チビ猫、パラパラたまごのつくりかたを教わる
チビチームのグルメ担当といえば、もふもふポイントねこのマリーさん。
調理ギミックのあたりは、マリーさんがメインでやることになってます。
と、いうのも……
チビのおかあさんをのぞけば、お料理にいちばんくわしいのが、マリーさんだからなのです。
チビのおかあさんや、ばけねこなかまの料理にゃんや、動画の中のたつじんさんたち……
いろーんなねこやひとの料理っぷりをみて、どんなアニメーションにしようか、マリーさんはかんがえます。
まずは、しっかり熱して油をまわしたフライパンで、たまごを『ふわふわ』からの、『ばらばら』にいためます。
そのあとに、ごはん、調味料、そのほかの具を入れていためあわせるのが、なんだかおおいみたい。
いくつかの種類をいちどにつくってる、屋台のおじさんは……
たまごとごはんをシャッフルした『きほんのチャーハン』をまずつくっちゃって、それをすこしずつとりわけて、それぞれ具をいれていためあわせて、しあげてました。
この方法でいくと、こんごバリエーションをつけやすそうです!
ただ、あんまりリアルにこれを再現しようとすると、おなかをすかせたプレイヤーさんが、とちゅうでギブしちゃうかもしれません。
たまごいためでひとあおり、ごはん追加でもうひとあおり。
最後に具材と調味料をいれて、もうひとあおり。
そうしたらもう、ぱこっとおさらにもっちゃうことにします。
そこは、ゲームらしく、ちゃっちゃっとしちゃうことにします。
「というわけでにゃ。
これとこれの動画参考に『やけたまご』、つくってほしいのにゃ~。
まるいじょうたいと、こわれたじょうたいのふたつにゃ」
「あーうんうん、はい、これな。
りょかーい。ぷつぷつ気泡があって、はじっこがぶみぶみアレしてるかんじなアレと、こうアレされてぶっこわれたやつのにパターンにゃ。
ってことは投入アニメは魔法でポンにゃ?」
「にゃ~。
いろいろいれるとこはもう魔法でポンでいいとおもうにゃ~」
「りょっかー。
んじゃマリーはその間ほかの具すすめといてにゃ。試作のマテ流用すりゃー早いにゃ」
「はいな~」
チビがおひるねするわきで、ぎじゅつたんとうにゃんたちはチャーハンのじゅんび。
と、いってももちろん、リアルのじゃなくって……
お料理ギミックでくるんくるんするための、モデルとアニメーションをつくっているのです。
もともとこれは、このふたりがつくっている、『にほんしゅ立ち飲み酒場ワールド』のためのもの。
だから、ふたりでやっちゃっても、だいじょぶなのです。
チビも、カジノにお料理ギミックをいれたいのですけれど、手付かずでしたから……
これをやっちゃえば、チビをもうすこし、やすませてあげられますらね。
技術たんとうにゃんず、ここはがんばりどころです!
ひにゃさんは熟練の手つきで、『パラパラチャーハンのさいしょにフライパンにいれられたたまご』をつくりあげます。
まずはBlenderの新規ファイルで、セッティング。
画面右下、たてにいっぱいならんだメニューの、テレビマークのタブにいって、モードを『Cycles』に。
テクスチャベイクをするには、これが絶対必要です。
つづいて、がめんうえに四つならんだまるの、右からにばんめをぽちっとして、マテリアルプレビューモードに。
これで、マテリアルをシェーダーでいじった結果が、ちゃんと見えるようになります。
そうしたらつぎに、メッシュ『平面』を一つだします。
これは、位置も大きさも、なんにもいじらなくってOKです。
すぐに、テレビマークのタブのした、あかいまるのマテリアルタブにいきます。
『新規』をぽちっとして、マテリアルをつけます。
そしたら、タブの中をずーっと下に移動して、『設定』を展開。
『ブレンドモード』を『アルファブレンド』にします。
これで、はんとうめいがはんとうめいで、表示されるようになりました。
さて、じゅんびはばんたん!
ここからばりばり、すすめていきます!
平面に、スムーズシェードをつけます。
そうしたら、スパナマークのタブにいき、モディファイアをつけます。
まず『サブディビジョンサーフェス』をつけ、設定は上下とも3に。
『ディスプレイス』をつけ、カプセルマークのボタンをぽちり。
あたらしいテクスチャに『たまご』と名前をつけ、タイプは『クラウド』を選択。
サイズ0.5、深度1にして……
スパナマークのタブに戻り、強さを0.2、中間レベルを0.5にしたら、ちょうどいいぎざぎざかげんになりました。
シェーダーを組んで、お色とぷつぷつをつくります。
おはぎのシェーダーににてるけど、こちらはグラデーションテクスチャをつかっているのがポイントです。
これをつかうことで、ぷつぷつのでぐあいをいじれるのですけれど……
それについては、後にしておきましょう。
実はこのままベイクしてもうまくいかないので、ちょっとひとくふう。
まずはいちど、ソリッド化をはずします。
それから、このたまごをコピペして、ローポリばんのたまごをつくります。
ローポリたまごは、『ディスプレイス』もはずします。
『サブディビジョンサーフェス』は、てきようしてしまって……
その状態で、オブジェクトノーマルマップをベイク。
カラフルな、ぷちぷちマップをつくります。
お色のほうは、ハイポリ版でベイクします。
もとのたまごをもういちどコピペ。モディファイアはぜんぶてきようして、『ソリッド化』をつけて、ディフューズマップをベイクします。
ここまでできたら、もうひとふんばり!
ハイポリ版たまごをコピペして、完全版をつくります。
こんどはさらに、カーブをつけて、ちょっとくるっとそらせます!
もとのたまごと近い場所、近い大きさに調整します。
どういうわけか、すがたが見えなくなっちゃいますが、だいじょうぶ。
いつもみたくユニティに導入すれば、ちゃんと見えるようになります!
(右に見える島みたいなノーマルマップが、うまくいかなかったもの。
全起伏まとめて、タンジェントノーマルで、ローポリたまごにつけようと思ったら……
どうにも、うまくいかなかったのです)
せっかくきれいにできた、このたまごですけど……
ごはんとミックスするために、ばらばらにしなくちゃいけません。
そのモデルも、つくっちゃいます。
平面を出して、サブディビジョンサーフェス2&2にして、シェーダーをくみます。
こちらは、おはぎのときのものをかいぞうしました。
あずきいろと、でこぼこのミックスをなくして、きいろくして……
しろくろカラーランプの、しろのカラーストップのアルファを0にすることで、たまごのないところを表現。
しろくろのつまみを左右に動かして、すきなかんじのたまごちらばりっぷりにして、できあがり!
これはこのまま、テクスチャベイクしちゃってOK。
お色たんとうディフューズマップ、でこぼこたんとうオブジェクトノーマルマップを焼きます。
もちろんこちらにも、こわれてないたまごとおんなじふうに、カーブをつけます。
同じカーブを対象に指定。同じ設定と高さにして、できあがり!
それからユニティに導入。
もうちょっと多く、こまかくしたかったので、タイリングを1.5に。
アルファカットオフ、アルベドと放出で、みたかんじの微調整もして……
おっと、さいごに、ブレンダーのほうで、ソリッド化もつけて保存したら、できあがり!
アニメーションでは、おおきなたまごがくるっとして……
ぽん、と『なべはだ』に当たったタイミングで、チェンジするようにして。
ちょっとスケールもいじったら、パラパラたまごのパートはできあがりです!
(じつは、前につくったぱらぱらごはんの『子』にすることで……
あらためてアニメーションをつくらずに、くるっとできてます。
アニメーションに『おこめ』があるのは、そのためです。)
こうしてできあがった、力作の『いためたまご』ですが……
そのつくりかたをおそわったとき、チビはひとつ、しつもんしました。
「ねえねえ、ひにゃさん。
この、にばんめにある『マッピング』って、なににつかってるの?」
「おお、チビちゃんいいしつもんにゃ。
これはにゃ。たまごのまんなかのぷつぷつをへらすためにいれてたんにゃ。
スケールのXとYを0.2から0.4くらいにすると、ちょいへらせるのにゃ」
「ええ、そうなの?!」
「んまあほかにも、いくつかこまかい条件はあるんにゃけどにゃ。
『ボロノイテクスチャ』のランダムは0より大きく1より小さく、スムーズとスケールはそこそこの値で。
『カラーミックス』は『暗い方』。
『カラーランプ』は、リニアにして、黒い方の位置は0.5より小さく。
だったかにゃ。」
今回はまんなか減らさなくってもいいかんじだったから、結局そのまんましといたんにゃけどにゃ」
{そうだったんだ!
じゃあ、べつのつくるときにも、『あぺんど』で、つかえるね!」
「ザッツライッ!
もちろん具はまえの試作のやつからチャチャッにゃ!
ユニティ側でのアニメーションとか仕上げは、マリーにきいたっておくれにゃ」
「はーい!」
次回は『チビ猫、パラパラチャーハンのしあげを教わる』7/17投稿予定です!
どうぞ、お楽しみに!