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84話 6才 

  俺は今日の予定にドキドキしている。


 何故か、不思議な予感がして仕方なかった。


 「お母さん、だれと会うの?」


「それはね、近くになったら教えるね」


  「わかった!」

俺はすんなり応える。正直聞かれなくて、安心したところもある。



 そして、そこまで歩かずもうすぐ着くと聞いた。


 お母さんが言った。

  「今から会うのは、弟だよ」


「えっ?」


 事故にあったあの日、、

 

 こんなに近くで、転生したのか、、、


  そして晴ちゃんの一言、、、


 (最近、顔がようちゃんに似てきたよね)



 そして、離婚した、前世の環境。

   姉がいたとしてもおかしくない。


 ついに、目的地に着いた。

 お墓がある。


  「ここだよ」


そこ書いてあった名前は、星空 太陽


 お母さんは話す、

  「ここには、大切な弟が眠っているの」


墓には、父親の方には何回か行っていた。



 「お母さんね、弟がいたんだ、でもすぐに会えなくなった。」


「そうなの?なんで?」 

  お姉ちゃんが聞く。


  「離婚しちゃってね、会えなくなったの。」


「そうなんだ、弟の会えないなんていやだね」

お姉ちゃんは俺の方を見る。


  「、、、」

俺は何も応えない、、、いつもならブラコンを言ってくれるお姉ちゃん大好き!と応えることが出来ない。


 「結局ね、弟が1才の時に離れてから一度も会ってないんだ。」


「えーーーー、」

お姉ちゃんがビックリしている。

   

「事故に遭っちゃってね。」


 「悲しいね」


「うん、かわいい弟だったんだよ。勇気のようにね、お姉ちゃんのこと大好きだったんだ。」


「お母さんも大好きな弟がいたんだね」


 「うん、大好きだった。一年しかいられなかったけど、その時はいつまでも覚えてる。」


「ゆうき?」


俺は涙がこぼれ始めた。

 今まで何故思い出せないんだろう。

  

そして、母の話を思い出す。きっとお母さん、姉は、

 父親について行ったんだ。

  母の怯えた姿を見た記憶は残っていた。

 

 

「光は一緒に悲しんでくれるんだね、勇気は泣いてくれるのか、

  ほんと優しい、娘と息子を持てて良かった。」


お母さんは俺達に抱きつく。


 「二人は絶対に守るからね、二人はいつまでも仲良い姉弟でいてね。離れてもいつでもすぐに会ってね」


 「お母さん、ゆうき大事にする」


 「お母さん、俺も大事にする!」

二人のお姉ちゃんを、、


 「約束だからね」


「約束!」 「約束!」


そして、帰りになった。


 俺はお母さんに聞いた。


 「お母さん、お母さん」


「何?ゆうき」


「お母さんは4つ葉のクローバーは好き?」


 お母さんは複雑な顔をしている。

そして笑顔になった。


 「大好きだよ、大切な息子のプレゼントだもの」


 俺は今まで隠していたことの罪悪感をより感じ始めた。

  

 言った方がいいのかな、、


 ただやっぱり、今の関係でいたい気持ちが勝ってしまった。


 ごめんなさい、お母さん。

誤字報告ありがとうございます。



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