113話 7才 懐かしの味
今日はお母さんが料理に気合いを入れている。
新しいメニューが出るみたいだ。楽しみだ。
お姉ちゃんは、楽しみにしている。
やっぱりワクワクしている笑顔の姉が一番最高!!
俺はお母さんの料理は大好きなので楽しみだ。
そして出来上がったらしい。
「 これはなに?」
「これね、お母さんの思い出のご飯なんだ」
俺はすごく知っていた。
母の数少ない得意料理だった。
その中で、特に得意なお好み焼き、、、
ずっと思っていた、、お好み焼きが食べたいと、、、
たまにお好み焼き匂いしていたから、尚更食べたかった。
この日の為にずっと、練習をしていたのか。
まんま昔の味だった。
「どう、ゆうき美味しい?」
「うん、美味しいよ、とても懐かしい味がする。」
「そ、そうなんだ」
お母さんが、「遺伝子が、味を記憶しているのかな?」
と言っている。
「ママ、いつも料理ありがとう」
俺は時々、お母さんに感謝の言葉を言う。ただ今日は少しだけ意味が違った。
「ママ!!ママって言った、、、もう一回ママって」
「えー恥ずかしいからもう言わない」
俺は、お母さんに似てきた、お姉ちゃんを見て、
一つの姿を思い浮かべた。
美味しそうに食べる、(姉)がいる。
それを見て喜ぶ(母)がいる。
きっとあの時も、もし姉が一緒だったらこんな感じだったんだろうか、、
そして、お姉ちゃんの美味しそうに食べる姿を見て思う、、
お姉ちゃん大好き!!




