44話 3才 母視点1
忘れられない過去があった。
父から聞いた、弟が出来ると、私はとっても嬉しくて楽しみだった。こんなに幸せなことはないと思っていた。
だが母は腹にいる弟のことを見る度に悲しい顔をしている。
なんであんなに悲しい顔をしているんだろうと思った。
原因は親同士の関係にあった。
そして、弟が1才の時に離婚が決まった。
私は父親について行かないと行けなくなった。
あんなに楽しみだったのに、これからの弟との生活をずっと想像していた。
こんなに小さい弟に酷すぎる。
私は弟に幸せになってほしい。そう願ってすぐに行動をした。
四葉のクローバーはもつと幸せになれると聞いた。
そこから私は四葉のクローバーをずっと探した。
探し続けた。
弟が保育園にいる間、泥だらけになりながらも、私から何かあげたいと願い探し続けてた。
そして、離婚が決定し、最後に弟と会う日、奇跡が起こり四葉のクローバーが見つかった。
時間が経ち、あの悪魔のような人から、私を攫ってくれた人が出来た。それからは夢のような時間だった。毎日が楽しかった。
女の子が出来た。とっても可愛いく、まるで、弟を初めて見た時の光のようだった。弟の太陽のことも含め、光と名付けた。
そして、私は二人目を妊娠してから、大好きだった人は亡くなってしまった。彼は病気だった。彼が亡くなる前に二人で決めていた、離れ離れになった弟に会いに行くことにした。
ついでに自分が過ごしてきた、地元の方が過ごしやすいと考えた。
前の家も思い出があったけど、これからのことを考えると仕方がなかった。
彼は通帳を隠していて、「自分が亡くなっていたら、私と子ども達のために使って欲しい」という書き置きと凄い額の貯金があった。
そして私は出産した。男の子だった。
男の子は、彼のような勇気のある人になって欲しい。
勇気と名付けた。
私は彼を感謝し、勇気を抱き締めた。
私、これから頑張るね。
皮肉だった。私が見つけた、道路に咲く一輪の四葉のクローバー、弟はそこで事故で亡くなってしまった。
私は二人も大切な人を亡くしてしまった。
だが、彼から貰った勇気と、希望、幸せまだ、沢山あるんだ。
この子達を絶対に幸せにすると、誓った。
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