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91話 6才 ライトちゃんの撮影

   ライトちゃんの撮影会に招待された。


  家族揃って、ライトちゃんを見に来ている。


  撮影現場ってスゲェーな、

特にカメラマンさんとか、動きや角度を計算され尽くしている。


 

 一撮影が終わると、俺の方にライトちゃんが来た。


  「今日どうだった?」


「すごかったよ、可愛かったよ!ライトちゃん」

  今度いちかちゃんも誘っていいか聞いてみよう。



「ありがとう、ゆうきくん」


横にお姉ちゃんがいるが、流石に嫉妬はしないようだった。




  次は映像の撮影になった。

 撮影現場に着いた。


 「あっっそのキーホルダー」


「そうこれ、ゆうきくんが見つけてくれたやつだよ」



  「可愛いよね」

「うん!あとね、これは私にとって、とっても大切な形見なんだ!」


「そうなんだね」

だから電話で、そのキャラクターのことを知ろうとしていたのか、、、

 アニメ自体は知らないのかも、、少し残念。


 「私はいつも、撮影前にこれを握りしめてる」


そういえば、俺もそのキーホルダーを最後まで使っていたし、

形見になっているのかも?

 親友とか実はお母さんが持っていたとか?



  「あっ、星風ちゃん」

 ライトちゃんより少し年下かも?


「あっライトさん!」


あとで知ったが、有名な女優さんらしい。

 

 ライトちゃんが俺に説明した。

 撮影現場は道路で、今は貸し切り見たいで、車とかは来ないらしい。 通行止めが置かれているみたい。

 

 許可を取るのにお金をどれだけ使ったのだろうか。

 それに出る、ライトちゃんすげぇ!!

 


 だが、何回もカットが続いた。

   どうやら、ライトちゃんが不調らしい。


 ライトちゃんが休んでいる。

  俺は声をかけに行ってみる。


   「ライトちゃん大丈夫?」


「ごめんね、みっともないところ見せたね」


「うんうん、みっともなくないよ!何度も同じところ撮って凄いなって思った。」


「ありがとう、、」


 疲れとかじゃなそうなんだよな。


 「ねぇ、、ライトちゃん、、」


「うん?」


「何かあった?」


「、、、、どうしてそう思ったの?」


「いや、疲れとか、具合が悪いとかじゃなそうだったから」


「、、、すごいな、みんなは疲れただろうから、

 休めって言っていたけど、、ゆうきくんは気付くんだ。」


 俺もよく辛いことがあったから気付けたのかも。


  「ねぇ、もし良かったらだけど、聞くよ」

 6才だけど


「、、ありがとう、、じゃあ聞いてもらおうかな、、、」


「うん」


「昔ね、こんな道路で、車に轢かれそうになった事があるの、、、」


 それで、道路がトラウマになったとかかな?


「私ね、車に気付かなくてね、人に助けられたんだ」


、、、なんか聞いた話のような、、


「急に人に押された私は、車に轢かれなかったけど、代わりに私を押した人が轢かれてしまった」


  まるで、俺のようだな。



 「そして、その人は私の目の前で亡くなってしまった。」



、、、?????うん?


 俺は一瞬で色々なことが思い出した。

   

 ライトちゃんの話、、、

  ライトちゃんの持つ形見のキーホルダー、、、

 晴ちゃんとの関係、、、

 俺の轢かれた場所の近くの保育園での講演、、

 ライトちゃんの年齢、、、


 そして数々の俺の運命的な再開。


「私は、その人が亡くなる時を見て、絶望して悲しくて、アイドル出来だったんだけど、親友さんに励まさせてね」


親友?、、あれもし、、俺が知っている親友なら、

  今のことを、、、ライトちゃんに教え、、!

 

 話さないように頼んだの俺やん、、


「その時に貰ったのがこれ、」

ライトちゃんはキーホルダーを見せた。

  

「だからね、私にとって凄く大切な物だったの。拾ってくれてありがとうね。」


「うん」


「その、事故の時から道路が怖いままだけど、これがあると勇気が出る、、そう思ったんだけど、、、ダメだった。」


そして、撮影スタッフがやってきた。

 「そろそろ行ける?ライトちゃん?」


「はい!行けます!」

 ライトちゃんはさっきの不安な顔から一瞬でやる気顔に変わった。


「あまり無理しないでね」


「わかりました。じゃあ行くね、話を聞いてくれてスッキリした。」

 こっちに向かってスマイルをした。そして戻っていく。


「ライトちゃん!!!」

ライトちゃんは俺を見る。


 「きっと、その亡くなった人は、ライトちゃんにアイドルを頑張って欲しいと思ってるよ」

ライトちゃんは止まってこっちを見る。



「だって、その人は自分より、人を助けるくらい良い人なんだから」

おそらく、、自分のことだけど、、、

 

 「、そうだよね、、うん頑張る!!」

 ライトちゃんは気合いを入れ直したポーズをして現場に戻った。




 「私ね、、きみと」

ライトちゃんは、さっきより、良い演技なのが明らかに分かる。

 監督も台本を強く握っている。


 「、、きみとなに」

  星風さんが答える。女優ってすげぇーー

 さっきの優しい顔が嘘のようだ。


 「とも


 

 俺はあの時のように気づいたら走っていた。


  「ゆうきぃーーーーーーーーー」

 「まってぇぇ!やめてーーーーーーー」

お姉ちゃんと、お母さんの声が聞こえる。


 俺は足が止まらない、、

  気がつくと二人の手を繋いで、前で一緒に倒れた。


 奇跡だった、撮影シーンがバランス悪く立つ場面だった。おかげ

で6才の俺でも、二人と一緒に動けた。そして、車は俺たちの横を通りすきだ。

 そして、そのあと車は止まった。


 「ハハ、今度は生きてる。」

俺は目が良くて、、良かった。

  


 そして、お母さんとお姉ちゃんに強く抱きしめられた。




 

 

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