを、もっていって……
「うまくいったね、マリーさん!」
「うまくいったにゃ、チビどの!
いやー、ミーコおねえちゃんが『Editor Only』に気づかずにいてくれて、たすかったにゃ~」
「ほんとにね!」
「それじゃあ……」
「さぷらいずせいこうをいわいまして、かんぱい!」
「かんぱいにゃあ!」
サプライズせいこうをいわって、うれしい『かんぱい』をしたのでした。
ストックさんはなくなりましたが、夢があります。と、こぎれいにいってみます。
次回『日向、スカルプトモデリングを志す』4/17投稿予定です。
どうぞ、お楽しみに!