120話 7才 クリスマス5
病院で、お姉ちゃんとママと今後の事を話しをした。
「ごめんね、光、ゆうき、クリスマスプレゼント用意出来なくて、」
お母さんは沈んだ顔をしている。
「大丈夫だよ」
お姉ちゃんは元気に笑う
「俺も」
「ゆうきだって、もうすぐ誕生日だし」
「それも今度いいよ」
「ごめんね、ほんとうに」
お母さんさらに沈んだ顔をする。
誕生日は病院になった。
たくさん謝られたが、ママとのぎゅーが最高のプレゼントだった。
クリスマスイブ、ちょうどその日に退院することが出来るようだ。
それを知った時はみんなでめっちゃ喜んだ。
お母さんは家で持っていてと言われた。
サンタの格好で家に帰ってきた。
お姉ちゃんは大興奮。
俺も違う意味で大興奮。
久しぶりの自宅でのパーティーは沢山盛り上がった。
お母さんサンタから、プレゼントも貰って、お姉ちゃんも俺も沢山喜んだ。
その日はみんなで抱きしめながら寝た。
そして、次の日に家の中のミニツリーの横に
お姉ちゃんと俺の名前が書いてある大きなダンボールがあった。
俺は開けた。
するとさらに二つの名前が書いてあるプレゼントがあった。
ゆうき、太陽
ゆうきの方を開けると、ずっと欲しかったゲームソフトが入っていた。
これほど最高のプレゼントはない。
お姉ちゃんは女の子向けのおもちゃですっごい喜んでいる。
そして、太陽の方を開ける
俺の家にあった、大切なクローバー。
そして、濁った字で二十歳になった弟へと書いてある。
クローバーのハンカチ。
2才の頃、俺はずっとお母さんの一緒にいた。
でも買っていた所は見たことがない。
ずっと前から用意してくれていたんだ。
お母さんはこっちを見て、優しく微笑む。
「そのハンカチ、お父さんと選んだのよ」
俺は強くハンカチを握る。
お父さん、お姉ちゃんをあの人から、救ってくれてありがとう。
そして、俺をお母さんと一緒に産んでくれてありがとう。
家に飾られた、二つのクローバーがこれからも家を幸せにする。
7才編完
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