チビ猫、にくきゅうがたのおふろをつくる
「ミーコおねえちゃん、よかったら、おねがいがあるの。
マイクラでね、ろてんぶろ、つくってみてほしいの!
ちゃんと、おふろになるかどうか!」
チビがミーコさんにおねがいしたのは、マインクラフトでのテストクラフトです。
あれは、チビがツリータワーをつくろうとしていたときのこと。
せっけいずはかいてみたけど、これで、だいじょぶなのかな? と、いまいちじしんがもてなかったチビのため……
ミーコさんはマインクラフトで、おためしタワーをつくってくれました。
そこから、チビとミーコさんの『ににゃんさんきゃく』がはじまったのでした。
もちろん、ミーコさんのこたえはきまっています。
「おやすいごようにゃ!
だがチビ、デザインはきまったのかにゃ?」
「えへへ……これ!」
チビが『はいっ』とかかげてみせたのは、みじかいけがわにおおわれた、ちいさなあんよ。
そこにぷちぷちと、かおをのぞかせる、かわいい『にくきゅう』でした。
「おっきいおふろがひとつに、ひとりくらいがはいれる、ちっさいおふろがよっつ。
これなら、いろいろおゆもかえられるし、チビたちらしいでしょ?」
「よっしゃあ! みてるにゃ、ぱぱっとつくっちゃうにゃ!!」
そしてミーコさんは、ほんとうに目の前でぱぱっと、にくきゅうがたのおふろをつくってくれたのでした。
うれしいことに、ひなたのえんがわのある、おやすみどころまでついてます!
「おやすみどころは、もちっと広くてもいいかもしれにゃいけど……
あとは、こずえとおんなじ木をまわりにうえたりすれば、だいたいいいかんじになるとおもうにゃ!」
「うん! ありがとう!
よーし、このかんじで、つくってみる!」
チビはあのときとはぎゃくに、ミーコさんがつくったマイクラのおふろから、エクセルの図をぷちぷちとつくります。
そして、それをコピペして、ぎりぎりのおおきさのpngファイルをつくります。
まずは、いちばんむずかしそうな、『いちばんおっきいにくきゅうのおふろ』のところだけを、ひとつの画像ファイルにしました。
そうしたら、新規のブレンダーファイルをひらいて……
3Dビューに、『いちばんおっきいにくきゅうのおふろ』のファイルを、ちょくせつぽんっと、ドラッグアンドドロップ。
すると、『エンプティ』というなまえをもらって、おふろの図がブレンダーのせかいにとうじょうします。
これをさんこうにして、おふろをつくる、のですが……
かんじんのおおきさはまだ、あっていません。
まえにやったとき、このおおきさあわせは、とてもむずかしいさぎょうでした。
なぜって、ドラッグでおおきさをあわせようとすると、いちまでかわってしまうからです。
でも、チビはもう、いいやりかたをおもいついているので、へっちゃらです!
まず、さっきつくったエクセルの図から、『いちばんおっきいにくきゅうのおふろ』のエンプティが、何メートルかける何メートルのおおきさになったらいいかを、わりだします。
(このばあいは、エクセルの図で17かける31ますだったので、3.4かける6.2メートルになればいいということになります)
そして、そのおおきさの『平面』を、ブレンダーのワールド原点に作り……
その『平面』に、エンプティのいちとおおきさをあわせれば、オッケーです!
なんたって、あわせるべきひとつの目標がみえてるので、ぜんぜんらくちんなのです。
気をつけるのは、単位が『メートル』であること。
そこをわすれると、こじんまりしたおふろのはずが、きょだいなプールになっちゃうから、ようちゅうい、なのです。
ただもし、まちがえてても……
スケールのとこにすうじをいれれば、なおせるので、そんなにしんぱいはありません。
そんなわけで、しっかりさんこうにできる『せっけいず』をひょうじできたチビは、うにゃんとまるいおふろを、つくりはじめました!
やりかたはいろいろとあるのですが、チビは正面大階段をつくるときおせわになった『ベジエカーブ』でつくることにしました。
まずは、ひだりはんぶんだけのカーブを作ります。
ポイントはまず、カーブの原点が、Y軸のうえにのっかった状態にしておくこと。
そして、カーブのさいしょの制御点と、さいごの制御点は、しっかりY軸のうえにのっけること。
そうしてカーブをつくりおえたら、モディファイア追加『ミラー』。座標軸はXです。
すると右半分のカーブも「ぱっ」とあらわれて、『いちばんおっきいにくきゅう』のかたちが、オレンジのせんでえがかれました。
そのまま、カーブを右クリック。『メッシュに変換』をすると、にくきゅうがたをしたメッシュができました。
ここで念のため、全頂点の高さを合わせておくといいにゃ!
やりかたは「頂点選択モード」→頂点全部選択(Aキーおす)からの、SZ0エンターと順にキーを押してのち、トランスフォームのZに0入力にゃ!
きょうのチビはさえているので、そのままどんどん、すすめます。
編集モードにきりかえ、辺選択モードを選択。
にくきゅうがたメッシュの、全部の辺をえらぶと『F』キーをぽちり。内がわに面をはって、にくきゅうがたの板にして……
モティファイア『ソリッド化』で、びょーんとたてにのばします。
ながさは、リアルのおふろのふかさとしてよくつかわれる、60cmにします。
ただし、入力するすうじは、マイナスつきてす。
こうすると、うえむきににょーんと、のびあがってきてくれるのです。
これなら、あとはらくらくです。
ここから、おふろの底板と、よこかべをつくります。
まず、いちど視点を下からにして、面選択モードに。
にくきゅうがたの板に『面をさしこみ』。
ちょっとこしかけるのにちょうどよさそうな、15cmをさしこみます。
まんなかにのこったおおきなめんを、クリックして選択。
さらに右クリックで『分離>選択』とすすめてきりはなせば……
このおっきな面は、おふろの底板に。のこったところが、よくそうのよこかべになります。
底板のソリッド化のすうじをなおして、5cmにすれば、そこもかべも、すきなくぴっちりはまった、みごとなおふろができました!
しあげに、よくそうのふちをモディファイア『ベベル』でまるくしたら、なっとくのしあがりです。
ちいさいおふろは、かたちがまんまるなので、さいしょにカーブをつくらなくてもだいじょうぶ。
かわりに『円』をいっこ、ぽんとおいて、あとはおおきなおふろとおなじ手順で、さくさくとつくりあげることができました。
さいごに、こうしてつくりあげたおふろたちを、はいちずのうえにならべてみて、位置やサイズをちょうせいします。
おおきさがきまったら、ねんのため各パーツに『スケールの適用』もしておきます。
「ぬーん。
おふろはまったく、みごとにゃもんにゃが……
こうしてみるとやっぱ、『おやすみどころ』せますぎたかにゃ?」
「おふろがでっかいからにゃあ、バランスでちっさくみえるのかもにゃあ。
でも、そこんとこは『こせい』にゃからにゃ。
チビどのが『いい!』とおもえば、それがチビどののワールドなのにゃ!」
「チビはミーコおねえちゃんのおやすみどころ、すきだよ!
でもおねえちゃんがきになるなら、もうちょっとおっきくしてみる!」
「おお、ありがとにゃあ。チビはやさしいにゃ!」
そうしながらも、ねこたちさんにゃん、にゃあにゃあとはなしながら、あたらしいワールドのかたちを、思いえがいてゆくのでした。
本当に、ねこちゃんがつくっているお話にしてよかったです。
なぜって、脳内絵面がつねにてぇてぇです。
ありがとうねこちゃん!
次回は『日向、恒例ののっとられコーナー~ばけねこさん、マイクラで『にゃんこの湯』を作ってみる!』2/21投稿予定です!
どうぞ、お楽しみに!