狩りの後と、“お話”
まだ全年齢版でいけるかな?
こうして、無力化された“大角”はゴブリン達の手で速やかにフルボッコにされた。合掌。
事故は起きたが、一応狩りは成功したって言えるんだろうな…多分。
…。
……。
勘弁してくれ。
今背後がどうなってるかはちょっと確認したくないわ。グロいんだろうなぁ…。
『全く、なんとか被害が出ずに済んだから良かったものを…後であ奴にはしっかり言い聞かせておかなければ…。
それよりも! 今はお前のことが先じゃ!』
戻ってきた俺に、族長が言葉を続ける。
『今の一件でお前に力が有ることは分かった。じゃがどうにも腑に落ちない点が幾つか有ってな。それについて、じっくり聞かせてもらうぞ?』
「…分かりました。逃げも隠れもしませんよ。」
後ろ暗いことは無いはずだけど、どうにも緊張するな。
「でもその前に、この子をどこかに預けてきたいんですが?」
そう言って抱えた子ゴブリンを見る。
もうね、すっごい震えてる訳よ。まぁ無理もない。自分の何倍も大きい動物に襲われたと思ったら、今度はこれまた巨大な生き物に運ばれてるんだから。
『それもそうじゃな。ガジル!この子をあの連中に預けてきてくれ!』
『おう!』
即答したガジルは、子ゴブリンを背負ってまっすぐ“大角”の解体を行っている大人たちの所へ
『あぁそれから!』
…行こうとしたところで、再び族長から声がかけられる。
『此奴から話を聞く場には、お主とギバルにも同席してもらうぞ。此奴を見つけた時の話などを訊くかもしれん。』
『分かった!』 『分かりました!』
『では儂らは先に向かっているぞ。ギバル、ガジルがあの子を預けたら儂の家まで連れてきてくれ。あ奴一人ではどこで道草を食うか分からんからな…。』
『あはは、そうですね…分かりました。』
『では行くぞ、ニンゲン。話は儂の家で聞かせてもらう。こっちじゃ。』
そう言って先導する族長の後を追って、俺は集落の中心部、族長の家へと向かった…。
もはや恒例となった「勘弁してくれ」のフレーズ。
実は毎回ねじ込む位置で少し悩んでいたり…。