インターミッション:チビ猫、うまれてはじめてのサプライズを準備する
ほぼほぼ、もふもふ回です。
チビは、まだまだこねこです。
ねているじかんは、このおうちのだれよりも長いです。
だから、だれよりもはやく「おやすみなさい」します。
だいじょうぶ、さみしくはありません。
だって、すっかりねむっちゃうまで、だいすきなヒロさんがそばにいてくれます。
おっきくてあったかいおててにふれながら、とろとろねむりにおちていくのは、チビの『しふくのじかん』です。
このところは、ミーコさんや、マリーさんがかわりに、いっしょにねてくれたりもしますが……
ふかふか、ぽかぽかのおなかにうずもれて、にゃむにゃむとおしゃべりをしながらねむるのも、おんなじくらいに、しあわせいっぱいのじかんです。
こんやのチビは、マリーさんとごいっしょです。
みんなでおやすみをいいあって、ふたりがねこ用ベッドにはいって……
ヒロさんとミーコさんがおへやをでていったそのとき、マリーさんがこそっといってきました。
「にゃあ、チビどの。
ちょっと、ごそうだんいいかにゃあ?」
「うん、もちろん!」
マリーさんは、いたずらっぽく、わらっています。
これはぜったい、たのしいことにちがいありません!
チビもこえをひそめて、ふたりの『ないしょばなし』がはじまったのでした。
「はなしというのは、こんどのアプデのことにゃ。
チビどのは、『オレンジデー』ってごぞんじかにゃ?」
「えーっと、オレンジのきねんび?」
「うーん、まあちょっとかすってるかにゃ?
『オレンジデー』は、たいせつなひととの『きずな』をふかめる日にゃ。
おたがいに、オレンジや、オレンジのスイーツや、オレンジいろのものなんかをプレゼントしあうのにゃ。
バレンタインとホワイトデーで、両おもいになった恋人たちが、愛をたしかなものにする日でもあるにゃあ」
そこまできいたら、チビはぴーんときました。
「ヒロさんとミーコおねえちゃんに、『オレンジデー』のデートのばしょを、つくってあげるんだね!」
「ごめいさつにゃ!
チビどのが、おふたりの『オレンジデート・スポット』をあつらえてあげれば……
チビどのも『だいじなひとへの、プレゼント』をよういできるにゃ?
そうすれば、チビどのもニッコリ、おふたりもニッコリにゃ。
そしてマリーさんは、みんなをシアワセにしてニッコニコ。
ずばり、いっせきさんちょうにゃあ♪」
「マリーさんも、うれしくなるんだよね?
うん、チビ、がんばる!
みんなみーんながうれしくなったら、とってもうれしいもの!」
「よっしゃ、それじゃあ、あしたからさっそくはじめるにゃ。
しかけはカンタンにゃ……」
そこから数分間のひそひそばなしで、作戦はかたまりました。
マリーさんが、ミーコさんをご用に連れ出している、その間に……
チビは、ひっそりと『仕込み』をします。
そのあとは、なにくわぬかおで、さぎょうをして……
とうじつ、ワールドアップロードをしたら、あらびっくり、かくしておいたものがお目見え。
ふたりではれて、たねあかしをするというわけです。
チビは、まだまだこねこです。
『さぷらいず』をしてもらうことはあっても、するのははじめてです。
たねあかしをしたら、ヒロさんとミーコおねえちゃんは、どんなおかおをするのかな?
それをかんがえると、今からどきどき、わくわくです!
それでも、ちゃんとねないと、あしたにひびきます。
チビとマリーさんは『おやすみ』をいいあうと、よりそってしずかに目をとじたのでした。
次回『日向、オレンジデーを知る』4/5投稿予定です。
のんびりのぞいてやってくださいませ♪