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悲しみの海
おまえが流した
悲しみの涙は
雨のように
地上に降り注ぎ
川となり
やがては
大海原になって
おれの目の前に
広がっていく
おれはその
大海原の海岸に
立ち尽くして
気が遠くなる
思いで
おまえの名前を叫んだ
だけどいくら
おまえを呼んでも
おまえは姿を
見せなかった
おれの目の前に
広がる海の水は
全部おまえが流した
涙で出来ていた
おれは叫んだ
何度もおまえの
名前を呼んだ
でも結局
最後まで
おまえはおれの前に
姿を現さなかった
おれはただ
おまえが流した
涙の海の海岸に
立ち尽くしていた




