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三度のメシより好きだった
若い頃のおれは
三度のメシよりも
ギターを弾くことが
大好きだった
それはギターを弾くことで
女の子にモテたいとか
音楽で大成功して
お金持ちになりたいとか
言うこと以前に
音楽そのものが
好きだった
おれはとにかく
夢中になって
寝ても覚めても
音楽や
ギターが好きだった
今のおれが
夢中になって
詩作をすることと
同等かそれ以上に
ギターや音楽が
好きだった
それが今では
年齢が50歳も過ぎると
ギターを弾くことには
すっかり飽きてしまった
ギターを弾く気には
ならないし
自宅の部屋の中にある
ギターにも
指一本
触れる気にも
ならなくなってしまった
結局おれにとって
ギターを弾くことも
バンド活動することも
泡沫の夢に
過ぎなかった
その代わり
音楽を聴くことは
今でも好きだし
詩作という
おれの創作意欲を
刺激させる作業は
未だに続いている
だからこれで
良かったんだ




