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腐敗と暴力

 おれが高校を

 卒業して

 そのあと短大に

 通うようになった頃

 その当時は

 バブル時代の

 末期と重なっていた

 

 おれはバブルの

 享楽的であると同時に

 腐敗と暴力が 

 まん延している

 社会の風潮に 

 嫌気が差して

 そんな世の中全体に

 一人で背を向けていた


 おれは当時の世の中の

 喧騒から

 逃れるように

 一人で閑静な

 多摩川のほとりに

 ポツンと座りながら

 持参した

 ボールペンと

 何も書かれていない

 真っ白な

 メモ帳を片手に

 詩を書いていた


 その当時から

 おれはずっと

 自作の詩を書いていたが

 それを出版しようだなんて

 思ってもみなかった


 ただ単に

 書くことが

 好きだっただけで

 今みたいに

 詩集を出版しようとだなんて

 これっぽっちも

 考えては

 いなかった


 そう、おれはただ単に

 モノを書きたかった

 それだけの話だ


 ましてや

 詩集を出版して

 それを特大の

 ベストセラーに

 してやろうだなんて

 荒唐無稽な

 野心すら

 持っていなかった

  

 今とは違い

 おれもかつては

 社会的な

 経験も乏しい

 一個の悩める

 若者だった


 今となっては

 あの頃が

 懐かしく感じる


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