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インターミッション:チビ猫、お引越しをする

 その日は朝から、うららかによく晴れた、いいお天気。

 おひっこしをするには、うってつけのひよりです!


 チビとミーコさんとマリーさん、ヒロさん、そしてひにゃさんたちは、まとめておいた荷物をもって……

 チビ一家の、かりのおうちへとむかいました。

 そこはヒロさんちから、あるいて十分もかからない、『ばけねこOK』のマンションです。


 もう、なんどかいったりきたりはしてるから、みちにまよったりはありません。

 こねこなので、にもつもすくなくて……

 一番重いものは、ヒロさんからチビにゆずりわたされたノートパソコン、あとはご本や、ごくかるいものだけという、プチりょこうのようにきらくな、おひっこしです。


 げんかんにたどりつき、ピンポンをならすと、まってましたとドアが開きます。

 ひとのすがたのお父さんとお母さんが、ぴかぴかのえがおをみせてくれると同時に……

 ごちそうのいいにおいが、いっきにあふれだしてきました。


「みなさん、お待ちしてました!

 荷物はいただきますので、どうぞそのまま奥へ」

「あっと、数がありますから、いっしょにお部屋までお持ちさせてください」

「ありがとうございます。

 では、二人で荷物を置いてきます。

 チビとレディのみなさんはどうぞ、お先に入ってらしてください」


 あいかわらず、チビのお父さんとヒロさんは、なかよしです。

 たのもしいふたりに、ひっこしにもつをおまかせして……

 おねえちゃんたちは、チビのお母さんにおみやげをおわたしします。


「ささやかなものですが、こちらワガハイたちからですにゃ。

 宴の末席に加えていただけますと光栄ですにゃ」

「まあ! ここのお菓子、食べてみたかったのよ!

 ありがとう、おとっときのお茶を入れるわね♪」


 春らしいデザインのプチケーキのはこを、マリーさんがさしだすと、お母さんのおかおが、さらに明るくなりました。

『レディたち』はコートかけにコートをかけてしまって、にぎやかに、居間へとむかいます。

 チビはまだ、ひとのすがたにはなれないので、いっしょにそのまま、とことこ。


「チビとヒロさんはきょうのしゅやくだから、おたんじょうせきよ」

「えへへ、なんかてれちゃう。でも、うれしい!

 ありがと、おかあさん。おとうさんも、ありがと!」


 主役ようにかざりつけられたせきのうち、ちっちゃいほうに、チビがぽんっととびのると、おとうさんとヒロさんが、えがおで居間にはいってきました。

 テーブルのうえには、にんずうぶんのおさらと、ほかほかとゆげをあげる、おいしそうなお料理が、いくつも。

 お料理はうまくないというひにゃさんが、おどろきの声を上げました。


「ふおおお?!

 これぜんぶ、母上様が?!」

「うふふ、半分はお取り寄せよ」

「でも半分はおつくりににゃられたんですよにゃ?! すごいですにゃ!!」

「お父さんと、ふたりでね♪」

「お~、さっそくごちそうさまだにゃ」

「あつあつですにゃ~」


 ラブラブなこたえをかえすお母さん、てれてあたまをかいてるお父さんを、ミーコさんとマリーさんが、ニコニコとひやかします。


「さあさみんな、おすわりになって。

 まずは、食べてくださいな」


 そんなこんなで、たのしいおひっこしホームパーティーが、幕を開けたのでした。



 おいしいお料理とフルーツのデザート、そして、お茶とおもたせのプチケーキをすっかりいただいてしまうと、居間はまったりムード。

 話題はやっぱり、チビのワールドづくりのことになりました。

 口火をきったのは、おとうさんです。


「そういえば、チビ。

 ことしのイースターは、カジノワールドでゲームをつくってみるつもりなんだって?」

「うん!

 あのね、むずかしいことはしないの。

 いくつか、ばしょを決めといて……

 ランダムで、うさたまちゃんを5ぴょんくらい、かくすの。

 プレイヤーさんが、うさたまちゃんをクリックしたら、みつけたよってことになって、うさたまちゃんがきえて……

 ぜんぶみつけたら、げーむしゅうりょうになるの。

 みつけたときに、カジノコインをもらえるのが、ほうしゅう、ってかんじで!」


 おかあさんが、くびをかしげます。


「ランダムのばしょに、5ぴょんって、どうやってやるの?

 すなおにやったら、おんなじばしょに5ぴょんとか、いっちゃったりしないかしら?」

「それはね。

 そもそもうさたまちゃんごとに、ばしょリスト、べつべつにするの。

 それで、リストのなかのどこか一か所に、でてきてもらうようにするの。

 ランダムをやれるギミックはあるから、やれるとおもう!」


 チビのことばを、ミーコさんがほそくします。


「けねんがあるとしたら、コフレ<サマー>のおやつ召喚でおきた暴発で、カウントがズレることにゃけどにゃ……。

 そこは、ゲーム終了ボタンをつくることでなんとかしようと考えている段階にゃ。

 とはいえ、『卒おめ』『コフレ<お盆>』『葉桜&オレンジデー』が間にはさまってくるから、そうそう余裕なスケジュールでもないのにゃ。

 お盆の『しつらえきりかえギミック』と、すでにつくってしまったミニステージふたつのための『スタッフ用エリア』はしかたないとして……

『卒おめ』『葉桜&オレンジデー』には、日にちを大きく食うような、むずかしいものをつくらないようにして、時間を捻出してゆかねばならないにゃ。

 技術的な面は、マリーとひにゃに。テスターはヒロさんに頼るとして、マネジメントについては、ワガハイががんばるにゃ」


 すると、お父さんが手を上げます。


「テスターは、わたしも協力させてください。

 じまんじゃないですが、あんまり操作はうまくないので、お役に立てるかと。

 仕事がない日や、帰ってからにはなってしまいますが……」


 お母さんがにこにことあとにつづきます。


「じゃあわたしは、みんなにおいしいごはんをつくって、体力面をサポートするわ。

 わたしのほうはしばらく仕事がひまな時期だから、まかせてちょうだい!」

「にゃんと!」「よろしいのですかマームッ?!」


 そのことばに、マリーさんとひにゃさんが、めがみさまをみるようなかおになります。


「あんまりくいすぎるにゃよ?

 ワガハイも習いながらお手伝いするんだからにゃ?」


 こほんこほんとせきばらいして、くぎを刺すミーコさんでしたが……


「「はは~っ!」」


 なんて、じょうだんめかせておじぎされちゃって、てれかくしモードにはいっちゃいます。

 なかよし3にゃんのゆかいなやりとりをみて、チビたちはおもわず、ふきだしてしまったのでした。


ついにこの日がやってきました。

去年の今頃は、こんな展開になるとは考えてなかったです^^


内容とは全く関係ないのですが、『NumLockLock』と『りかなー』を導入したらほんともーめっちゃラク!

全人類にオススメしたい神ソフトです!


次回は『チビ猫、先輩にゃんこに音響まわりのおはなしをきく』3/27投稿予定です!

どうぞ、お楽しみに!

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